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シェーグレン症候と診断されて

私の病気②

リウマチ科の診察が始まり、血液検査の他、色々な検査をしました。

まず、唾液の量を測る「ガムテスト」。ガムを10分噛み続けた後、容器にガムとともに唾液を吐き出し唾液の量を測定します。噛んでいる間はツバを飲み込めません。なんて原始的なテスト。10分って長い。えー、まだ?ちょっと飲んじゃった気もする。ぺっ。これで良かったのか分からず、とりあえず終了。10ml以下だと少ないと判定されるそうで、すぐに結果が分かりました。

次に唾液腺MRI検査。唾液腺の状態を観る検査です。横になり、造影剤を腕に注射して(痛くない)あのうるさい筒の中へ。緊張していつもより唾液が出てしまいそうな不安。いい事なのか悪い事なのか。それに動いちゃいけないと思うと身体中がムズムズしてきます。色々考えを巡らせて意識をそらせているうちに、「口を開けてください」舌の上に酸っぱい粉を乗せられます。訳の分からないまま、これは出ない唾液も頑張って出ざるおえない状況で、もう自然に任せて頭を真っ白にする努力をしていました。

最後に涙の量を測るシルマーテスト。下まぶたにメモリのついた細長い濾紙を挟み、5分後染み込んだ涙の量を測ります。そもそも私は目の刺激に敏感で、アイラインなどを目のふちぎりぎりに入れると涙で滲んでしまうタイプ。挟み込んだ紙が痛くて必要以上に涙が出て、ドライアイでは無いという判定でした。

これらのドキドキ初体験の検査の結果により「シェーグレン症候群」という、これまた初めて聞く病名がつきました。

しかし、正直なところ、ピンとこない。ショックとか、お先真っ暗とか言う感情はあまり湧いて来ませんでした。なぜならば、これは20年以上前の話。スマホも無く、インターネットもあまり普及していない時代。病気の知識も情報も少なかったのです。それに特に辛いほどの症状もなく、薬も処方されず、3ヶ月後の定期検診の予約のみ。治らない病気、急に悪化することもある病気と、少しずつ分かってきても、日々の家事、初めての育児に追われ自分の事に向き合う余裕は無く、自分の事は二の次になっていました。しかし本当はこの病気に向き合うのが不安で怖かったのかしれません。


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