銃に詳しくない人向け図・解説等まとめ(軽量版)
元のページが動画を引用しすぎて重くなっていたので、軽量版です
動画が埋め込みでなくリンクになっています
「創作で銃を出したい(出す必要がある)が具体的にどのような銃を出せばいいのか、どう描けばいいか分からない」という層向けに、ひとつの切っ掛けや取っ掛かりになれば、という意図で書いたものです。
性質上、内容が重複したりして少し冗長になっている部分があります。
(また、全ての銃器を網羅することを目的としたものではありません)
創作で銃を出す場合、基本的には一般名詞の「拳銃」とか「ライフル」で充分だと思っていますが、通常はどういうデザインや性能が想定されるのか分かっていたほうが描きやすい場合もあると思うので、適宜調べて下さい
TL;DR向け早見表
創作のキャラに持たせる銃をチョイスするにあたって、それが探偵の持つ拳銃なのか軍人の持つ軍用ライフルなのか猟師の持つ狩猟用の散弾銃なのかといった、用途に適った大きさや性能であることはもとより、その銃の年代や国籍が合っていることに留意したい。
また、価格帯もキャラのイメージを示す重要な指標になってくる。銃もまた流行り廃りのあるファッション的な商品でもあり、登場から数年~十数年ほど経った銃は型落ち品となり中古品が出回ったりして、入手しやすいと言える。軍や警察が装備を更新した際に、古くなった銃は放出され民間市場に流れたり同盟国に供与されることも、ままある。
登場させる武装組織(暴力装置)が、型落ち品の備品を使っている貧乏な組織なのか、予算が付いていて最新鋭の装備を揃えられるような組織なのか、といったイメージの違いを出せる。
個人であっても、ただ必要があって勧められるままに拘りなく新型のものを買っているのかとか、お金がないので旧い中古品を買わざるをえないとか、単に木と鉄のクラシックな見た目が好きとかプラスチック製で軽いから楽とか、そういった味付けを出せると思う。
銃の構え方・銃の構造
銃の名称・数字について
銃の名称は、例えば会社名+商品名or英数字などの事が多い。これはそのまま人間の苗字+名前と同じと考えていい。数字は採用年や口径、会社独自のモデルナンバーや、軍採用順の通し番号、響きの良い数字など色々ある。
ベレッタM9、スタームルガーSR9、H&K VP9、B&T MP9など、9mm口径の銃には「9」が付く印象がある。これが.45口径だとモデル名の後ろに「45」が付いたりもする(H&K USP45、UMP45)。
散弾銃は12ゲージ口径が多いので、スパス12、サイガ12、ストライカー12、AA-12など名前によく「12」が付くことがある。
https://www.youtube.com/watch?v=5j491fJURRo
有名な銃には仇名や愛称も多い。禁酒法時代のマフィアや警察の双方に使われたトンプソン短機関銃は「トミーガン」と呼ばれ、またフルオート射撃時の連射音から「シカゴピアノ」「シカゴタイプライター」とも呼ばれた。
一般名詞としての銃のイメージ
https://www.youtube.com/watch?v=W2RhX8NVVA4
https://www.youtube.com/watch?v=Zx3jlZQ2bTI
標準的な「自動式拳銃」「オートマチック」。拳銃の有効射程は、22m~45mまでと言われる。例は現代の自動拳銃の基礎となったコルトM1911と、事実上標準(デファクトスタンダード)であるグロック・ピストル。
https://www.youtube.com/watch?v=y3m52Mv-6uE
ごく一般的な「回転式拳銃」「リボルバー」。20世紀を通して警察や民間に広く使用された。またマグナム拳銃のイメージもある。例はS&W M19。
https://www.youtube.com/watch?v=qUcn2-Eb9Oc
軍・警察・民間で広く使用される「散弾銃」「ショットガン」。散弾の有効射程は22~45m、スラグ弾(一粒弾)の有効射程は68~90mまでとされる。例は、標準的なポンプアクション式散弾銃のレミントンM870。
https://www.youtube.com/watch?v=ot57B68s6kw
古典的な猟銃として世界中で使われている水平二連式ショットガン。
https://www.youtube.com/watch?v=a8x-JI7Vuzg
https://www.youtube.com/watch?v=XM6gHHuWwKU
「短機関銃」「サブマシンガン」は拳銃弾を使用し、フルオート火器としてはコンパクトなイメージもある。有効射程は、物にもよるが90m~180mくらい。例はドイツのH&K MP5Kと、イスラエルのUZIサブマシンガン。
https://www.youtube.com/watch?v=IBadg9RXfkY
「突撃銃」「アサルトライフル」は、ライフル弾を使用する。フルオート射撃ができる。現代の歩兵の一般的な装備。有効射程は、モデルにもよるが300~500m程度とされる。例は米国のM4カービンと、ソ連のAK47突撃銃。
https://www.youtube.com/watch?v=OyQP9b8EeG8
「軽機関銃」「ライトマシンガン」。二脚で据え、有効射程はやや長く700~800m、弾種によっては1km程度とされる。例はM60マシンガン。
https://www.youtube.com/watch?v=ZUWh5fUeeDY
「猟銃」「狙撃銃」としても使用される「ボルトアクションライフル」。通常の狙撃銃が運用されるのは~600m、最大でも800~900m、弾種によっては1kmを超える狙撃も想定される。例はレミントンM700(M24 SWS)。
https://www.youtube.com/watch?v=lLREZvf9O0g
18世紀までの近代以前を舞台にした歴史ものやファンタジー(異世界もの)などに登場させるなら、火縄や火打石によって点火する単発式の、いわゆる火縄銃やフリントロック式のようなマスケット銃がイメージされる。
https://www.youtube.com/watch?v=Wm4YFheQoyw
弾薬は、弾丸と薬莢から成る。薬莢内には火薬が充填されており、雷管を叩くことで点火する。弾丸は銃身内で加速し射出され、薬莢は薬室に残る。
自動式とは、この空薬莢(撃ち殻)を自動で排出する機構を持つ物と言える。手動連発式は、手動で薬莢を排出する。薬莢の排出は、排莢とも呼ぶ。
口径はインチ法やメートル法で表記される。(例:.38口径=9mmなど)そして拳銃弾かライフル弾に関わらず、その数字にイメージが付いている。これは広く普及している銃や弾薬の性能のイメージに紐付けられている。
https://www.youtube.com/watch?v=JXkPV2yelHM
例えば「M1911」「P220」だとただの記号だが、「.45口径の8連発」は弾の種類・威力と装弾数といったステータスが分かる。銃をよく知らない人でも8回撃てるのだろうなと分かるし、銃を知っている人なら8連発弾倉のM1911やP220の.45口径バリアント辺りかな? と、充分に推察できる。
以下、privatterから一部加筆・編集して転載
■銃火器のおおまかな分類
https://www.youtube.com/watch?v=D02BNJe8blE
ゲームは様々な種類の銃が網羅的に登場することから、イメージを掴むのにちょうど良いと思う。(描写が正確でない場合もあるので、参考程度に)
【ざっくり大きさ・射程による分類】
https://www.youtube.com/watch?v=oiQ_i2hMjQc
丸っこくてずんぐりしたほうが拳銃弾、尖ってて細長いほうがライフル弾。
【弾薬・用途によるその他の区分】
注:現在の用法の「バトルライフル」の呼称は、80年代~90年代ころにかけて銃の雑誌などにおいて、アサルトライフルに対するレトロニムとして呼称され始めたものとされる。「PDW」も同時期に定義されたカテゴリ。
https://www.youtube.com/watch?v=QSOUmHito4M
両手持ちの小銃は安定して射撃しやすく、拳銃より技術を習得しやすい。そのため歩兵の主兵装(メインアーム)は小銃であり、拳銃は将校や狙撃手、特殊部隊などの副兵装(サイドアーム)としての使用に留まる。
反面、平時の警察業務では携行のしやすさから、拳銃が基本装備となる。
■年代による分類
https://www.youtube.com/watch?v=n3Q6RyDFAJI
銃に合わせて戦闘服はもちろん、弾薬ポーチ、弾倉ポーチや防弾チョッキなどの装備も進化しているため、頭の片隅に入れておくと良いと思う
https://www.youtube.com/watch?v=BwXIJwcXt6s
銃を隠匿携帯(コンシールド・キャリー)する必要がある私服警官や探偵、スパイ等の設定であれば上着で隠せるショルダー・ホルスターもある
https://www.youtube.com/watch?v=1Wy996y7Hss
軍人や制服警官などの装備・装具は腰周りから決まると思う。予備弾倉、ファーストエイドキットなど(軍人なら水筒やスコップ、警官なら警棒や手錠なども)必需品を腰周りに集め、必要があれば予備の弾倉ポーチなどを追加した防弾チョッキや、プレートキャリアなどを装備させるのも良いと思う
個人的には70~00年代まで使えるALICE装備が好き(特に名前が)
【前史・前装式】(ファンタジー・異世界向け)
https://www.youtube.com/watch?v=8cSPZIwTP4I
14世紀ごろに登場した最初期の手銃(ハンドキャノン、handgonne)。
https://www.youtube.com/watch?v=dvD711WP9-M
15世紀末に登場した瞬発式の火縄銃(アーキバス)。日本にも伝来した。
https://www.youtube.com/watch?v=hzLNSsKxvrc
アフガニスタンの伝統的なジェザイル銃。古くは(正確な年代不詳…17世紀末~19世紀初頭ごろ?)火縄銃からフリントロック式、雷管式まで改良されながら使用された。長射程を生む長銃身、湾曲した銃床や幾何学的な装飾などは、西洋の銃と異なる言わば"オリエンタル"な雰囲気を感じさせる。
https://www.youtube.com/watch?v=UNp7UkFJaVQ
いわゆる回転弾倉式=リボルバー式の連発式火縄銃も14世紀には登場していたとされる(但し概して重く複雑で高価になるため一般的ではなかった)。例はインド(ムガル帝国)で17世紀に使用されていたもの。
https://www.youtube.com/watch?v=VaZJprarCRQ
16~19世紀中頃まで広く使用されていたフリントロック式マスケット銃。
https://www.youtube.com/watch?v=GCs2RIyeUwc
初期の散弾銃であるラッパ銃(ブランダーバス)。海賊にも使用された。
https://www.youtube.com/watch?v=wrhesYjS4RE
施条の入った銃身を持つ、フリントロック式のライフルド・マスケット。当時の火薬(現代で言う黒色火薬)は発射時のスス汚れによって目詰まりしやすいうえ、通常の滑空銃よりも装填に時間のかかるライフル銃は狩猟用が多く、19世紀にミニエー弾などが登場するまで軍での使用は限定的だった。
https://www.youtube.com/watch?v=0F5cImkBJwc
通常のフリントロック・ピストルに加え、二連発のダブルバレル・フリントロック、点対称の構造で銃身を回転させる二連発のスイベル・ブリーチ、ボックスロック・アクションの点火機構を内部で分割して二連発させる護身用拳銃、"黒髭"ティーチといった海賊にも使用されたネジ込み銃身の後装式クイーン・アン・ピストルが紹介されている。
https://www.youtube.com/watch?v=wEoecTbp2XM
ゼンマイで稼働するホイールロック式。フリントロック式より早い時期に登場したが、機構が複雑で高価になるため広くは普及しなかった。
https://www.youtube.com/watch?v=ZlUHEDuGY4c
フリントロック式の連発銃も幾つか存在する。上下二連式や水平二連式のダブルバレル・フリントロックなど銃身が複数あるものや同一銃身内の点火位置を変えることで連発を実現している物などがあるが、こういった機構は通常のものと比べ重く、複雑かつ高価となり、完全に置換はされなかった。
https://www.youtube.com/watch?v=UyBPaXbp7Qg
ロレンツォーニ式連発銃。グリップ内(小銃の場合ストック内)に予備の火薬と弾丸を入れておき、尾栓を回転させることで銃身と火皿に装填する。
17世紀中期~18世紀中期までにクックソン・リピーターが登場する。
https://www.youtube.com/watch?v=vDvyLuSeJyk
ボレーガンの一種である、アヒルの足に似たダックスフット・ピストル。船上の海賊や刑務所の看守などに使用されたと言われる。
https://www.youtube.com/watch?v=SbDhwdjL0jo
ノック・ボレーガン。連発銃ではなく斉射銃。一度に七発を発射する。
https://www.youtube.com/watch?v=zTz4aMle71I
ボレーガンを回転式(ペッパーボックス式)とし、連発銃としたもの。
https://www.youtube.com/watch?v=rCuVMx5h1x0
チェンバース旋回砲。7本の銃身に32発ずつ装填し、発射炎により順番に点火させていくことで224連射を可能にしたもの。但し途中で射撃中止することは出来ず、また装填にも細心の注意と時間とを要した。
https://www.youtube.com/watch?v=i9Km5KaeO7I
19世紀初頭、コリアー・フリントロック・リボルバー。ごく少数、数百挺ほどが製作された。雷管式以前、コルト以前の初期のリボルバーのひとつ。
https://www.youtube.com/watch?v=NjRHuJ9HI7M
