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東大を卒業するよりも生涯収入が高くなる方法!?

東大を卒業するよりも生涯収入が高くなる方法、それは夫婦ともに正規雇用で働き続けることです。難しい計算なんていらないです。二人で合わせた生涯収入の方が一人で稼ぐより高くなる簡単な論理です。極論だなんて言われてしまいそうが、僕が強く主張したいのは、男性が家庭での家事、介護・看護、育児を主体的に負担することで、女性が仕事をやめたりパートタイムにならずに、合計での生涯家庭収入は絶対に高くなるんです。そういう当たり前の事実を高校、大学の経済の授業、新入社員研修でもっと教えるべきです。
 
日本で共働き家庭の割合は今や6割ですが、夫婦ともに正規雇用の割合はわずか3割にとどまります。そして、女性が仕事をやめる、非正規雇用になる一番多いタイミングは、結婚、出産です。これは、データを示すまでもなく誰もが賛成する事実だと思います。しかし、おかしくはありませんか?おかしいんです。
 

OECD(経済協力開発機構)が2020年にまとめた生活時間の国際比較データ(15~64歳の男女を対象)によると,市場で労働力を提供して対価を得る有償労働時間で、日本男性は1日あたり約7時間半でした。どの国も有償労働時間は男性の方が長く,男女比(女性を1とした場合の男性の倍率)を見ると,日本は1.7倍でした。一方で、日本男性が家事,介護・看護,育児,買物,ボランティア活動などの無償労働に関わる時間は、1日あたりわずか41分でした。男女比(男性を1とした場合の女性の比率)は5.5倍で、単純計算すると、日本女性の無償労働時間は3時間45分ですが、男性の無償労働の絶対的時間が短すぎるために、有償労働時間と比べると男女比が大きくなっています。内閣府男女共同参画局はこれらの結果を踏まえ、
·      以前は短かった女性の有償労働時間が伸び,男性も女性も有償労働時間が長いが,特に男性の有償労働時間は極端に長い。
·      無償労働が女性に偏るという傾向が極端に強い。
·      男女とも有償・無償をあわせた総労働時間が長く,時間的にはすでに限界まで「労働」している。
という日本の特徴をまとめ、日本男性は「(通勤時間も含めて)仕事にかける時間を見直してその分を家事・育児・介護に回しましょう!」と提案している。
 
私たちは共働きで、夫婦ともに小児科医として米国で働いています。妻がこのデータを見たら、ふざけんな!と怒り狂うと思いますが、とりあえず僕がこの記事を書いていることは秘密です。妻に言わせれば、偉そうに家事育児に関する記事を書いている暇があるなら、もっと家庭で家事育児を負担しなければいけないので。男性諸君、これでいいでしょ、もう十分やってるよ、は禁句です。火に油を注ぐことになります。もっとできるよ、という姿勢を崩さずに、『他にできることはない?』を合言葉にしましょう。
 
少し話がそれてしまいましたが、ここで強調したいのは、男性も家事、育児を同じだけ負担することを、いかに“常識”にするかです。
 
やはり、若いうちから学び、心理的な準備をすることは大事です。もし僕が若い世代に教えるカリキュラムを作るとしたら、男性が生まれたばかりの新生児の世話をする内容を必ず入れたいです。新生児の世話でどれくらい寝不足になるか、それでもその状況から絶対に抜け出せない絶望感、女性の産後うつの症状などが項目として思い浮かびますね。一方で、赤ちゃんのまさに無垢な寝顔、時折見せる笑顔を思わず写真に取ってしまう興奮、赤ちゃんを待ち受ける未来に想いをはせ、世の中を良くしようと感じる責任感。感覚、感情がいろいろ過敏、繊細になる体験ですよね。
 
女性から男性に、または男性が自分自身で、子供が産まれる前にこんなこと知っていれば良かった、と思うことがあれば、ぜひコメントください!
 
また、男子高校生、男子大学生、男性社会人の方に新生児の世話がどういうものであるかを教えるカリキュラムを作成している方、作成に興味がある方がいたらぜひ、コメントください!

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