旧統一教会 が制作した迷作映画『インチョン（仁川）』（1981年プレミア上映 / 1982年公開）
息子さん達と袂を分かった韓鶴子総裁の嗜好は不明ですが、文鮮明教祖は文化（バレエ、他）やスポーツ（サッカー、他）を愛好し、その上、釣りバカ（ハマちゃんと言うより松方弘樹）だったようです。
釣り好きが嵩じて起業した会社は、鮨ブーム・日本食ブームを追い風にして、アメリカ国内有数の食品（鮮魚等）流通企業に成長したそうです。
さて、幸福の科学が多数の映画やアニメを制作していることはよく知られていますが
旧統一教会も1981年に迷作を世に送り出しています。第３回ゴールデンラズベリー賞で（助演男優賞を含む）５部門にノミネートされ、４部門（作品賞、監督賞、脚本賞、主演男優賞）で最低賞（Worst Award）を受賞した『インチョン（仁川）』（Inchon）です。（追記：スパイ防止法（国家機密法）の制定を推進するために国際勝共連合が出資したＢ級映画『暗号名 黒猫を追え！』（コードネーム ブラックキャットを追え！、1987年非公開）について、別の記事に書き留めました。）
テレンス・ヤング（007 ドクター・ノオ、007 ロシアより愛をこめて、007 サンダーボール作戦、他）が監督し、ローレンス・オリヴィエ卿がマッカーサー元帥を演じ、三船敏郎も出演し、ジェリー・ゴールドスミスが音楽を担当したにも関わらず迷作となった主な理由は、凡庸な脚本とプロデューサー（石井光治 第６代日本統一教会会長）に映画制作の経験がなかったことではないかと推測されます。
リーアム・ニーソンがマッカーサー元帥を演じ、2016年に公開された『オペレーション・クロマイト（仁川上陸作戦）』の製作費は170億ウォン（1000ウォン＝１ドルとして換算すると1700万ドル）であったと報道されていますが、４～５年もかけて撮影し、1981年にやっと完成した上映時間2時間20分の大作『インチョン』の製作費は4600万ドル（100～150億円）とも言われています。
1982年に尺を1時間45分に短くして（一部、物語の展開が判り難くなって）再公開されても興行収入は数百万ドルにしか達せず、その結果、現在に至るまで正式にＶＨＳやＤＶＤやブルーレイディスク化されたことは一度もないようです。ご興味があれば、低解像度で画面サイズ比も４：３ですが、YouTubeに掲載されている動画を（英語字幕（自動生成）をＯＮにして）ご覧ください。
映画制作へ乗り出すに当たり、キリストの生涯を題材とすることも検討されたようですが、朝鮮戦争の開戦時に北朝鮮の監獄に収容されていた文鮮明教祖にとって、映画第１作（かつ、結果的に、最終作）で仁川上陸作戦を描くことの意義は大きかったのかもしれません。
尚、旧統一教会は（1957年から1961年まで駐日アメリカ合衆国大使を務めた）ダグラス・マッカーサー Ⅱ世（マッカーサー元帥の甥）とも親交があったようです。
様々な映画で多数の名優がマッカーサー元帥を演じていますが、『インチョン』と同じ時代の作品の中では、グレゴリー・ペック主演でマッカーサー元帥の半生が描かれた『マッカーサー』をお薦めします。
この作品でもジェリー・ゴールドスミスが音楽を担当しています。興行的にヒット作とはならなかったので、ジェリー・ゴールドスミスや戦争映画のファン以外には忘れ去られていますが、軽快なマーチをはじめとして、サウンドトラックは秀逸です。
Rev. Sun Myung Moon - God's Will and the Ocean
Ocean Church and America
August 28th, 1982 -- Provincetown
(abridged)
The Formula for Pioneering Ocean Church
(abridged)
Why did we put so much effort into the movie Inchon? No matter what the result the motivation was for people to understand about MacArthur. I wanted to show how MacArthur loved God and loved people. MacArthur came to Japan after World War II and put the nation back together. He really respected and loved the people. He also loved God very much and fought with great strength against tyranny and communism. That is what I want the people to understand. We must love God and we must love people. Communism destroys both, and so we should hate that. All these projects and activities make me extremely busy. When you are finished you just come back here and rest, but I have to stay up almost all night listening to reports and giving new directions. I am busy day and night. There is almost no time for coming here to fish like this. Why then have I done this for at least ten years? I have been going on and on every year, never getting tired. When I look at you, just going out for a few days and then getting tired, I feel ashamed for you.
(abridged)
文鮮明師 － み旨と海
オーシャン・チャーチとアメリカ
1982年8月28日 プロビンス・タウン
（前略）
オーシャン・チャーチ開拓の公式
（中略）
どうして我々は、映画「仁川」にこれだけの努力を注いだのでしょうか。結果がどうであれ、動機は人々にマッカーサーを理解してもらうことでした。マッカーサーがどれほど神様を愛し、人民を愛したかを先生は示したかったのです。マッカーサーは第二次大戦後、日本へやってきてその国を復興させました。彼は本当に人々を愛し尊敬したのです。また彼は神様をとても愛し、専制主義と共産主義に対して猛烈に闘いました。先生はこの点を人々にも分かってもらいたかったのです。我々は神様を愛し、人民を愛さなければなりません。しかし共産主義はそれをその両方共を破壊するのだから、我々はそれを憎まなければなりません。これらの企画や活動のために先生はとても忙しくなるのです。皆さんは仕事が終わったらここに帰ってきて休憩することができますが、先生はほとんど徹夜して報告を聞いたり新しい指示を与えたりしなければなりません。先生は四六時中忙しいのです。ここにやってきて魚釣りをするような時間はほとんどないのです。ではどうして少なくとも十年間、先生はこういうことをやっているのですか。先生は毎年毎年前進し、それでも疲を知りれません。しかし皆さんはどうかと言えば二、三日出かけただけで疲れてしまいます。先生は皆さんを見ると恥ずかしくなります。
（後略）
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