スイベル・ブリーチと呼ばれる機構を持つフリントロック式の二連発銃。点対称の構造をしており、銃身を回転させる事で連発を実現している。
https://www.youtube.com/watch?v=GxNcjRf0O0o
https://www.youtube.com/watch?v=y-N1MRFnByQ
後の時代の雷管式や金属薬莢式のものではあるが、ハーモニカ銃も特異な構造の連発銃なので例として挙げておく
【産業革命と雷管の発明】
打撃を加えると発火する雷管は、火縄銃やフリントロック式のような点火機構をより単純化し、また火皿に口薬を盛る必要が無くなったため、雨天でも使用しやすくなり、またフリントロック式のように口薬に飛び火して暴発する危険性も低下したため、回転式のような連発銃を実用的なものにした。
https://www.youtube.com/watch?v=qC5QFdfhs2s
空気抵抗の少ない流線型の椎の実弾を使用する、パーカッションロック式(雷管式)軍用ライフルド・マスケット。南北戦争で使用されたスプリングフィールドM1861やエンフィールド銃など、19世紀中期における主力小銃。
https://www.youtube.com/watch?v=Io7o3nf_dH4
ペッパーボックス・ピストル。安価であり護身用として19世紀に普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=amKzlgiO3BA
コルト社のパーカッション式リボルバーはハンマーを起こすだけでシリンダーが発射位置に固定される画期的なシングルアクション機構を採用し、南北戦争時には南軍(アメリカ連合国)にもコピーされた。
https://www.youtube.com/watch?v=83gGIotGXN8
六角形のポリゴナル・ライフリングを施した雷管式のウィットワース銃。通常のライフル銃の弾丸は変形・膨張しやすい鉛によって銃身内のライフル(施条)に食い込むが、ウィットワース銃は施条に沿う形の六角形弾を使用することで、弾丸に鉄や鋼などの素材を使用でき、貫通力が高まった。
https://www.youtube.com/watch?v=snQ0G5MuvV8
雷管を備えた紙製薬莢を使用するドライゼ銃とシャスポー銃。弾薬内部の雷管を撃針が貫いて射撃するため、ニードルガン(撃針銃)とも呼ばれた。
【金属薬莢の発明】
https://www.youtube.com/watch?v=wApeDr6-Bdo
フランス軍の連射兵器であるミトラィユーズ。空包による射撃デモ
https://www.youtube.com/watch?v=OZAEawsw3qw
19世紀半ば、南北戦争で使用された手回し式ガトリング銃。
https://www.youtube.com/watch?v=u6XtT4bDWaI
いわゆる西部劇やマカロニ・ウエスタンの時代の銃。コルト社のリボルバー拳銃シングル・アクション・アーミー、ウィンチェスター社のレバーアクション式ライフル、現代でも猟銃として使われる水平二連式散弾銃など。
https://www.youtube.com/watch?v=jrGK72VNj-g
狙撃スコープが装着された後装式単発銃のローリング・ブロック・ライフルやシャープス銃。
https://www.youtube.com/watch?v=yaaN5IWM2WA
黎明期の独製自動拳銃モーゼルC96。中国やスペインでコピー生産された。
https://www.youtube.com/watch?v=YHPQ1vrHMJs
反動利用式のセミオート散弾銃ブローニング・オート5。
【20世紀初頭~世界大戦】
https://www.youtube.com/watch?v=Ciq9ts02ci4
19世紀末に登場した機関銃は、やがて近現代の歩兵戦術の要となった。
https://www.youtube.com/watch?v=JO5fptjmsgU
https://www.youtube.com/watch?v=vSY_4Jvkl0k
ルイス軽機関銃やブローニング自動小銃のような歩兵が携行可能なフルオート火器――あるいは軽機関銃や分隊支援火器も登場し始める。
https://www.youtube.com/watch?v=_ovHGvT4f9k
現代の対物ライフルの先祖である対戦車ライフルも大戦末期に登場した。
https://www.youtube.com/watch?v=NieuLEgtmpI
20世紀を通して軍・警察・民間に普及したダブルアクションリボルバー、猟銃として今でも使用されるポンプアクション散弾銃とボルトアクション・ライフルの機構は、19世紀末には既に完成したと言っていい。
またジョン・ブローニングが設計したコルトM1911のような自動式拳銃や、トンプソン・サブマシンガンのような短機関銃も使用され始めた。
https://www.youtube.com/watch?v=Z3RPdQrpkaM
様々な自動小銃や機関銃が登場し始めるが、両大戦における歩兵の主力小銃は依然として手動連発式のボルトアクションライフルだったことに注意。半自動小銃を全軍に配備できたのは第二次大戦の米軍だけだった。
https://www.youtube.com/watch?v=aZlGzpm1e2o
『無故障機関銃』『チェッコ機銃』と呼ばれベストセラーとなったチェコスロバキアのZB26は、英国でブレン軽機関銃としてライセンス生産された。
https://www.youtube.com/watch?v=TsI3fHUOlQM
https://www.youtube.com/watch?v=gPhSxDwhTIA
対戦車ライフルも引き続き発展し使用されたが、肉厚化する戦車の装甲に対抗できなくなりバズーカなどのロケットランチャーにその役割を譲った。
https://www.youtube.com/watch?v=t6i3twKPONU
生産性の高いプレス加工とコンパクトな折り畳み銃床を備えたMP40は、第二次大戦から冷戦前期を象徴する第2世代の短機関銃の雛形と言える。
https://www.youtube.com/watch?v=tTqb4Is2zB4
https://www.youtube.com/watch?v=lllLwCvw5zc
射程を犠牲にフルオート射撃を安定させた短小弾を使用するStG44などの突撃銃、またMG42などの軽機関銃と重機関銃を兼ねる汎用機関銃のコンセプトは、第二次大戦のみならず戦後の銃器開発にも大きな影響を与えた。
https://www.youtube.com/watch?v=nm1afJMFxWY
https://www.youtube.com/watch?v=PfXqTM-xKbE
CIAの前身である米国のOSS(戦略情報局)や英国のSOE(特殊作戦執行部)によってサプレッサー(抑声器)付きの銃が使用され始めた時期でもある。
【冷戦前期~代理戦争の時代】
https://www.youtube.com/watch?v=hzsmgtabprQ
冷戦初期、東西各国で新規の突撃銃や自動小銃が採用され、旧式化し退役した先の大戦の銃器は主に東西それぞれの同盟国や代理戦争の紛争当事国へ供与された。大戦期に『マンドリン』や『バラライカ』と呼ばれたPPSh-41短機関銃は、ソ連本国でAK-47突撃銃が採用され退役し、冷戦初期には中国や北朝鮮、北ベトナムといった共産圏に広く供与、ライセンス生産された。
https://www.youtube.com/watch?v=tEXTWOBwSZs
シンプルな構造かつ全長をコンパクトに抑えたイスラエルのUZI短機関銃は、各国の軍・警察のみならず紛争地帯でも広く使用されている
https://www.youtube.com/watch?v=H6-zBbNUOws
80年代に装弾数の多い自動式「ワンダー9」が席巻するまで、自動式より信頼できるものとして依然としてリボルバー式も使用され続けた。防弾チョッキの貫通を目的とした.357マグナムや、狩猟のサイドアームとしてより大口径の.44マグナムなどを使用するマグナム・リボルバーも登場し始めた。
https://www.youtube.com/watch?v=6YXyi6nINI4
コルトM79。現代でも使用される40mmグレネード弾も使用され始めた。
https://www.youtube.com/watch?v=ZEE8cuDHRoU
最も有名な突撃銃の一つであるAK47突撃銃は、1960年代頃から本格的に供与され始め、『小さな大量破壊兵器』として紛争地帯に普及している。
https://www.youtube.com/watch?v=VAABMvmaGWQ
アメリカは7.62x51mm弾を西側諸国の標準弾として採用させたが、AK-47の7.62x39mm弾と比べると反動が大きく、フルオート時の制御は難しかった
https://www.youtube.com/watch?v=PNJa7Fqng-Q
軽合金やプラスチックを多用し、小口径高速弾を採用したアーマライトAR-15はコルトM16として採用され、その短銃身モデルであるコルト・コマンドーことXM177サブマシンガンは、現在のM4カービンに連なっていく。
https://www.youtube.com/watch?v=8LVWNGRjD0g
ストーナー63はモジュール化された各ユニットを組み替える事で歩兵銃、突撃銃、軽機関銃など様々な銃種に変更可能なモジュラー・ウェポン・システム(MWS)の先駆けになった。
ストーナー63のように、現代のH&K G3/MP5シリーズ、ステアーAUG、H&K G36、コルトM4カービンなども、様々な銃身長やモジュール化されたユニットを組み替えた様々なバリアントが存在している。
【冷戦後期~現代の対テロ戦争】
70年代は共産テロ、90年代は民族紛争、00年代は対テロ戦争の時代となる。
様々な消音火器やPDW、自動散弾銃、対物ライフルなどが開発された。
https://www.youtube.com/watch?v=AmfU-x1kO04
H&K G3の機構をスケールダウンし、従来のサブマシンガンより高い精度を実現したMP5シリーズ。小銃の機構や操作体系を備えた第3世代のサブマシンガンとして分類され、西側諸国ではUZIに変わって軍・警察で広く採用された。特殊部隊向けのMP5SDは消音器(サプレッサー)を内蔵している。
https://www.youtube.com/watch?v=sJXbhE_8xs0
戦闘用ショットガンとして開発されたイタリア製フランキ・スパス12。
https://www.youtube.com/watch?v=1gBck3yrnoI
80年代に「世界最高のコンバット・オート」として持て囃されたCz75拳銃。9x19mm口径、ダブルアクション、複列弾倉の特徴を備える「ワンダー9」の先駆けであり、イタリア製のタンフォリオ、イスラエルのジェリコ941、中国・ノリンコ社のNZ75、北朝鮮の白頭山拳銃など各国でコピーされた。
https://www.youtube.com/watch?v=Xv6TzY7fKeM
装弾数の多い複列弾倉の「ワンダー9」の流れを汲みつつ、軽量なポリマーフレームや安全性の高いプリセット・ストライカー式などの使用によって、デファクトスタンダード(事実上標準)にまでなったグロック17。そのフルオートモデルであるグロック18Cも対テロ部隊の要請で開発された。
https://www.youtube.com/watch?v=6kXXqG-b4ZQ
小銃弾を小型化したようなPDW弾を使用するP90。拳銃弾の短機関銃より長射程、通常の拳銃弾を防ぐソフト・ボディアーマー(防弾着)を貫通できる
https://www.youtube.com/watch?v=J3hBmVZgEu8
対装甲用途である重機関銃クラスの.50BMG弾を使用するバレットM82。
https://www.youtube.com/watch?v=eIveq4urAy0
40mmリボルバー式グレネードランチャーであるダネルMGL。
https://www.youtube.com/watch?v=EYJlXGcjtRs
https://www.youtube.com/watch?v=SnWOkJ4ya8s
スタームルガーLCPやS&Wボディガードなどの.380口径の小型護身用拳銃。
https://www.youtube.com/watch?v=nR2pB6UdPa0
プラスチックを多用した軽量なH&K G36は統一されたドイツ連邦軍のみならず、各国の軍や法執行機関、特殊部隊などに使用されている。
https://www.youtube.com/watch?v=kuBPL81DbLU
フルオート・ショットガンAA-12と、AK-47突撃銃の流れを汲むサイガ12。
https://www.youtube.com/watch?v=5GiWjF6pvB8
https://www.youtube.com/watch?v=RLtH-vRV4WA
電撃により対象を無力化する低致死性のテイザー銃。
https://www.youtube.com/watch?v=2x-MDhMGxUg
FN 303低致死性ランチャーおよび拳銃タイプのFN 303P。
【2020年現在】
https://www.youtube.com/watch?v=uys9zd1y-rI
AK-47を基に改良・発展させたイスラエル製ガリル・エース。現代の小銃はドットサイトやホロサイト、ACOGなどの光学照準器が搭載しやすいよう、上部にピカティニー・レールが搭載される。
https://www.youtube.com/watch?v=6MSwr4zy63o
垂直方向にボルトが動作するクリス・スーパーV機構を搭載し、銃身軸より高い位置にグリップを配置するシェプタルスキー・レイアウトを実現したKRISSヴェクターSMG。特徴的な外見からメディア作品によく登場する印象
https://www.youtube.com/watch?v=yFRBgkQsMe0
