叫詩「絶望の先で」

翼の失敗は血縁への幻想。親といえど並大抵の人間であり彼女の悲惨な精神構造を理解できる器ではなかった。翼と翼(既死)は同時に喋り出したが(「今からあんたの」「私達ずっと」)、翼(既死)の方が声が大きかった。目の前で不可解な死を遂げた娘に両親は困惑したが、何らかの後悔を抱くようなことは特になかった。

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