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それぞれの美脚

美脚の定義って何だろうか。
太すぎず細すぎず適度にヘルシーなボリュームの太ももとふくらはぎ、
そしてキュっとしまった細い足首…

否である。
と、わたしは言いたい。
わたしにとっての理想の脚というのは全然違って、
太ももから足首まで丸太棒のように同じ太さでまっすぐの脚!!
手塚治虫キャラみたいなのを想像してください。

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いやいやいや、こんな脚の人間存在しねえよ!!
みなさんきっとそうおっしゃると思います。
しかしわたしはこの理想の丸太棒の美脚を持つ人を知っているのです。
わたしの祖母(母の母)がまさにこの脚でした。
中学生くらいの頃、母に一度「おばーさんの脚、凄いあこがれるんだけど。太ももから足首まで丸太棒のように、電信柱のように、同じ太さでまっすぐ伸びてて、手塚治虫キャラみたいな!あんな脚になってみたいわー」と言ったことがあります。
母の返答はただ一言。
「やだよあんな象みたいな脚」
なるほど!!象と言われれば象だわ!!!!

数年後、そんなわたしにとって夢のようなアイテムが流行します。
そうずばりルーズソックスです。
試しに履いてみるとびっくり!なんということでしょう。匠の技でふくらはぎの凹凸と足首の細さをカバーし、理想の丸太棒を作り上げています。
私の時代が来たな!そう思いました。
スタンダードなソニプラとかで売ってるリブのE.G.スミスのより、ゴム抜きでろんでろんのルーズがシルエット的に最高でした。ずっとずっと死ぬまでルーズソックスが流行っている世の中であれと願ったものです。

ルーズソックスの流行が終わったころ、ぼちぼち制服を脱ぐ時期でしたが、わたしは粘りました。
なるべく12分丈とかの敢えて長いスパッツを探し出し、ルーズソックスよろしく足首でクシュっとさせたりしていました。そんなことをやっている人は周りには誰もいませんでした。いませんでした。いませんでした。

ねえ、そろそろルーズソックスのリバイバルブーム来ませんかね?
わたしの娘が高校生になる頃くらいに来てほしいな。
丸太棒、電信柱、象、手塚治虫のような美脚を見せてくれ。
「あんたのひいおばあちゃんを思い出すわ…」と泣かせてくれ。
それが親孝行ってものだぞ。

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