https://www.youtube.com/watch?v=wCHwAlC_JIQ
クロアチア製VHS-2とイスラエル製タボールX95。ブルパップ式突撃銃。
https://www.youtube.com/watch?v=hseWOv2fvF4
銃身が前後するロングリコイルで作動するゲパードGM6 Lynx。.50BMG弾を使用するブルパップ式対物ライフル。
https://www.youtube.com/watch?v=8z4ptMyTW4Q
https://www.youtube.com/watch?v=wQbfNnUPtqw
2020年代の拳銃は、光学照準器であるマイクロドットサイトや、より安定性を高めるピストルカービンキットなどがトレンドである。
https://www.youtube.com/watch?v=M-Ut-WE-oKA
米軍にモジュラー・ハンドガン・システム(MHS)として採用されたSIG P320は、撃発機構周りであるファイア・コントロール・ユニットを中心に、様々なスライド・フレームなどをニーズに合わせ組み替えることが出来る。
https://www.youtube.com/watch?v=YSOiUlC0JFQ
https://www.youtube.com/watch?v=s8FlVKDotbY
https://www.youtube.com/watch?v=wlpYVpgJS9I
FN 303と同じく催涙弾などを使用するByrna社の低致死性ランチャー。
■各々の銃が持つ様々なイメージ
【銃を扱う個人や組織の性格】
創作のキャラに持たせる銃をチョイスするにあたって、それが探偵の持つ拳銃なのか軍人の持つ軍用ライフルなのか猟師の持つ狩猟用の散弾銃なのかといった、用途に適った大きさや性能であることはもとより、その銃の年代や国籍が合っていることに留意したい。
また、価格帯もキャラのイメージを示す重要な指標になってくる。銃もまた流行り廃りのあるファッション的な商品でもあり、登場から数年~十数年ほど経った銃は型落ち品となり中古品が出回ったりして、入手しやすいと言える。軍や警察が装備を更新した際に、古くなった銃は放出され民間市場に流れたり同盟国に供与されることも、ままある。
登場させる武装組織(暴力装置)が、型落ち品の備品を使っている貧乏な組織なのか、予算が付いていて最新鋭の装備を揃えられるような組織なのか、といったイメージの違いを出せる。
個人であっても、ただ必要があって勧められるままに拘りなく新型のものを買っているのかとか、お金がないので旧い中古品を買わざるをえないとか、単に木と鉄のクラシックな見た目が好きとかプラスチック製で軽いから楽とか、そういった味付けを出せると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=s5k-dOn2h0Y
世界には現在10億挺の銃が存在し、その8割以上は民間所有と言われる。
【ヤクザ・暴力団・犯罪者の持つような銃のイメージ】
ハリウッド映画やFPS、ゲームなどのメディア作品に登場する銃には軍用銃が多いが、民間人の銃所持が原則禁止されている日本では、大柄な軍用突撃銃とか軍用拳銃はやや大袈裟に映る。戦前までに護身用として販売されていた民間向けの拳銃は、逆に小型で隠し持ちやすいことが脅威とも言える。
下記に挙げるような戦前までの旧い拳銃は、もともと戦前日本の民間市場に輸入されてきた物も存在するが、旧式ということは設計のパテント(特許)が失効しており、ゆえに同型のコピー品が安価に入手しやすいとも言える。
https://www.youtube.com/watch?v=qAeNJLrIv2Q
短銃身(スナブノーズ)のリボルバーは小型で隠し持ちやすいうえに、シンプルな構造で操作も簡単であり、弾倉に装填し引き金を絞るだけで撃てる。
https://www.youtube.com/watch?v=ObDeLVDSBfM
.25口径のコルト.25オートやFNベビー・ブローニング。軍用銃に比べ低威力ながら小型の護身用拳銃として20世紀初頭に広く普及し、コピー品も多い。
https://www.youtube.com/watch?v=GsS3KlipFE8
20世紀初頭~中期のベストセラー拳銃であるFNブローニングM1910。
世界各国はもとより、旧日本軍でも将校が私的に購入した物が使用された。
https://www.youtube.com/watch?v=IvjsgsHYfK0
戦後の日本では、民間人による拳銃の所持が禁止された。隣国であるソ連のトカレフやマカロフは、中国製のコピー品と共にヤクザの代名詞でもある。
https://www.youtube.com/watch?v=N55Kd82eZfw
しかし現在ではベレッタ92、シグ226、Cz75、グロックといった有名な軍用拳銃も登場から40年近く経過し、多くのクローンやコピー品が存在し、軍・警察の中古品や鹵獲品も流通しているため、そこまで「チンピラが(高級なイメージのある)シグを持ってるなんて」とか気にしなくても良いとは思う
サブマシンガンやマシンピストルは、小型かつ高火力であることから隠し持ちやすくギャング等の犯罪に用いられることも多い。また民間用のセミオート・モデルが違法にフルオート改造される場合もある。
https://www.youtube.com/watch?v=6Rsw2zEhf9Y
安価かつフルオート改造が容易だったことから、80年代のギャングや犯罪の代名詞にもなったTEC-9ピストル。
https://www.youtube.com/watch?v=mF24AgpoUZ4
ウージー短機関銃は法執行機関にも使用されていたが、犯罪にも使われた。
https://www.youtube.com/watch?v=MuX9GZLQsS8
チェコのスコーピオンVz.61。折り畳み式のストックを展開する様子から、毒針の尾を振りかざす『サソリ』の愛称を持つ。共産テロにも用いられた。
https://www.youtube.com/watch?v=tbcGN69yjCk
単純な構造から安価かつ、86年のフルオート火器規制直前に大量生産されたイングラムMAC11は、民間人にとって入手し易いマシンガンの一つだった。(動画はイングラムMAC10)
https://www.youtube.com/watch?v=MC0kyoOWVUM
フィクションの記号であるデザートイーグルは、その大柄な図体と過剰なパワーが、筋肉質なヒーローや悪役のイメージに不思議とマッチする。
https://www.youtube.com/watch?v=7e_CzIHvvNY
水平二連散弾銃は西部開拓時代から核戦争後の世紀末までカバーできるが、このように切り詰められたソードオフ・ショットガンは隠し持ちやすい為、多くの国で規制の対象となる。
特に水平二連式のソードオフ・ショットガンはイタリア・マフィアの間で『ルパラ』(lupara)と呼ばれ、直訳では「狼のための」(for the wolf)、或いは「狼狩り」を意味する。
【安価かつ小型な銃】
https://www.youtube.com/watch?v=p1zz5jNqV4M
低品質で安価な、いわゆる「サタデーナイトスペシャル」「ジャンクガン」
粗悪な作りでコピー品も多く、低所得者層が犯罪に使うイメージがある。
https://www.youtube.com/watch?v=MDGw6f2pMw8
https://www.youtube.com/watch?v=-6_zCpkMfdU
ロームRG-14(動画はRG-23)やレイヴンアームズMP-25などは代表的な銃
https://www.youtube.com/watch?v=kRpfVX7ghXA
90年代より低所得者向けに販売されているハイポイント社の拳銃。通常、9mmパラベラム級の弾薬の圧力に耐えるにはショートリコイルなどの閉鎖機構が必要だが、安価な亜鉛合金などを使用し、またスライドの重量を稼ぐ事によって構造を単純なブローバック式にでき、価格を抑えている(似たコンセプトの銃として、H&K VP70があった)。また故障時の永久保証もある。
https://www.youtube.com/watch?v=yr0vcdeh7mo
小型拳銃の代名詞にもなったレミントン・モデル95・デリンジャー。
https://www.youtube.com/watch?v=bbcvjPxZLHI
19世紀後半のS&W社製中折式ダブルアクション拳銃。安価なコピー品がハーリントン&リチャードソン社やアイヴァー・ジョンソン社から販売された。
https://www.youtube.com/watch?v=Icm4C7NCRc8
19世紀後半に存在した安価な形式のリボルバー。これらは1950年前後から「スーサイド・スペシャル」と呼ばれるようになる。
【紛争地帯に蔓延する銃】
https://www.youtube.com/watch?v=om59rwg0UVA
https://www.youtube.com/watch?v=MsU41TJoaWM
部品の公差および部品同士のクリアランスが大きく取られたAK-47ことカラシニコフ突撃銃は、製造・操作・分解・清掃・整備し易いよう設計されており、世界中の軍隊・ゲリラ・犯罪者・テロリストを問わず使用されている。
https://www.youtube.com/watch?v=C0NzkieCEBU
https://www.youtube.com/watch?v=VCTP7RX1Bd4
ドイツのH&K G3やベルギーのFN FALも資本主義陣営の国に広く普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=pcr685vTIfA
https://www.youtube.com/watch?v=F0v4ep2HKb0
しかし現代では、より近代的なイメージのあるアメリカのM16やドイツのG36などが、供与ないし鹵獲されたりして使用される事も珍しくはない。
https://www.youtube.com/watch?v=xzieM0lkbpQ
アフガニスタン・パキスタン国境のカイバル峠(ダッラ村)で製作される、コピー品や名前のない密造銃など。有名な銃の見た目を真似たものも多い。
https://www.youtube.com/watch?v=MpzrIL5p16U
https://www.youtube.com/watch?v=ok43dZAVdQM
パキスタンの他にフィリピンも密造銃で有名である。このような非正規品の管理されない手製銃は「ゴースト・ガン」とも呼ばれ、犯罪捜査における追跡を難しくしている。
カール・グスタフm/45短機関銃にちなんで名付けられた、カルロと総称されるパレスチナ製の低品質な短機関銃。イスラエル・パレスチナ地域に限らず、東欧、南米、イタリア、カリブ海地域、オーストラリアなどの犯罪組織で同様のものが見られるらしい。
https://www.youtube.com/watch?v=m5EcE5D0Q10
元となったカール・グスタフm/45ことスウェディッシュK。エジプトではポート・サイドの名前でライセンス生産され、中東戦争やコンゴ動乱などでも使用された他、アメリカではベトナム戦争での非合法な越境作戦への関与を秘匿する滅菌済み火器としても利用された。
【『スパイ』や『暗殺者』の銃】
https://www.youtube.com/watch?v=L5JS0XWdavQ
007シリーズで有名なワルサーPPKは、もともとドイツの私服警官向けに作られた。冷戦期に各国の諜報機関に採用されていたのは、先の大戦のナチスの銃を使うことで諜報員の身分を秘匿するためだった……とも言われる。
(動画は、戦後に.22LR口径がバリアントとして追加されたワルサーPPK/S)
https://www.youtube.com/watch?v=AOgsdTmFRtA
『ロシアより愛をこめて』でも使用されたアーマライトAR-7。パイロット用のサバイバル・ガンとして設計され、分解したパーツを銃床内に収める事ができる。軽量なことから、しばらく水に浮くほど。
https://www.youtube.com/watch?v=_teZBIhqwCA
スタームルガーの.22口径はCIAや特殊部隊Navy SEALsなどに使用された。
https://www.youtube.com/watch?v=o7tP9s4mm5I
https://www.youtube.com/watch?v=n8XHxUlg0F8
B&T VP9は第二次大戦中イギリスの特殊作戦執行部(SOE)で使用されたボルトアクション式消音拳銃ウェルロッドに構造が酷似している。
https://www.youtube.com/watch?v=HBQvZguMcVM
イスラエルのモサドはベレッタの.22口径を愛用したことで知られる。
https://www.youtube.com/watch?v=oNnphAEgMLk
ベレッタのチップアップ・バレル(跳ね上げ銃身)、ベレッタ950"ジェットファイア"、ベレッタ21A"ボブキャット"、ベレッタ3032"トムキャット"。
https://www.youtube.com/watch?v=6Pjmj9LiJQ0
.22LR、.25ACP、.32ACPのような小型拳銃は、装薬量が少ないためサプレッサーとの相性もいい。近年ではより小型のサプレッサーも登場している。
https://www.youtube.com/watch?v=-lFslAG9m-o
CIAの前身であるOSSが使用したシガレット・ガン。いわゆるペン型拳銃。
https://www.youtube.com/watch?v=m9dx06C3xcU
ナイフに発射機能を仕込んだナイフ型拳銃。また銃ではないが、ナイフの刀身自体を飛ばす弾道ナイフ(バリスティック・ナイフ)も存在する。
■銃種別の射撃動作と再装填(リロード)
銃には弾薬を装填する必要がある。個々のモデルによって細かい操作方法は異なるが、基本的にはどんな銃であっても、弾倉を挿入してスライドやボルトを操作し、薬室に弾薬を送り込めばよい。
