マガジンのカバー画像

正法眼蔵 note

23
運営しているクリエイター

記事一覧

正法眼蔵 3/100

正法眼蔵 n/100 っていうタイトルからすると、敷地に n 個の点を選んで基礎杭を打ち、巨大な蔵…

正法眼蔵 2/100

雪峰は晩唐期のメジャーな禅僧の一人で、その住持する寺には一五〇〇人もの修行僧がいたという…

正法眼蔵 1/100

目標は、『正法眼蔵』75巻を75ページのエッセンスにして注釈・解説をつけて200ページの本にす…

風のなるとやせん、鈴のなるとやせん

インドの高僧・僧伽難提(サンガナンディ)の弟子に、伽耶舎多(カヤシャタ)という僧がいまし…

行動設計としての宗教、その他。

「寛容」ということばは、人の器が大きいことを指す場合と、大小は関係なくてフレキシブルな器…

分類のない世界

ド素人の僕でも最近わかったことがある。いろんなファイルをフォルダーに入れて分類整理したつ…

至言は言を去り/道元の教え 6

あきらかにしりぬ 坐禅の作仏をまつにあらざる道理あり |正法眼蔵「坐禅箴」 — はっきりわかった。坐禅は作仏(さとりをひらくこと)を期待するものではないと。 スポーツ選手には、競技の種類によってなんとなく特有のたたずまい、雰囲気がある。私服の姿でいても、その人の種目がサッカーなのかラグビーなのか野球なのか、見当がつく。見る人が見れば、同じサッカーでもフォワードかセンターバックかまで見分けられるかもしれない。 ボールの種類と、ゲーム内の役割が、人の表情や所作をつくる。 も

磨く/道元の教え 5

古鏡も 明鏡も 磨塼より作鏡をうるなるべし |正法眼蔵「坐禅箴」 — いにしえの鏡も、明る…

ブッダとメッシ/道元の教え 4

大悟現成し不悟至道し省悟弄悟し失悟放行す これ仏祖家常なり |正法眼蔵「大悟」 大きな悟…

水をきわめ空をきわめてのち/道元の教え 3

胡来胡現十万八千 漢来漢現一念万年なり |正法眼蔵「古鏡」 仏法が鏡に喩えられる。その鏡…

可能性の海/道元の教え 2

心を識得すれば 大地さらにあつさ三寸をます |正法眼蔵「即心是仏」 2本の平行な直線があ…

波動説/道元の教え 1

尽十方界是箇真実人体なり 生死去来真実人体なり |正法眼蔵「身心学道」 君は君の皮膚とそ…

覚りの茶を、いかが。

「仏教=悟りを目指す活動」という図式に固定されていると、いろいろわからない事だらけになる…

「大学」のはじまりの痕跡を名古屋で感じた

8月の末に名古屋で開かれた「日本哲学に関するヨーロッパ・ネットワーク:ENOJP」に出かけていったのだけど、そこでいろんな新鮮な刺激をもらった。細かいことは省くが、「日本哲学」というのは「ヨーロッパ哲学」を後ろから追いかけているローカルな学問じゃなく、つまり後者の亜種ではなく、最近発見された新種として捉えられているらしい。テツガクは philosophy の単なる訳語ではない。固有の遺伝子をもつ知の領域なのだと。 初めて日本で開催された今回は第5回で、テーマは "Philo