なんとなくそうかもしれないよなぁとは感じてた。

　ここの「なんとなく」を説明しようとすると（それなりに現実に即した、精度のある）偏見になるし、けれども「なんとなく」のセンサーがあってこその気配りなんだよなぁ……みたいなことを思ってしまう。

　マイノリティへの配慮（社会全体でどうとかではなく、日常会話で「この人にはこっちの表現の方がいいのかな？」くらいのレベルのもの）、どうしても慣れと偏見ありきになりがちだと思うんだけど、「言語化して表面に出さないだけで、スマートなコミュニケーションには偏見が利用されている」とか「わかる人はわかる。わからない人はわからないまま放置」って状態もどこか後ろめたさを感じるものがある。
　魔術の秘儀じゃあるまいに、「思いやりある人になりたいんですけど、どうすればそういうセンサーが身につきますか？」って聞かれて「言葉では説明できないが、いずれわかるかもしれぬ」と答えるのも…………決まりが悪い。