ここでは例として一般的なものを取り上げる。
【リボルバー】
https://www.youtube.com/watch?v=s3-ZWjgpAhs
一般的なスイングアウト式リボルバーは、回転式弾倉(シリンダー)を振り出して、撃ち殻である空薬莢を排出し、新しい弾薬を装填する。この際、弾薬が束ねられたスピードローダー等を使用することもできる。
リボルバーは、回転式弾倉そのものが複数の薬室であると言える。
https://www.youtube.com/watch?v=ySHCmKJ5Oy0
ソリッド・フレーム式は、シリンダー後部のローディングゲートを開けて一発ずつ手動で排莢・装填する必要がある。
https://www.youtube.com/watch?v=nPioA7Y4YSA
中折式(ブレイクアクション)は、折り曲げると自動で薬莢を排出する。
【自動式拳銃】
https://www.youtube.com/watch?v=joTzfW1htrU
現代の自動拳銃の多くは弾倉(マガジン)を撃ち尽くした際、スライドが後退したまま停止するホールド・オープンという機能がある。弾倉を交換したのち、スライドストップ(スライドリリース)を操作してスライドを前進させる。この時、スライドを少し引いて装填することも出来る(これを俗にスリングショット[circa.2000~]や、パワーストローク[circa.2010~]と呼ぶ)。
【突撃銃、自動小銃、短機関銃】
https://www.youtube.com/watch?v=GBEbRacINOo
自動小銃やアサルトライフルも基本は変わらず、弾倉を交換してボルトを操作し、装填すればよい。カラシニコフ(AK-47)系は弾切れしても自動でホールド・オープンせず、右側面にあるボルトハンドルを引いて装填する。
https://www.youtube.com/watch?v=1dO_ns_WnwM
自動拳銃と同じようにホールド・オープン機能を備え、ボルトキャッチ(ボルトリリース)のあるタイプも多い。M16(AR15)系は銃の左側面に俗にピンポンパドルと呼ばれるボルトリリースがあり、再装填時にこれを叩く。
https://www.youtube.com/watch?v=4cDk-OtOvOE
H&K MP5短機関銃やG3小銃は自動でホールド・オープンする機能を持たず、手動でボルトを後退させ、マガジン挿入後にボルトハンドルを叩いて装填することが推奨されている。この装填動作を俗に「HKスラップ」と呼ぶ。
https://www.youtube.com/watch?v=wV--tEYXkUc
https://www.youtube.com/watch?v=DRgbo0wro0E
オープンボルト式の銃は通常と異なり、ボルトが後退した位置で発射可能となる。ボルトを引くと後退位置で停止するが、トリガーを引くとボルトが前進し、弾倉内の弾薬を薬室に送り込み、発射する。
【ポンプアクション、レバーアクション、ボルトアクション】
https://www.youtube.com/watch?v=Qk-KEnVvLEE
ポンプアクション式の散弾銃は内蔵型のチューブ式弾倉に装填し、先台(フォアエンド)を操作することで弾倉から薬室に散弾を送り込む。
https://www.youtube.com/watch?v=I_LwKnK2FT4
レバーアクション式の銃は、ローディングゲートなどからチューブ式弾倉に装填するものが多い。レバーを操作することで薬室に弾薬を送り込む。
https://www.youtube.com/watch?v=4Mu7MfNkcsQ
ボルトアクション式はボルトを引き、内蔵型の垂直弾倉に弾薬を込める。自動小銃と同じように着脱式弾倉を備えるものもある。
【挿弾子(ストリッパー・クリップ)】
https://www.youtube.com/watch?v=ZhB03YrQyqo
狙撃用スコープが干渉しない場合、軍用ボルトアクション小銃の多くは、挿弾子(ストリッパー・クリップ)を用いることも出来る。
https://www.youtube.com/watch?v=yjwyY2lljFg
挿弾子は、自動小銃などの着脱式弾倉への装填にも用いられる。
【軽機関銃、マシンガン】
https://www.youtube.com/watch?v=8Dpyf7TTi2s
機関銃の多くは弾帯(ベルトリンク)によって給弾する。また連射によってバレルが過熱するため、オープンボルト式で動作するものが多い。
ボルトを後退させ、上部のカバーを開いて弾帯を装填する。また連射によってバレルが過熱した場合、予備のバレルと交換する。
【金属薬莢以前の前装式】
https://www.youtube.com/watch?v=4rpGtz-57Vo
緩発式の火縄銃(マッチロック式)。射撃直前に火蓋を切る(開ける)。
https://www.youtube.com/watch?v=C7P8LzCiuQI
雷管登場以前のフリントロック式ピストル。火薬と弾丸を銃口から詰め、火皿に点火用火薬を盛り、火打ち石が当たる火蓋・当たり金(フリズン)を閉じる。
https://www.youtube.com/watch?v=QtJsn3gCGvM
18世紀末から19世紀中頃までアメリカ独立戦争や南北戦争で広く使用されたバック・アンド・ボールと呼ばれる紙製薬莢の弾薬。命中確率を上げるために、通常の弾丸と共に三粒の散弾を追加している。
https://www.youtube.com/watch?v=9GteMCUbD7c
パーカッションロック式(雷管式)の歩兵銃。フリントロックと異なり、ハンマーの当たる位置に雷管を付けている。
https://www.youtube.com/watch?v=tu58NoRb0Gk
パーカッション式(雷管式)の9連発ル・マット・リボルバーへの装填。シリンダーに弾丸を詰める際、穴よりもやや大きな鉛の弾丸が削り取られ、リング(輪っか)が出来ている事が分かる。これは確実に薬室が密閉されていることを意味し、発射時の爆炎に引火し暴発するチェーンファイア(連鎖射撃)を防いでいる。(もちろん伝統的には下記のグリスを塗ったり、現代では火薬と弾丸の間にワッズを使用する事で、より確実に塞いでもよい)
また中央のバレルは前装式の散弾で、紙製薬莢を使用している。
https://www.youtube.com/watch?v=Xx9uKAbj0nw
同じく雷管式のレミントン・ニューモデル・アーミーへの装填。紙製薬莢を使って装填し、シリンダー前面にグリスを塗っている。
https://www.youtube.com/watch?v=fqxxliHt9aU
無煙火薬登場以前の黒色火薬は発砲時の硝煙によってススが溜まりやすく、連発銃である回転式ではシリンダーへ装填済みの弾頭の前部にグリスを塗ることによって、銃身内の汚れを軽減できる。
【様々なリロード】
https://www.youtube.com/watch?v=SrLwq4u2-4k
中折式の散弾銃。尾栓を開いたときに空薬莢が飛び出すモデルもある。
https://www.youtube.com/watch?v=WsTqmhMzqmY
フォーリング・ブロック式。強固に閉鎖し、砲にも用いられる鎖栓式。
https://www.youtube.com/watch?v=SGlLeQRMgcY
ローリング・ブロック式。非常にシンプルかつ堅牢な構造。
https://www.youtube.com/watch?v=AIzIpkzY0Qc
雷管式から換装されたトラップドア式。蝶番のついた尾栓が開閉する。銃を支える左手の指に予備の弾薬を挟んで連射することも一般的だった。
https://www.youtube.com/watch?v=Kh83AtGBUg8
レバーアクション式のヘンリー銃。チューブの前方から弾薬を装填する。
https://www.youtube.com/watch?v=PyeSezNp28E
レバーアクション式のスペンサー銃。銃床の後部から弾薬を装填する。
https://www.youtube.com/watch?v=V2yrAoQm1SE
https://www.youtube.com/watch?v=H5tgl3i2KCY
自動式拳銃の弾薬を使用するリボルバーは、ムーン・クリップと呼ばれる挿弾子を使って装填する。半月状のものはハーフムーン・クリップと呼ぶ。
https://www.youtube.com/watch?v=SctJ8MeOrEA
M1ガーランド小銃は、クリップごと挿入するエンブロック・クリップと呼ばれる挿弾子を使用する。最後の弾を撃ち切った際に特徴的な「ピン!」という甲高い排出音を鳴らす。
https://www.youtube.com/watch?v=uYs9Umw-Owo
弾を撃ち尽くした際のエマージェンシー・リロード(緊急再装填)と、まだ弾倉に弾が残っている状態で再装填するタクティカル・リロード(戦術的再装填)の違いもある。後者は薬室に弾薬が残っているのでスライドやボルトを操作する必要はなく、外した弾倉も保存しておく。
https://www.youtube.com/watch?v=IxrYb2YWgh8
通常の弾倉よりも装弾数の多い延長弾倉が用意されているモデルもある。
■安全装置と安全管理
【銃の安全管理】
https://www.youtube.com/watch?v=FksrZg7Wx0A
【自動式拳銃の安全装置の種類】
https://www.youtube.com/watch?v=YHaKM3qLpDs
自動拳銃の安全装置は大別して(メジャーなものとして)三種類ある。
1.撃鉄(ハンマー)や撃針(ストライカー)が起きた状態で固定するもの
2.撃鉄や撃針を安全位置まで下ろす(デコッキング)もの
3.手動安全装置(マニュアル・セイフティ)を持たずAFPB(オート・ファイアリング・ピン・ブロック)などの自動安全装置のみを備えるもの
https://www.youtube.com/watch?v=3l9w8nz_C18
1.撃鉄(ハンマー)が起きた状態で固定する安全装置をかけるもの。特にシングルアクション式の自動拳銃で、この安全装置を使用して携帯することを【コック&ロック】と呼ぶ。
代表的なものに、コルトM1911、Cz75、H&K USPなど
https://www.youtube.com/watch?v=Se6EJXWPLKY
https://www.youtube.com/watch?v=ch0arUotaSM
2.撃鉄が起きた状態から安全装置をかけると、安全に撃鉄を下ろすもの。(撃鉄を起こすコッキングに対して、【デコッキング】と呼ぶ)そのまま安全装置がかかればデコッカーセイフティ、撃鉄を下ろすだけの機能であればデコッカーと呼ぶ。
代表的なものにはダブルアクション(DA)の拳銃が多く、ワルサーPPK、ワルサーP38、マカロフ、S&W M39、ベレッタ92、SIG P226、H&K USPなど
https://www.youtube.com/watch?v=NG-GzhNsLE4
ハンマーを起こしトリガーを引いて撃発するシングルアクション式ではトリガーは軽く引けるが、それと比較してトリガーを引くことでハンマーが同時に起き上がって激発するダブルアクション式の回転式拳銃や自動式拳銃は、その引き金を引く重さを一種の安全装置代わりとしている。
https://www.youtube.com/watch?v=-dWkcs-lrrs
DA/SA(ダブルアクション/シングルアクション)の自動拳銃。射撃するとスライドが後退してハンマーがコックされる(起きている)が、ハンマーが下りた状態からもダブルアクションのトリガーを引くことで続けて激発できる。つまりシングルアクションの引き金の軽さとダブルアクションの即応性を兼ねていると言える。ダブルアクション式の自動拳銃というと、一般的にはこのようなDA/SAの形式がイメージされる。
https://www.youtube.com/watch?v=r0Km9TC_2GI
DAO(ダブルアクションオンリー)の拳銃。スライドが後退してもハンマーが起きずレスト状態に戻っている。撃発は毎回ダブルアクションで行う。つまりダブルアクション式のリボルバーと同じく、引き金の重さを安全装置の代わりとしている。警察機関がリボルバー拳銃から移行する過渡期によく見られた印象。
https://www.youtube.com/watch?v=K-0Ye61Q3fs
3.手動安全装置(マニュアル・セイフティ)を持たずAFPB(オート・ファイアリング・ピン・ブロック)などの自動安全装置のみを備えるもの。
グロック、S&W M&Pのバリアント、スプリングフィールドXDなどストライカー式変則ダブルアクション(プリセット・ストライカー)の拳銃に多い。
https://www.youtube.com/watch?v=dZKWqEFw2ZI
グロックの撃発機構をダブルアクション式に例えて説明すると、
・レストポジションからは撃発できない
・ハーフコック位置からダブルアクションのように引いて撃発
・トリガーリセット後はシングルアクションの位置から撃発可能
・トリガーを離すとハーフコック位置に戻る
という要素を兼ね備えている。
https://www.youtube.com/watch?v=OJhv0ttFXs4
https://www.youtube.com/watch?v=RvO0-G01PpU
トリガーガードを持たない一部のリボルバーは、引き金を前方に折り畳むことで安全機構としているモデルも存在する
https://www.youtube.com/watch?v=7i3UR1IRjZE
リボルバーやコルトM1911、トカレフTT-33などは、指で押さえながら引き金を一瞬引きハンマーを下ろす、いわゆる「マニュアル・デコッキング」(俗に「指デコ」)が伝統的に行われているが、薬室に装填された状態で引き金を引くことは(ハーフコック、グリップ・セーフティ、トランスファー・バーなどの自動安全装置・安全機構はあるが)潜在的に危険ではある。(とはいえ、一度起こしたリボルバーのハンマーを安全に下ろすにはこうするしかない)
