その時歴史が動いた(1995年5月31日・青島都知事が世界都市博覧会の中止を宣言)「このだだっ広いゴミの埋めたて地にビルを建てて、どこが...」こちら葛飾区亀有公園前派出所『開催決定!?未来博の巻』(週刊少年ジャンプ・1995年29号)
(省に昇格する前の自治庁の時代に)事務次官、内閣官房副長官、東京都副知事を経て1979年から1995年まで(4期16年)東京都知事を務めた(大阪で1970年に開催された万国博覧会では事務総長理事を務めた)鈴木俊一氏が言いだしっぺの一人であったと伝えられていますが、1981年に開催された神戸ポートアイランド博覧会(ポートピア'81)のようなノリで、(今年の紅白歌合戦で司会を務める有吉弘行氏が相方と(猿岩石として)『進め!電波少年』の企画で香港からロンドンまで半年かけて(途中3回の航空機搭乗を除き)ヒッチハイクの旅を敢行した)1996年の春から秋にかけて、お台場(東京臨海副都心)で世界都市博覧会が開催される予定でした。
ところが、世界都市博覧会の中止を公約の一つに掲げて1995年春の選挙で都知事に就任した(マルチタレントであった)青島幸男氏が紆余曲折を経ながら、公約通り、中止を決定し1995年5月31日に発表しました。既に走り出していた列車のブレーキが土壇場で踏まれた結果、国内外の経済的な補償を含め、事後処理を担当した皆さんはたいへん苦労されたようですが、今日では中止の決定は英断であったと概ね評価されているようです。
さて、以前の記事『幹部の子は幹部 - 宗教2世・3世にもキャリアとノンキャリアが』の中でも警察組織の階層構造(ピラミッド)を描写した秀逸なコマを幾つか引用しましたが、こち亀を休むことなく40年も続けられた秋本治先生が紡ぎ出されたストーリーや主人公達が発した台詞にはメモをとって記憶にとどめたいものが沢山あります。また、時事ネタが巧みに織り込まれたエピソードも少なくありません。
このところSNS等でbuzzっている通り(1995年8月4日に発売された)コミック第94巻に収録されている「開催決定!?未来博の巻」(930話、本誌掲載は1995年7月3日に発売された週刊少年ジャンプ1995年29号)では両さんが架空の未来博'96をこき下ろして(最後は、いつものように破壊して)います。詳しくは電子書籍等をご参照ください。(本稿の末尾に該当箇所を部分的に引用しました。)尚、架空の未来博'96と1995年5月31日に中止された世界都市博覧会との関係は不明です。
袋叩きにされている大阪万博の言いだしっぺの一人は橋下徹弁護士だそうですが、お山の大将(関西では政権与党)である維新の会が下野しない限り、暴走し続ける(但しパビリオンの建設スピードは亀の歩みの)列車が止まることはなさそうです。政権与党として大阪へ巨大な公共事業を誘致する必要があったのでしょうが、この点については、自民党、他との違いはなさそうです。
1995年8月4日発売
こちら葛飾区亀有公園前派出所 第94巻
開催決定!?未来博の巻
(前略)
(中略)
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