ためつすがめつ

江國香織さんの「やわらかなレタス」というエッセイ集を読んでいたら、知らない言葉が出てきた。 

"そんなことを考えながらペットボトルをためつすがめつしていたら、こういう文章を見つけてびっくりした。" 

ためつすがめつ???聞いたことがないし、どこで区切ればいいのかもわからない。 

ため・つすがめつ
ためつ・すがめつ
ためつす・がめつ 

私としては「ためつす・がめつ」がいちばんしっくりくる気がする。「セルジオ・ラモス」みたいな感じで。でも正解は「ためつ・すがめつ」で、漢字にすると「矯めつ眇めつ」と書くらしい。 

意味は【あるものをいろいろな方からよく見る様子のこと。】で、江國さんのエッセイは「ペットボトルをいろいろな方(角度)から見ていたら、こういう文章を見つけてびっくりした」という意味になる。びっくりしたのはこっちだよ、と思ったが、新しい言葉を知って少し賢くなった気分になった。
これからはスーパーで野菜を買うときも、新鮮なものを選ぶために「矯めつ眇めつ」するし、考え事をするときも、偏った思考にならないように物事を「矯めつ眇めつ」していこうと思う。 

もう年齢も年齢なので、全く知らない言葉に出会うことも減ってきたけれど、子供の頃から新しい言葉を知ると嬉しくてわくわくした。
「動物のお医者さん」という漫画で「老獪(ろうかい)」という言葉を知ったときもすごく嬉しくて、友達に「それ老獪だね」「〇〇っていつも老獪だよね」と言って満足していた。
(ちなみに老獪は【経験を積んでいて、悪賢いこと】という意味です。) 

乃木坂工事中で堀さんが子供の頃に「矛盾」という言葉を覚えたのが嬉しくて使いまくった、という話をしていましたが、とてもよく気持ちが分かります。
飛鳥さんに「すげー頭いいぶる」と言われていた堀さんですが、私もまさに「すげー頭いいぶる」タイプなので、見抜く人は見抜くよなぁ、と思ってニヤニヤしてしまいました。乃木坂46の人間模様を見るのは楽しい。 


#日記  #エッセイ

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