https://www.youtube.com/watch?v=mZYnPYyCdmE
猟銃として使用される散弾銃やライフル銃にも様々な安全装置があるが、拳銃や軍用小銃に比べて目立たないためか、あまり注目されない気がする。側面から押すボタン式のセフティはクロスボルトセフティと呼ぶ。拳銃でも同様の安全装置を持つモデルがいくつか存在する。
【銃の構え方】
https://www.youtube.com/watch?v=jP7J-JNSUu4
第二次大戦時の米軍の拳銃用訓練映像。基本的には片手で構えている。
https://www.youtube.com/watch?v=et5FHMwB3gY
https://www.youtube.com/watch?v=7tUW0cUkNv0
https://www.youtube.com/watch?v=eBb2jGAOLHc
60-70年代の警官向け教育ビデオ。ヒップ・シューティングの解説など。
DAリボルバーを片手で撃つことがまだ主流だった。
https://www.youtube.com/watch?v=JTWCq4b6VI8
ポール・キャッスル氏によるCenter Axis Relockシステムの解説。
冒頭に拳銃の構え方の変遷についての自論が実演で説明されている。
■銃の持つ国籍のイメージ
【なぜ何もないのでなく、銃があるのか】
銃は支配のための道具であり、暴力の具現でもある。植民地主義、帝国主義によって列強は各国に軍隊を配備するし、銃はそれに付随して伝播し、その生態圏を広げる。東西冷戦でも両陣営は自分たちの規格に合った銃器や製造設備を同盟国に供与したり、またそこからコピー品が生産されたりもする。兵士の死体は腐っても、銃は自然に還らない。銃はかつて存在した支配の残滓でもあり、また現存する抑圧の表現形でもある。その銃が使われている国と地域には必然性がある。つまり、銃=支配=暴力にも国籍がある。
https://www.youtube.com/watch?v=HNdNQycnKrQ
アメリカ、イギリス、フランス、ソ連、中国といった常任理事国の兵器は、冷戦期に代理戦争や抑止力として供与され第三世界や紛争地帯で普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=bfymzxG0i9M
FN SCARはM16系統に近い操作体系を持つ。モジュラーライフルであり様々な弾種に対応しやすく、5.56mm口径モデルのSCAR-Lは突撃銃として、7.62mm口径モデルのSCAR-Hはマークスマンライフルとして運用される。
https://www.youtube.com/watch?v=VuiJiR0ZTAg
M4カービンを基にしたH&K HK416は米軍でも一部使用され、また改良型がドイツ連邦軍やフランス軍の制式小銃にも採用され、更新されつつある。
【アメリカの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=wgRrAe8KL3A
M16ライフルとM4カービン、民間用のAR15などはアメリカを象徴している
https://www.youtube.com/watch?v=PgTvk2te5FM
イタリアのベネリM4散弾銃は、米軍にM1014として採用されている。
【ロシア(ソ連)・チェコ・東欧・共産圏の銃】
https://www.youtube.com/watch?v=40TvYNPlw78
AK-74の短小化カービンモデルAKS-74U。俗に『クリンコフ』と呼ばれる。
https://www.youtube.com/watch?v=TBWOHwHd-Vg
ドラグノフSVD狙撃銃やルーマニアのPSL狙撃銃はAKの設計に影響された。
https://www.youtube.com/watch?v=dajDB6lHnbM
【ドイツ・ベルギー・スイス・オーストリアの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=AzdfAak5pI0
各国の軍・警察の特殊部隊などで使用されるドイツのH&K MP5やスイス・ドイツのSIG SAUER P220シリーズは代表的な銃と言える。
https://www.youtube.com/watch?v=CLNGyB3HC8g
機関部を後方に配置しコンパクトさと銃身長とを両立したステアーAUGは、最も広く普及したブルパップ式のひとつ。
【アメリカ民間・中南米・ブラジルの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=fwhTQ2RUAD4
安価で堅牢、必要十分な性能のスタームルガーの銃は民間市場で人気である
その為スタームルガーP85やP95などは市民に犯罪者から警官まで、誰が持っていても違和感のない「一般名詞の拳銃」のようなイメージがあると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=YV4x1bBcDtU
スタームルガー・ミニ14は「AR-15より攻撃的でない/威圧感を与えない」という理由で、M1カービンやSKSと並んで根強い人気を持つライフルである。
https://www.youtube.com/watch?v=2B-O6LsX5cA
https://www.youtube.com/watch?v=hi0OWQCkcVc
ポリマーを多用し安価・軽量なイメージのあるケルテック社の銃は、奇妙で風変わりな銃を販売することから好事家たちに人気がある。
【イギリス・フランス・イタリア・スペインの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=npGgx7vgbqA
フランスのFA-MASはその特徴的な外見からか、ゲームに頻出する印象。
https://www.youtube.com/watch?v=qaR2MHWihMI
左右からボルトで固定されたプラスチック製のサムホール・ストックが特徴的な、アキュラシー・インターナショナル製L96A1やArctic Warfare。
https://www.youtube.com/watch?v=GPJqEKvmpNU
イギリスのスターリングSMGは、冷戦期の紛争地帯で広く使用された。
https://www.youtube.com/watch?v=iYmPpsE10zs
ベレッタ92以前より、バレルを露出したベレッタ拳銃のデザインは確立していた。動画はイタリア軍が使用していたベレッタM1934。
https://www.youtube.com/watch?v=ftNs2BYXsUw
イタリア製マテバ・オートリボルバー・6ウニカ。銃身がシリンダー下部にあり、またフレームが後退しシングルアクションで連射できる。
https://www.youtube.com/watch?v=JG2rtJ9dlvc
イタリア製チアッパ・ライノ。マテバと同じく銃身が下部にあるのが特徴。
【中国・韓国・日本・アジアの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=yYoDHe8Kv4U
中国のブルパップ式突撃銃、95式自動歩槍(動画は輸出型の97式)。
https://www.youtube.com/watch?v=8E5RkI3ZVvo
韓国のK2ライフル。日本の89式小銃と同じく、アメリカのM16(AR-15)やAR-18の影響を受けている。
https://www.youtube.com/watch?v=eP4TSmYAhk4
日本の陸上自衛隊の使用する89式小銃と9mm拳銃(SIG P220)。
https://www.youtube.com/watch?v=Fvgzk-vhnjQ
https://www.youtube.com/watch?v=OGbwihYZziw
第二次大戦後、日本・韓国・南ベトナムなどのアメリカの同盟国に広く供与されたM1カービンやM3グリースガンはその軽便さから、小柄なアジア人に好まれた。
https://www.youtube.com/watch?v=9BJ5kR3pdjo
ソ連製のSKSカービンも、中国製のコピー品と共に共産勢力に普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=UiJoOOJkIk8
台湾の65式歩槍。アメリカのAR-15やAR-18の影響を強く受けている。
【イスラエル・中東・アフリカの銃】
https://www.youtube.com/watch?v=ayZClbRuLTQ
イスラエルのUZI短機関銃は軍・警察機関・紛争地帯に広く普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=wfFmnmi5M1U
イタリアのベレッタM1951(ベレッタ951)は、イラクではタリク(Tariq)拳銃として、エジプトではヘルワン(Helwan)の名でライセンス生産され、広く中東地域に分布しイスラエル、シリア、イランなどでも採用された。
https://www.youtube.com/watch?v=BozDTQr_st8
イスラエルのガリルは南アフリカでもベクターR4およびR5として採用され、様々な突撃銃の要素を取り入れた「一般名詞のアサルトライフル」あるいは誰が使っても違和感の少ない「平均的な突撃銃」と言えるかもしれない。
【グローバル化と"無国籍化"する銃】
https://www.youtube.com/watch?v=0VmTMxmtEMI
ナチスドイツのワルサーP38のデザインは、9x19mmパラベラム弾と共に各国に広く影響を与えた。フランスのMAC mle 1950のグリップデザインやイタリアのベレッタM1951の閉鎖機構などに、その影響が見て取れる。
https://www.youtube.com/watch?v=lf8W2NGU4P4
コルトM1911と同じブローニング設計のFNブローニング・ハイパワーは、9x19mm弾仕様ということもあって20世紀の各国の軍・警察に使用された。装弾数13発の複列弾倉(ダブルカラム・マガジン)は当時画期的だった。
https://www.youtube.com/watch?v=eT1Lr5hUBiA
アメリカのS&W M39や複列弾倉のS&W M59は、軽量なアルミフレームを使用し、ワルサーP38のようなダブルアクション・デコッカーを搭載している。グロックの普及まで、安価な警察用拳銃として長い間使用された。
https://www.youtube.com/watch?v=L0py1r1iZ4c
ハンガリーのFEG P9RはFNブローニング・ハイパワーをベースに、S&W M39のようなダブルアクション・デコッカーを搭載している。この銃は中国でノリンコ NP-18としてコピーされ、このように著名な拳銃の要素を組み合わせたようなモデルが登場することは、珍しくない。
https://www.youtube.com/watch?v=CfbjOPfo_uY
ブラジルのタウルスPT900シリーズは、ベレッタ92のフレームとシグ226のスライドを組み合わせたようなデザインをしている。
https://www.youtube.com/watch?v=JJqtgOW5_uU
https://www.youtube.com/watch?v=4ZmJiVUEnOA
イスラエルのジェリコ941やトルコのサルシルマズB6など、チェコのCz75をベースとしたモデルも多い。
https://www.youtube.com/watch?v=1dac7pLj_do
ドイツのH&K USPやワルサーP99のアクセサリーレールは拳銃にライトやレーザーを取り付けるための独自規格だったが、その後グロックなどが追従しピカティニー・レールなどの一般化な規格に置き換わる形で普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=VtuRqQkETAk
グロックが事実上標準となり、ストライカー式ポリマーフレーム自動拳銃が数多く登場した。動画はグロックのクローンであるPSA Dagger。
https://www.youtube.com/watch?v=SwOCoKsRs_Q
アラブ首長国連邦(UAE)のカラカル拳銃。正確にはステアーMの系譜。
https://www.youtube.com/watch?v=EGTzxvx1_vI
サルシルマズ SAR9。グリップのデザインはH&Kの影響を思わせる。
https://www.youtube.com/watch?v=v8leGwsz2S4
旧来のS&Wオートのデザインを一新したS&W M&P。デザインはより洗練され、警察・法執行機関に広く採用されている。
■広く使われる弾薬とそのイメージなど
https://www.youtube.com/watch?v=LizWnneolKc
口径はインチ法やメートル法で表記される。(例:.38口径=9mmなど)そして拳銃弾かライフル弾に関わらず、その数字にイメージが付いている。これは広く普及している銃や弾薬の性能のイメージに紐付けられている。(印刷の紙のサイズでA6判とかB5判というと、文庫本とか雑誌のイメージが想起されるのに近いか)
https://www.youtube.com/watch?v=Et4C7_fmoG8
2022年に登場した.30スーパーキャリー弾は、実際の弾丸径やランド径は.32ACPのものに近いが.30口径と表現されている。.32という数字は護身用のやや非力な.32ACPを想起させ、それに対し.30という数字は初速の速い、軍用の.30口径ライフル弾や貫徹力の高いトカレフ弾などを連想させる。
https://www.youtube.com/watch?v=N8hbkXPdlks
弾丸自体にも様々な種類があるが、有名なものにフルメタルジャケット弾とホローポイント弾がある。
フルメタルジャケット弾は鉛を銅などでコーティングした弾丸で、着弾時の弾丸の変形を防ぐため結果、貫通力が高い。
