見出し画像

新年度! 3Dプリンタを活用しよう!

3Dプリンタを使い始めるとどんな良いことが待っているのか.それを知ると『是非とも使うべきだ!』となること間違い無しなので,会社の人事部の教育担当や設備導入係,高専の先生や大学の教授・院生の方々に,導入検討されてはどうでしょうかという願いを込めてこの記事を書いています.私は単なる1ユーザーで3Dプリンタメーカーや販売店となんの関係もございせん.なのになぜこんなことを書いているのかというと,導入したら多くのメリットがもたらされるので,それを知らないのはもったいないと思うからです.

3Dプリンタ普及の背景

まずIoTというワードが思い浮かびます.様々な電気器具がインターネットに接続できるようになった.なければないで暮らせていたのに,知ってしまうと,その便利さから逃れられなくなってしまう.そもそも広くない部屋がどんどんもので溢れてくるので,置き場所を工夫する必要が出てきます.

スマートフォン,スマートウォッチ,スマートスピーカ,スマート家電,スマート◯◯が増える中,それら機器アダプタや方法にも凝り始めたりする.

車の自動運転の開発が加速すれば,車内での過ごし方が大きく変わる.人体の可処分機能の配分が根本的に変化する.これまで,目や手足は運転に集中することを余儀なくされていた.運転から束縛を受けずに比較的自由に活動できたのは,口と耳,つまり会話やラジオが,主たる車の中での過ごし方でした.(もちろん後部座席の子供達は読書やDVDを見たりできましたが.最近はニンテンドースイッチやスマホのストリーミング配信ということでしょうか.本当はもっと読書して欲しいところですが,これも音読ソフトに移行していくのでしょうか?受け身でなく,能動的に考えながら読み進める力というのを育む必要があると思ってしまうのは昭和世代おじさんの悲しい性なのでしょうか.およよ)自由時間を得た目や手足は,必ずや動き始めます.ということは車の中という狭い空間を有効活用するための様々なアイテムが考え出されるはず(車の中で使えるVR機器やアプリの開発が進む?).

空間利用のための様々な便利グッズが考え出されます.そして,ブログ,note,ココナラ,Boothなどでそれらの3Dデータが販売される.ここで重要なポイントは,物そのものではなく,データが販売されることです.要は,個人がさらに改良したものを使うようになるということです.つまり,DIYの加速,より細分化された究極のオリジナルを望む

プロダクトの変遷

3Dプリンタの種類(特徴)

私の独断と偏見ですが,パーソナルユースなら,今のところFDM(Fused Deposition Modeling:熱溶解積層方式)一択かなと思っています.

プリンタの種類(メリットとデメリット)

3Dプリンタの比較(院生への参考として一例を紹介)

決して安くない買い物です.しっかりと調査して,納得したものを購入したいですよね.自分なりに,色々調べて一覧表を作成してみました.
特定の製品をどうのこうのという意味ではなく,導入時には予算管理している人に対して,何らかの説明だったり調査資料を提出する必要があります.特に大学院生が研究室で購入する際の教授に提出する資料の参考として掲載しています.
これはあくまで一例であり,価格などは変わりますのでご注意下さい.
(購入時にはご自身で,保証年や諸費用も含めて再度ご確認下さい)

3Dプリンタの比較紹介(一例)

3Dプリンタ購入のポイント

比較表以外の重要なポイントについてもメモを残しておこうと思います.
・オートレベリング機能:造形精度を出すためにテーブルの平坦度を調整する機能ですが,手動でやるか自動でやってくれるか
・静音性:50dB超えるようなものは,とてもその近くで勉強や仕事はしたくない.45dBを下回ると随分静か
・自動停止機能:材料(フィラメント)切れの時に自動で停止して,フィラメントを交換したら,停止したところから続けて造形できるかどうか
・Wifi機能:付いてないとSDカードあるいはLANケーブルなどでパソコン内のデータをプリンタへ移さなければならない
・プラットフォーム:造形物の剥がしやすさ
・ノズル:ダイレクト式かボーデン式か.最高温度.交換しやすさ.最高温度によって,扱える材料が異なる(増える)
・フィラメント:サイズ(500g,1kg).設置場所によっては防湿ボックスの取り付けが面倒
・スライサーソフト:正しいソリッドデータをスライスして,プリンタへ出力しなければならない(その使いやすさ)

最終的には,上の表に書いてない以下2つのプリンタで迷っています.
・Creality 3D Sermoon V1(クラウドファンディング)
・QIDI TECH i mates 3D Printer 2021

3Dプリンタの利用手順

①製作する部品のコンセプト立案
②ラフスケッチ
③3Dモデリング
④STLファイル転送
⑤スライスデータ生成
⑥3Dプリンタへ出力
⑦後加工:剥離,研磨,穴あけ,センサなど機器の取付け,組み付け,塗装

製品の開発の頭からおしりまでを体験することができるのです.だから,自分が考え出したアイデアをしょぼいだなんて思わないで,どんどん具現化していきましょう.

導入すると何が起こるか

3Dプリンタの活用をしていくと,製品開発の最初から最後までの工程を体験することができる.すると,以下のようなことが起こります.
この記事で最も伝えたいことです.

  • 企画力:せっかく3Dプリンタがあるのだから,有効活用してやれという人にとって推進エンジンが足される

  • 説得力:3D出力できる道具を手に入れたので,それを使って周りの人(お客さん)に説得力のある製品説明ができるようになる

  • 段取り力:ものづくりのプロセスが体感でき,段取り上手になる

  • リーダーシップ:開発プロセスが理解できているので,関係者とのコミュニケーション力が向上する

  • ツール:CADや3DCGツールを使いこなせるようになる(だって,自分のアイデアを形にしたいという欲求が高まるから)

  • 工夫する力:できあがった3Dモデルを自分の手で後処理すると,様々な改良点が浮かんでくる.すると更なるアイデアが生まれ,続けていると知らず知らずのうちに,工夫する力がついてくる

だからみんなで3Dプリント!
(5インチモニタスタンドやLEGO Technic 電源用ブロックのSTLファイルをご参考までに置いておきます.)

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?