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舞台「オデッサ」を観てきたんだな


三谷幸喜作品「オデッサ」

を観てまいりました。


またもや何も下準備なしで。

超面白かった!

やっぱり三谷幸喜大先生は天才!


まだまだ進化し続ける三谷幸喜大先生!


大先生の進化に感動していたら、インタビューを発見↓


登場人物は三人。 言語は二つ。 真実は一つ。
密室で繰り広げられる男と女と通訳の会話バトル。


本作には登場人物は三人しか出てこない。そして、扱っているのは

ロスト・イン・トランスレーション。

普通、ロスト・イン・トランスレーションは通訳の実力不足により生じるのだけれど、

今回は

故意に作り出すロスト・イン・トランスレーション。

面白くないわけがない!


そして、その

ロスト・イン・トランスレーションからも紡ぎ出されていく真実。


エンディングを迎えて全ての真実が明らかになった時、

そこに着地させたのか!

と膝を叩きたくなる感じ。


オリジナルの映画や舞台を観た時、この感じを求めるけれど、なかなか膝を叩けないのが実情。いや、膝叩かなくても面白いものは面白いんですけどね。


今回はワタクシも言いたくなりました。

“Interesting.”


コレは

宮澤エマ

さん演じるオデッサ警察勤務の警察官が度々言う相槌

宮澤エマさんが英語を話すと、背景のスクリーンに字幕登場。

「なるほど」


とな。


「なるほど」なんだけれど

“I see.”


でも

“Got it.”


でも

“Right.”


でもない

“Interesting.”



正に、

福山雅治のガリレオじゃないけれど、

「実に面白い」

って感じの納得なのです。


この単語のチョイスは、宮澤エマさんなのかな?台詞を一旦、翻訳家さんに英訳してもらって、その後、宮澤エマさんが話しやすいように変えていったとありました。

英語監修って紹介されてます。


ワタクシが宮澤エマさんの舞台を初めて観たのは昨年の「ラビット・ホール」でした。

その時にも思ったけれど、彼女は

言葉に拘りを持つ役者さん

だと言う事。


そう考えると、本作品は宮澤エマさん無くしては考えられないのでは?と言うか、彼女をキャスティングできた事と三谷幸喜大先生のタッグで、より面白くなったに違いないと思いました。

ニッカンスポーツより


もはや、日本語の台詞までダメ出ししちゃう宮澤エマさん。このチームの信頼関係がわかるエピソードじゃないですか?


多分、舞台を作り上げていく過程が、すごく楽しかったんじゃないかな?膨大な台詞を覚えるのも大変なのに。

共演の迫田孝也さんも語ってます。“エマタイム”だって。

インタビューから



彼女は本当に舞台が好きなんだと想像できるエピソードです。また彼女の舞台を観たい!ワタクシにとって、そう思わせてくれる役者さんです。



さて、


本作品はアメリカのオデッサ舞台で。


って、実在する土地だった!


警察官(保安官)、但し遺失物管理担当=アメリカ人、英語=宮澤エマさん

素人通訳、駐在4年目= 鹿児島出身の日本人、日本語+英語=柿澤勇人さん

殺人容疑の参考人の旅行者=コレまた鹿児島出身の日本人、日本語= 迫田孝也さん


が登場人物。


言語英語と日本語が登場。それも鹿児島弁…。


なぜに鹿児島?って感じだけれど、

鹿児島弁


多分、三谷幸喜大先生はどっかで見つけちゃったんでしょうか?それとも鹿児島弁監修も担っている迫田孝也さんが教えたのか…。

オデッサ と おてっさあ

似てる…みたいな…。

こじつけじゃあ〜!


こじつけに違いない…。


その上、

英語が重要なモチーフになるから、アメリカの片田舎の物語にしたくて、その場所をどこにしようかと。

インタビュー記事より


と言う理由で決めたらしいが、

オデーサ。 ウクライナ南部にある都市。 かつてはオデッサと呼ばれていた。
しかしこの物語は、オデーサともオデッサとも関係がない。

オフィシャルサイトから


と、オフィシャルサイトにもあるように、タイムリーなウクライナまで関係ないけれど、こじつけられちゃう感じ

もはや、

奇跡的なこじつけ。


いやいや、いやいや、言葉を扱う作家として、奇跡的なこじつけを逃さないわけがない。逃してどうする?なわけですよ。

サイコーです。



鹿児島弁指導も行ったと言う

迫田孝也

さん。


2008年の映画「ザ・マジックアワー」から三谷幸喜作品の常連さん。昨年はTBSドラマの「VIVANT」に出演して一躍人気者。ある意味、誰もが名前と顔を知った感じになったんではないでしょうか?正直ワタクシも、お顔は知っていたけれど、名前までは覚えていませんでした。さすが、

「VIVANT」。


そんな彼は鹿児島県出身。

なので、

柿澤隼人

さん向けの鹿児島弁指導を担う事になっちゃってます。


柿澤隼人さんもも三谷幸喜作品としては、2019年に舞台「愛と哀しみのシャーロック・ホームズ」、2022年にNHK大河ドラマ「鎌倉殿の13人」を経験済み。

柿澤隼人さんは神奈川県出身なの日本語なのに鹿児島弁を話さないとだし、その上通訳として英語まで…。

鹿児島弁も英語の録音してもらって覚えたらしい。

インタビューから


外国語学習にはやっぱり録音したのを聴くのが一番よね!

なんて事を思う。
学習した全ての言語が中途半端なワタクシが言っても信憑性足りませんが…。

柿澤隼人さんは留学経験とかないらしいですが、彼の英語はワタクシにはかなり自然に聴こえました。

一番苦労したんだろうな…って思ったのに、最後の最後で三谷幸喜大先生迫田孝也さんに、台詞が確かじゃないんですが、柿澤隼人さんへの台詞として「鹿児島からかなり離れてるから、あなたの鹿児島弁はへんだ」的な事を言わせちゃってる。いや、実際に鹿児島人っぽくないから、言い訳入れてくれたのかも…。鹿児島出身の友人に確認したくなっちゃう。笑


まだまだ地方公演は続く模様。
当日券があったら是非とも観てほしい。

サイコーです!


でもさあ、福岡で公演があるなら、鹿児島でもやって欲しかったかも〜。


<福岡公演>
期間:2024年2月17日(土)~18日(日)
会場:キャナルシティ劇場


<宮城公演>
期間:2024年2月24日(土)~25日(日)
会場:東京エレクトロンホール宮城


<愛知公演>
期間:2024年3月2日(土)~3月3日(日)
会場:Niterra日本特殊陶業市民会館 フォレストホール









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