ホローポイント弾は弾頭が空洞になった弾丸で、着弾時に変形(マッシュルーミング)を起こしエネルギーを対象に伝えるが、やや貫通力は劣る。
ハーグ陸戦条約では締結国同士での交戦時に不必要な苦痛を与える兵器の使用を禁止しており、戦争では通常フルメタルジャケット弾が使用される。
警察や対テロ戦争では(貫通による二次被害=コラテラル・ダメージを避ける意味もあるが)、ゲリラやテロリストなどの非正規兵、平時の犯罪者はハーグ陸戦条約の範疇ではないため、ホローポイント弾も使用されている。
【ピストル弾薬】
https://www.youtube.com/watch?v=4qr8BH-Be6I
弾薬の威力や貫通力などを比較した動画は星の数と同じだけある
【ライフル弾薬】
https://www.youtube.com/watch?v=mr-NfNWg2ho
三大突撃銃たるM16、AK47、G3は、それぞれ5.56x45mm、7.62x39mm、7.62x51mmといった代表的なライフル弾と共に広く普及した。
https://www.youtube.com/watch?v=sE0yO6XQYA0
分隊支援火器のFN ミニミ(M249)、汎用機関銃のFN MAG、一世紀近く使用され続ける重機関銃のブローニングM2。
【散弾】
https://www.youtube.com/watch?v=ZU4SYmEL2Dc
突撃銃の下部に装着するマスターキー・ショットガン。
https://www.youtube.com/watch?v=t8fmhpy0z1U
焼夷弾であるドラゴンブレス弾の射撃。軍や警察で用いられた記録はない。
【グレネード弾】
https://www.youtube.com/watch?v=uxvDhmecoYQ
手榴弾(グレネード)には防御用、攻撃用、非殺傷など様々な種類がある。
https://www.youtube.com/watch?v=pjVgFR5XkOg
突撃銃の下部に装着する、アンダーバレルグレネードランチャーのM203。
https://www.youtube.com/watch?v=52lRueoe8S4
空包で射出する、小銃擲弾(ライフルグレネード)の使用イメージ。
https://www.youtube.com/watch?v=W-7L0Frj6vQ
米軍で試験的に運用されたXM25エアバーストグレネードランチャー。
■創作に銃器を出す際のTIPS
【別にリアルでなくてもいい】
https://www.youtube.com/watch?v=38mE6ba3qj8
『ダーティ・ハリー』は刑事が大口径マグナム・リボルバーを持っていても良いのだということを教えてくれる。
https://www.youtube.com/watch?v=HjNQLXXwYfw
『コマンドー』は3挺も4挺もマシンガンやショットガンを持ち歩き、サイドアームのデザートイーグルを抜き撃ちしても良いことを教えてくれる。
https://www.youtube.com/watch?v=wgzxSr6l9Y4
『プレデター』のようにガトリングガンを手に持って構えても良い。
https://www.youtube.com/watch?v=ZQaBYT4MxWU
『マトリックス』は電脳世界で二挺拳銃が如何に有効かを教えてくれるし、またスパス12が最強のショットガンであることを示してくれる。
https://www.youtube.com/watch?v=4weEXyoXZKs
日本語にはケレン味という言葉がある。創作物のリアリティラインは、作者が決めていい。
https://www.youtube.com/watch?v=RYw-XAqWutg
フィクションはウソが真実になる瞬間を持つ魔法である事を教えてくれる
https://www.youtube.com/watch?v=D911lxh4tm0
https://www.youtube.com/watch?v=IvkDKj1rHBA
【文章表現上のポイント】
https://www.youtube.com/watch?v=FU4eKFKBGCI
対人用としては過剰な威力を持つ.50口径のデザートイーグルは、まさに現代の黄金銃と言えるかもしれない
【"一般名詞の銃"の性能や装弾数のイメージ】
https://www.youtube.com/watch?v=29aLEnKvSAA
信頼性も高く軍用・警察用・民間用として広く普及しているグロック拳銃、レミントンM870散弾銃、UZI短機関銃、ガリルなどカラシニコフ系突撃銃、マウザーアクションのボルトアクションライフル(レミントンM700など)は"一般名詞の銃"のイメージに近いかもしれない。
拳銃弾クラスであれば、基本的には防弾レベルIIのケブラー繊維(アラミド繊維、ポリアミド)のソフトアーマーによって防がれる。
ライフル弾を防ぐには、防弾レベルIII以上のセラミックプレートやトラウマプレートなどを使用する必要がある。
【銃の操作・カスタム・訓練方法の違いなど】
銃のカスタマイズから取り扱い、携行時の安全管理、構え方や射撃方法に至るまで、それはそのキャラクターの性格や歴史、どのような訓練を受けたのかを表現する。
https://www.youtube.com/watch?v=E6Hf0lsof-8
早撃ち(ファストドロウ)やファニング・ショットは西部劇のイメージだ
https://www.youtube.com/watch?v=P-6gugJJfmE
射撃競技に特化し、速度と精度を重視したレースガンには様々なカスタムが施されているが、軍や法執行機関、護身用で使われるイメージは全くない。
https://www.youtube.com/watch?v=bq6chWmOXpc
暗視ゴーグルを装着すると通常のアイアンサイトによる照準が難しい。そのため赤外線レーザーによるアクティブ照準やドットサイトなど光学照準器によるパッシブ照準が必要になる。
https://www.youtube.com/watch?v=T3Vg2M2Qy_c
IPSC競技のシューターが慣れた手付きで薬室の弾薬を手動で排莢する様子。
https://www.youtube.com/watch?v=BfyULpEhmug
拳銃の作動不良時の緊急操作手順、通称【タップ・ラック・バン】の解説
1.TAP 弾倉を下から叩いて挿入、きちんと装填されている事を確かめる
2.RACK スライドを引き、薬室の不発弾やジャムった空薬莢をクリアする
二重装填の場合、弾倉を抜きスライドを操作してから手順1.に戻る
3.BANG トリガーを引いて、発砲
https://www.youtube.com/watch?v=UmVC0R9co6g
少しだけ遊底(ボルトやスライド)を引いて薬室に装填されているかを確認するプレスチェックの必要性の是非については賛否両論あるが、キャラクターの不安さや神経質さの表現には合っていると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=kdr52tK1IrI
西欧諸国では(右利きの場合)突撃銃のリロードを左手で行うが、ソ連ではAK47の弾倉の交換からボルトの操作まで全て右手で訓練する違いがある。
https://www.youtube.com/watch?v=Q7dhmFweNfc
しゃがみ撃ちや伏射(プローン、伏せ撃ち)など低い姿勢は被弾面積を下げるが、現代では仰向けから撃つスパインの姿勢や横向きに寝て撃つアーバンプローンなど、様々なバリエーションの伏射姿勢がある。
https://www.youtube.com/watch?v=swveA-_1dus
コンディション3(空の薬室)で携行し発砲直前に装填するイスラエル式のメソッド。
https://www.youtube.com/watch?v=EtL40TzIRcY
狙撃に関しては色々あるが、とりあえず土嚢などに銃を乗せて依託射撃する場合、銃身を乗せて依託射撃すべきではない(着弾点がズレてしまう)。動画のように、銃床部分を乗せて依託射撃すべき。(二脚=バイポッドの取り付け位置にも注目。バレルでなく銃床に付けられている)
https://www.youtube.com/watch?v=P1la0GBUNB8
ゲームにおける利き手やアンビデクストラスの表現についての歴史。
【作画上のポイント】
【資料:3Dで見る銃の内部構造】
https://www.youtube.com/watch?v=_eQLFVpOYm4
AK-47(カラシニコフ系)突撃銃の内部構造。
https://www.youtube.com/watch?v=V2RDitgCaD0
グロック拳銃の内部構造。
https://www.youtube.com/watch?v=omv85cLfmxU
M16(AR15系)突撃銃の内部構造。
https://www.youtube.com/watch?v=21uh28Z77Xg
ポンプアクション式散弾銃の内部構造。
https://www.youtube.com/watch?v=igNcDEEl5to
ボルトアクション式ライフルの内部構造。
https://www.youtube.com/watch?v=1s4plUZGj4w
リボルバー拳銃の内部構造。
【エアガン、映画、ゲームなどを参考にする際の注意】
https://www.youtube.com/watch?v=3wUyzUPGeDY
日本でも入手が容易なプラスチック製のエアソフトガンは、プラスチックを左右張り合わせるいわゆる「モナカ構造」である場合も多く、実銃にないネジや左右を貼り合わせた際の線が走っていることがあるため、作画の資料にする場合は注意が必要(近年では実銃でもプラスチック製のものが増えてきており、実銃のフレームも「モナカ構造」になっている場合もある)。
また10歳以上用のモデルなどには、安全のために実銃にない安全機構が付加される場合もある。(この場合、トリガーガード下の安全装置がそれ)
https://www.youtube.com/watch?v=mOpIkPdTuU4
エアソフトガンは、実物を模したアウターバレルの中にBB弾発射用のインナーバレルがある二重構造になっており、銃口付近を描く場合は注意が必要
https://www.youtube.com/watch?v=i-gec65P8Ls
エアソフトガンを参考にする場合、発射機構に関わる内部のバレルやブリーチブロックの形状も異なるが、マガジン(弾倉)も注意する必要がある。BB弾やガスなどを入れるため、特に異なっている。詳細に描く必要がある場合、エアソフトガンよりモデルガンを参照したほうが比較的正確。
https://www.youtube.com/watch?v=rmWre72mLvY
実銃の弾倉への装填。エアソフトガンより実銃の方がある種、機構は単純だ
https://www.youtube.com/watch?v=RHNTfj3cOjs
映画に登場する銃は、基本的に安全管理のために実弾は使用されない。
・銃口を閉塞するなどして空包(ブランク)を発射する実銃
・空包専用に設計されたプロップガン、あるいはキャップ火薬のモデルガン
・マズルフラッシュや薬莢のエフェクトをCG等で後付けするエアソフトガン
・発砲しない場面やエキストラのための、ゴム製のラバーガン
といった物が使用される。スクリーンに映るものが全て本物とは限らない。
https://www.youtube.com/watch?v=BtohFdPKgqE
日本製のガスブローバックガンやモデルガンは映画でも使用される。
https://www.youtube.com/watch?v=il3NicUHapY
空包を使用するブランクガンは構造が実銃に近く、日本では規制される。
https://www.youtube.com/watch?v=9HTZT2OdKwE
狩猟・競技・害虫駆除にも使用されるエアガン(日本で言う「空気銃」)、サバイバルゲームなどにも使用される比較的安全性の高いエアソフトガン、キャップ火薬を使用するモデルガン、空包専用のブランク・ガンなど様々な種類のものがプロップガンとして使用されうる。
https://www.youtube.com/watch?v=GnOUrRTf6jg
映画に登場するプロップガンも、ロッキングラグが削られたりショートリコイル機構がオミットされたりと各所が改造されており、また銃口からのマズルフラッシュも実弾を発射するときより、かなり派手なものになる。
https://www.youtube.com/watch?v=Ono-pu9ON6I
『ドクター・ノオ』の有名なエラー。セリフは正しく「スミス&ウェッソンは6発だよ…」と言っているが、教授が使用しているのはコルト1911だ。
またここで007が使用するのはワルサーPPKのはずだが、映画製作の都合上(プロップガンが入手できなかった為)FN1910が代役として登場している。
■サプレッサー(消音器、抑制器)について
【サウンド・サプレッサーとは?】
https://www.youtube.com/watch?v=7Mgu0B6nd3k
サウンド・サプレッサーは銃口に取り付けて銃声を抑える装置である。
サイレンサーとも呼ばれる。全くの無音にはならないためサイレンサー(消音器)ではなくサプレッサー(抑制器)のほうが正しいという意見もあるが、響きの問題であり、どちらでも別に誤りではない。
(用語としてはサイレンサーのほうが古く、サプレッサーと呼ばれるようになったのは85年以降。イギリスではサウンド・モデレーターとも呼ばれる)
音を減少させるサウンド・サプレッサーの他に、銃口からの閃光を減少させるフラッシュ・サプレッサーも存在し、アメリカの法的には、音を減少させるほうのサウンド・サプレッサーはサイレンサーと呼ばれる。
https://www.youtube.com/watch?v=lLHuDJgZuRU
銃が発生させる音には3つの要素がある。
1.銃口からの爆発音(サプレッサーが抑えられるのは、この部分のみ)
2.音速を超えた銃弾が発するソニック・ブーム(空気を切り裂く衝撃波)
3.自動式の銃が発生させる作動音(スライドやボルトの後退時の金属音)
(+ 銃弾が標的や壁・地面など着弾した時の被弾音)
サプレッサーは、銃口から勢いよく放出される発射ガスをゆっくりと放出させることで、その音量を抑えるものである。
例えば、スプレー缶のノズルボタンを強く押して「シューッ!」と勢いよくガスを放出させたときと、弱く押して静かにゆっくりガスを放出させたときの感じに似ている。
https://www.youtube.com/watch?v=Zu5tYJFZKlA
ソニック・ブームは、重い弾丸を使うなど銃口初速を低下させて弾丸の飛翔速度を音速以下にすることで防ぐことが出来る。
https://www.youtube.com/watch?v=IQPsf_wDbmU
作動音は、器械的に動作をロックすることでより静かにできる。拳銃に取り付けられるこのような機構をスライド・ロックと呼ぶ。
https://www.youtube.com/watch?v=aljJ2jPTa1c
サプレッサーによって緩やかに放出される発射ガスは熱を持つため、サプレッサー内部を湿らせる(ウェット・サプレッサー)と消音効果が高まる。
【サプレッサー付きのリボルバー】
たまにマンガや映画などにサプレッサーの装着されたリボルバー式拳銃が登場するが、(自動式に比べて)一般的ではないものの、絶対に不可能だとも言い切れない。『ドクター・ノオ』の教授が使用するはずだった「6発のスミス&ウェッソン」も回転式であることを示唆していると思う。
https://www.youtube.com/watch?v=t6vMkk8VYzc
通常、リボルバーには回転式弾倉(シリンダー)とバレルの間にシリンダーギャップと呼ばれる隙間があり、射撃時にそこから発射ガスが漏れてしまう(=銃口以外から爆発音・発射音が漏れてしまう)。
では『殺人者たち』でリー・マーヴィンが使用するような消音リボルバーは実現不可能なのかと言うと、そうとは限らない。発射ガスの漏れるシリンダーギャップを無くせばリボルバー式拳銃でも消音(減音)可能と言える。
https://www.youtube.com/watch?v=JZAmOyGdJQU
シリンダーギャップが0.002インチ(50マイクロメートル、0.05mm)以下のリボルバーにサプレッサーを付けると減音効果を得られるという動画。
(コメント欄でシリンダーギャップを狭める改造をしたと言っている)
https://www.youtube.com/watch?v=6_gDnC8PVgI
https://www.youtube.com/watch?v=8OuKVDXqak0
マグナムリサーチBFRも、シリンダーギャップが0.002インチ以下である。
(こちらの動画のほうが音量の差が分かりやすい)
サプレッサーを銃口に装着した消音リボルバーは、ベトナム戦争の時代にS&W M10を改造した"Tunnel Rat Kit"と呼ばれるものの例が存在する。
(ただし消音効果は薄かったようだ)
https://www.youtube.com/watch?v=n97Yrb-OuVY
ロシア帝国のナガンM1895は、シリンダーが前進してシリンダーギャップを無くす機構を搭載している為、サプレッサーによって消音効果を得られる。
消音弾薬を使用するアメリカのAAI QSPR。
https://www.youtube.com/watch?v=PRqYjG-23oY
消音弾薬を使用するロシアのOTs-38。
特殊部隊向けに作られたKAC消音リボルバーライフル。
https://www.youtube.com/watch?v=k1bPMU5saCY
実験的にクランプとカバーでシリンダーごと塞いだ例。これでもシリンダーギャップからガスは漏れないので、消音効果は出ている。(但しこのままでは再装填に時間はかかるだろう)
https://www.youtube.com/watch?v=x2_FiKhR4OM
何の工夫もされていない普通のリボルバーにサプレッサーを取り付けただけでは、消音効果は得られない。上述のシリンダーギャップを狭めるなどの改造をすれば不可能だとは言い切れないが、一般的でもない。
【即席サプレッサー】
https://www.youtube.com/watch?v=APmaiXoWvfg
https://www.youtube.com/watch?v=sQpeUJuNiX4
https://www.youtube.com/watch?v=q3J-PJbZ364
ペットボトルやオイルフィルター、または枕を使用する即席サプレッサー。一応、消音効果があることが分かる。耐久度は低い。
■銃器よもやま話
【軍用小銃と銃剣】
https://www.youtube.com/watch?v=w88GP7iKLZ4
銃剣は17世紀ころに登場した。再装填に時間のかかる単発式のマスケット銃を撃ち尽くしても、槍として戦闘を継続できるという利点があった。
現代でもその示威効果から捕虜の移送や治安維持、士気の維持など軍用銃には銃剣を装着する着剣装置が備えられている。ただし昔よりも短くなり、武器としての価値より鞘と組み合わせたワイヤーカッターや栓抜き機能など、ツールナイフやサバイバルナイフを兼ねる向きもある。
【作動不良が起こったら?】
銃の作動不良には火薬の不良による不発や遅発の他に、自動式では装填不良、抽筒不良、排莢不良、二重装填、閉鎖不良、また不完全閉鎖時撃発など様々あるが、通常は弾倉の挿入を確認し、遊底を操作する事で解除できる。
https://www.youtube.com/watch?v=_proMulfbVM
銃の作動不良時の緊急操作手順、通称【タップ・ラック・バン】の解説
1.TAP 弾倉を下から叩いて挿入、きちんと装填されている事を確かめる
2.RACK スライドを引き、薬室の不発弾やジャムった空薬莢をクリアする
二重装填の場合、弾倉を抜きスライドを操作してから手順1.に戻る
3.BANG トリガーを引いて、発砲
https://www.youtube.com/watch?v=mZRx-UXzwY0
米軍のM16小銃の作動不良時の手順として、より具体的なSPORTSもある。
Slap the magazine:弾倉を下から叩いて挿入されてる事を確認
Pull the charging handle:チャージングハンドルを引く
Observe the chamber:薬室の状態を確認
Release the charging handle:チャージングハンドルを離して薬室に装填
Tap the forward assist:フォワードアシストを押して薬室の閉鎖を確認
Squeeze the trigger:引き金を絞る
【薬室の+1発って?】
https://www.youtube.com/watch?v=fskxBtxbXoU
銃の装弾数の表記に、7+1発とか30+1発などと書かれていることがある。これは弾倉に加えて、薬室内に+1発保持できるということを意味している。スライドやボルトを操作し薬室に装填して、満タンの弾倉を挿入すれば弾倉の装弾数+1発を銃に保持することが出来る。
https://www.youtube.com/watch?v=I4DBmBdYoaE
チューブ弾倉から薬室へと弾薬を送り込むリフターを持つ散弾銃などは、薬室の+1発に加えてリフターに更に+1発保持することも出来る。この装填テクニックをゴーストロードと言う。
https://www.youtube.com/watch?v=HglasZ-0Mgc
スライドやボルトが後退状態から撃発するオープンボルト式の銃は、薬室に弾薬を送り込むと同時に撃発するので、+1発を保持することは出来ない。リボルバー式も弾倉が薬室を兼ねていると言えるので、+1発は存在しない。
【スコープのゼロイン(照準調整)とは?】
https://www.youtube.com/watch?v=VqOqZBRZsj8
https://www.youtube.com/watch?v=qwD5zu7yTeI
銃弾は重力に従って放物線を描き落下する。アイアンサイトやドットサイト、スコープなどの照準器はすべて、どの距離で照準線と銃弾の弾道が交差するか、調整する必要がある。これをゼロインと言う。
分解・結合などによってスコープと銃身の関係が変わってしまうと、ゼロはズレる。部品の工作精度により、スコープのゼロを保つことが出来る。
【銃の通常分解(フィールド・ストリッピング)】
https://www.youtube.com/watch?v=wTlCglLp_Uw
https://www.youtube.com/watch?v=Oo2cFiyobY8
銃は、ユーザーレベルで分解・清掃するのが普通である。手入れの為の一般的な分解を通常分解(フィールド・ストリッピング)と呼ぶ。通常は銃身内をブラシなどで掃除したり、火薬のススを拭き取ったり、必要があればオイルを差したりする。
それに対してピンやネジの一本まで全て分解することを完全分解と呼ぶ。
また何かユーザーの手に負えない不具合や破損などが起きた場合にガンスミスに修理等を依頼する。家庭での洗濯と、クリーニング屋の関係みたいなものかもしれない。
【砂、土、泥に落としても銃は動作する?】
https://www.youtube.com/watch?v=MYUz5jahjFs
軍用銃などは砂塵や水に対しての作動テストが採用条件となっている場合が多く、少し落としたくらいなら大丈夫。ただしハンマーなどの撃発機構や、内部の機構に汚れが入り込むと、作動不良を起こしやすい。
https://www.youtube.com/watch?v=23XMbn3O-Os
リボルバーは回転する弾倉の機構が露出しているため、少し汚れに弱い。
https://www.youtube.com/watch?v=Hxvrhb7ayW8
弾倉内の弾薬が汚れていると、銃の内部に砂や泥が侵入することになる。
【弾薬のリロード(空薬莢の再利用)と異常腔圧】
https://www.youtube.com/watch?v=0C2o8PWRUq4
空薬莢は何度か再利用できる。圧力で膨張したものを直し、雷管と火薬と弾頭を詰めることで使えるようになる。ただし火薬の装填量を誤ったり、火薬の詰め忘れなどは異常腔圧となり銃の破壊や重大な事故に繋がりうる。
https://www.youtube.com/watch?v=P1MHKRBPPAY
火薬を詰め忘れたものはスクイブと呼ばれる。雷管のみが撃発し、銃弾を銃身内に詰まらせる。これに気付かず装填ミスや不発や遅発だと思い込んで安易にタップ・ラック・バンすると腔発事故となり、銃の破壊に繋がる。
https://www.youtube.com/watch?v=mL-iSpXJBBI
スクイブによって銃身が破裂する例。停弾に限らず、銃身内の異物は全て異常腔圧に繋がりうるため、銃身に雪や泥などの異物が入らないよう注意する必要がある。(テープや耳栓で塞いだり、コンドームなども使用される)ただし、手のひらや指で塞いだ程度では腔発は起きない。
https://www.youtube.com/watch?v=GQprTeYBH-k
誤って倍の量の火薬(ダブルロード)を装填してしまった例。グリップやエキストラクターなど、銃の一部が壊れている。
https://www.youtube.com/watch?v=OVDSioh1DQ8
何度も再利用し使いまわした薬莢がちぎれた例。真鍮製の薬莢は発射の熱によって膨張し、薬室から発射ガスが漏れることを防いでいるが、膨張と収縮と摩耗を繰り返すと、それも限界を迎えてしまう。
【水中で銃は使用できる?】
https://www.youtube.com/watch?v=8zNBzlnSwMk
https://www.youtube.com/watch?v=d1trEHlfsYQ
現代の弾薬は薬莢によって密閉されているため、薬莢内に浸水しない限り発射は可能である(空気が銃身に残っているなど、銃の破壊に繋がる場合もある)。水は空気よりも密度が高く抵抗が強いため、水中で発射、あるいは水に向けて発射してもすぐに銃弾は止まってしまう。
https://www.youtube.com/watch?v=zFsAyx2hfM8
https://www.youtube.com/watch?v=LhfxsBzRGP8
特殊部隊向けに、抵抗の少ない針状の弾を使う専用の水中銃が存在する。
【古い銃は濡れると使えなくなる?】
https://www.youtube.com/watch?v=Xj20mGrwq1U
フリントロック式などの前装式マスケットや雷管式のリボルバーなどは、密閉されない構造のため金属薬莢式に比べて水に弱い(それでも点火に火種を必要とするマッチロック式(火縄銃)よりは向上していると言えるが)。
https://www.youtube.com/watch?v=C7vrduDOoIk
火薬や点火機構(火打石、火皿、雷管)を濡らさない工夫が必要になる。
【手製銃、密造銃、無秩序な銃】
免責事項:
まず日本国内において、銃砲や弾薬を無許可で製造する事は銃刀法や火薬取締法に違反する違法行為であり、決してしないで下さい。個人が当記事を参照し法律を違反した事によって生じる不利益等について、当方は一切の責任を負いません。
https://www.youtube.com/watch?v=ky7H3AzKPsM
アメリカでは個人が自分のために銃を作ることは、違法ではない。ただしそういった銃の販売・譲渡は禁止されている。また個人製作の銃は未登録の為、追跡できないゴースト・ガンとして犯罪に利用されてしまう事もある。
https://www.youtube.com/watch?v=f4a10IyoeII
このように銃の一部を切断し、パーツキットとして販売している例もある。これを溶接し直して撃てるようにしても、アメリカの法としては問題ない。
https://www.youtube.com/watch?v=41aPk8k6LBA
80%ロア・レシーバー。アメリカの法律では銃として登録されるのは弾倉や撃発機構などを保持するレシーバーのみであって、他の部品はあくまでパーツであり銃そのものではない。80%ロア・レシーバーは切削加工する前の金属の塊であって、銃ではないということで登録されずに販売される。これをユーザーエンドで切削加工すると、銃として撃てるようになる。
https://www.youtube.com/watch?v=cboJQmS768w
鉄パイプやバネなどを使用した単発のジップ・ガン。スパイの持つようなペン型拳銃なども似た構造をしている。
https://www.youtube.com/watch?v=BCARDqplNGs
第二次大戦のアメリカが現地レジスタンスへの供与を目的に大量生産した、言わば政府謹製のジップ・ガンとも呼べるFP-45リベレーター。
注意事項:
以下の項目は3Dプリント銃について扱っていますが、これらは銃の部品や弾薬が入手しやすいアメリカなどの海外の事例であり、(特に日本国内における)3Dプリント技術が即座に危険なものだと主張するものではありません。これらの文章や引用は、あくまで創作物に利用するための参考資料、教育目的(educational purpose)としての紹介を目的としたものです。
日本国内において、銃砲や弾薬を無許可で製造する事は銃刀法や火薬取締法に違反する違法行為であり、決してしないで下さい。
https://www.youtube.com/watch?v=V8iHAS4iGyg
『リベレーター』と冠された初期の3Dプリント銃。ジップ・ガンと呼ばれるような形式の単発銃は、3Dプリント技術以前から存在している。
https://www.youtube.com/watch?v=Bs_y9V18p8o
https://www.youtube.com/watch?v=YqbKXt0FCl8
上で述べたように、アメリカではフレームやレシーバーなど撃発機構を保持する部分のみが銃として登録される。近年の3Dプリント銃は、フレームやレシーバーのみを印刷し、他は既存の銃のパーツを流用するものが多い。
【リコイル(反動利用)式、ガス圧作動式、ブローバック式】
https://www.youtube.com/watch?v=rBdaXkn-aIs
銃砲は、基本的には閉鎖器や尾栓(ブリーチ)と呼ばれる構造を持っている。銃砲の発射とは火薬の爆発であり、それを銃身の後端で受け止める機構が(基本的には)必要である。
https://www.youtube.com/watch?v=6aX4W4HVo_U
ロング・リコイル式。銃身と尾栓が結合したまま後退し、銃身が前進することで閉鎖が開放される。
https://www.youtube.com/watch?v=9adOzT_qMq0
トグル・アクションのショートリコイル式。銃身ごと後退してトグルがフレームの曲面にぶつかる事で、ブリーチの閉鎖が開放されている。
https://www.youtube.com/watch?v=ywVsPd6TR9U
一般的なティルトバレル式のショートリコイル。銃身が後退すると共に傾き(ティルトし)、排莢口との噛み合わせが外れて閉鎖が開放されている。
https://www.youtube.com/watch?v=Ka556--WF2o
https://www.youtube.com/watch?v=f1t4WMcs_7c
リコイル作動式は、その名の通り銃のリコイル(反動)を閉鎖の開放に使用している。作用・反作用の法則に従って、射出した弾丸と火薬のエネルギーと同じだけの反動が銃全体にかかる。軽いものほど吹き飛びやすく、重いものほど動きづらい。そのため軽量なポリマー素材の自動拳銃などは、金属製スライドとの重量差が大きく、銃をきちんと保持できていなかった場合、スライドの後退量が不足してしまうため作動不良に繋がりやすい。
https://www.youtube.com/watch?v=70ITPdXzQqg
ガス圧作動式(ガスピストン式)。銃身からバイパスされた発射ガスによってガスピストンおよびボルトキャリアが後退し、閉鎖を開放している。
https://www.youtube.com/watch?v=U682yOpNafg
手動のボルトアクションライフルを自動式に換装した例。銃身から発射ガスをバイパスし、ガスピストンを通してボルトをカムによって回転させ、ボルトの閉鎖を開放している。
https://www.youtube.com/watch?v=aDjzaAq8P0M
シンプル・ブローバック式のスローモーション。弱めの拳銃弾くらいなら、遊底の質量とバネによって充分に受け止めることが出来る。
発射した際の薬莢の底面を押す火薬の燃焼ガスの圧力が、直接ボルトを後退させている。銃身とボルトが結合されていないため、ボルトが復座した際、閉鎖機構を持たないためにバウンドして跳ね返っていることに注意。
https://www.youtube.com/watch?v=sd8FrUe8fMM
ローラー遅延式ブローバック。強力な弾薬を使用する場合、何かしらの抵抗や摩擦などによって薬室の開放を遅らせる機構が必要になる。ボルトの質量を増やしたりバネを強くしても対応できる場合はあるが、銃全体が重くなったり操作がしづらくなってしまう。
遅延機構によって、前後するボルトの質量を軽くできるためブレも軽減される。またガス圧作動式のように銃身にガス孔を空ける必要もなく、完全なフリーフローティングも可能なため、銃の精度に有利な構造と言える。
【バルカン砲やミニガンって?】
https://www.youtube.com/watch?v=Ma4pa3DqA1s
バルカン砲は、19世紀の手回し式ガトリング銃を電動モーターで駆動させることで、高速連射を可能にした航空機用の機関砲のこと。
https://www.youtube.com/watch?v=eJCPLRCbfs8
バルカン砲を小型化したミニガンは、同じく電動モーターによって駆動し、車両やヘリコプターなどに搭載される。
https://www.youtube.com/watch?v=Ki4noa3jzfA
更に小型化された60年代のXM214マイクロガンや、2016年にアナウンスされたXM556など、携行できるガトリングガンの試作品は存在しなくもない。
【曳光弾とは?】
https://www.youtube.com/watch?v=PzlvF--6bPI
曳光弾は、主に弾道を示す為に使用される。通常の弾薬と弾道が異なり、主に小銃や機関銃に使用される。NATOの標準規格では西側の曳光弾はストロンチウムの赤色に、東側はバリウム塩の緑色に発光する。
機関銃は弾幕の弾道を示す為に数発ごとに曳光弾を混ぜたり、またAK-47などホールドオープン機能がない銃の弾切れを射手に知らせる意味で、弾倉の最後の数発を曳光弾にすることもある。
https://www.youtube.com/watch?v=tLcwZ4p2pIU
曳光弾を使用する4連装のミニガン。威嚇に加え、焼夷効果もある。
【バズーカやロケットランチャー、無反動砲って?】
https://www.youtube.com/watch?v=53ZA10_AndQ
バズーカとは第二次大戦~朝鮮戦争で米軍が使用したロケットランチャーの愛称のこと。転じて、無反動砲やロケットランチャーを広くバズーカと呼ぶこともある。後方に発射ガスを噴射することで、反動を相殺している。
https://www.youtube.com/watch?v=4JhBgNCJUAI
使い捨て対戦車ランチャーの起源は第二次大戦のドイツ軍が使用したパンツァーファウストにある。単純な構造から大量生産・大量配備された。
https://www.youtube.com/watch?v=V1NJPSZZBsk
RPG-7対戦車擲弾発射器。砲身後方からガス噴射することで反動を相殺する無反動砲の機構を搭載したグレネードランチャーだが、弾頭にロケット推進機能を備えるものが多いため、ロケットランチャーとしても認識される。
https://www.youtube.com/watch?v=tmVeKIZUmRU
M72 LAWのような使い捨てロケットランチャーは、運搬時はコンパクトに収納でき、使用時に伸ばして射撃する。現代の対戦車用としては威力に劣り陳腐化したが、対軽装甲や建築物向けとして使用される。
https://www.youtube.com/watch?v=NfxHg7AA8u0
後装式のカール・グスタフ無反動砲。ライフリングを備えている。
https://www.youtube.com/watch?v=u1k_R5Lpjss
使い捨てロケットランチャーのAT-4と、多目的に様々な弾種を使用できるSMAWロケットランチャー。SMAWは照準の際にロケット弾と同じ弾道を描くスポッティングライフルを備えている。
https://www.youtube.com/watch?v=UUofF5mb7bE
パンツァーファウスト3は見た目が近代化したRPG-7っぽいが、再使用時は発射チューブごと交換する。
https://www.youtube.com/watch?v=xARO56kzqJs
携行型地対空ミサイルのFIM-92スティンガー。目標をロックオンして追尾する「撃ちっ放し能力」(ファイア・アンド・フォーゲット)を持つ。80年代のソ連のアフガン侵攻の際にムジャヒディンに供与されたことで有名。
https://www.youtube.com/watch?v=CfXf98FglTo
誘導ミサイルであるFGM-148ジャベリン。スティンガー・ミサイル同様、目標をロックオンして追尾する。対戦車目標に対して装甲の薄い上部を狙うトップアタックモードと、建築物等に対してのダイレクトアタックモードが選択できる。
【スリングショット、パワーストロークという呼称】
ホールド・オープンした銃のリロード時に、スライドリリースやボルトリリースを使わずにスライドを少し引いて前進させることを、俗にスリングショットやパワーストロークと呼ぶ。
スリングショットは、おそらくスリングショット(パチンコ)を射つ際の動作に喩えたものだと推測される。インターネットのフォーラム上では、「Just What Is The Correct Way Of Clearing a Loaded Chamber ?」(正しい薬室クリアの方法って?)という2000年のスレッドで「スリングショットのようにスライドを引く」という形で使用が確認できる。
2003年や2008年には現在の用法で「スリングショット」という言葉が使われていることが分かる。しかしここではパワーストロークという言葉は出てきていない。
パワーストロークとは、内燃機関(エンジン)の作動工程のうち、エンジンとしてのパワーが発生する燃焼工程のことを意味する。また野球の長打および二塁打・三塁打のことや、カヤックの漕ぎ方の文脈でパワーストロークという語を使用することもあるようだ。およそ少しの力を加えてより大きな何かを生む、動作させるというようなイメージを持っている。
インターネットのフォーラム上では、「1911 failing to chamber first round」(1911で初弾装填するのに失敗するんだけど)という2010年のスレッドでその使用が確認できた。
https://www.youtube.com/watch?v=hFIsPjEXt70
2012年にはTravis Haley氏がSWAT Magazineでパワーストロークという言葉を使用しており、2010年代に一般化したものと思われる。
より古い時代での語の使用例があったら教えてください
■付録
【参考:架空銃について】
架空銃のデザインには銃の基本的な形状や構造の理解が必要になってくる。
現実の特定の年代に実在しそうなものから架空のレーザー銃まで様々だが、実銃の発射機構をベースに外見をデザインしたものも多い。架空銃のデザインは鬼門だと思うので、基本的には避けたほうが良いとは思うが、ここでは有名な架空銃や、特異な外観のモックアップ、実銃などを例として挙げる。
https://www.youtube.com/watch?v=zDIPuP7T64Q
『エイリアン2』の宇宙海兵隊が使用するM41Aパルスライフル。
https://www.youtube.com/watch?v=CYFNT2IFnmI
『ロボコップ』で使用されるAUTO9ピストル。
https://www.youtube.com/watch?v=51Ew5EjQ3RY
『黄金銃を持つ男』ことスカラマンガ氏が使用する黄金銃。
https://www.youtube.com/watch?v=CbKj2t7MnBg
ヘリカル・マガジンを上部に備えるキャリコ・ピストル。
https://www.youtube.com/watch?v=b4SfB6GR62Q
ブルパップ式フルオートショットガンであるパンコア・ジャックハンマー。
https://www.youtube.com/watch?v=QGKcvM2Hh4g
冷戦末期に開発された、無薬莢弾を使用するH&K G11。
https://www.youtube.com/watch?v=Ez4DPz-Eo88
5.56mmの突撃銃と25mmエアバーストグレネードを併用するXM29 OICW。
また一例として架空銃の登場するゲームの映像をいくつか貼っておく。
https://www.youtube.com/watch?v=BvEhSIivycU
https://www.youtube.com/watch?v=7xakP1xsZno
https://www.youtube.com/watch?v=YaTxXqQksIA
https://www.youtube.com/watch?v=_4nroj6Kzeg
https://www.youtube.com/watch?v=dhlG_lDdbe4
https://www.youtube.com/watch?v=1IuH7pdopS8
【筆者の描いたイラストや小説など】
あとまあ銃がよく登場するので、参考程度に私の小説も貼っておきます
動画が埋め込みになっている通常ページはこちらです
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