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0.5秒おもてなし

まずはこの画像をご覧いただきたい。

この日は大根が安かった

おわかりだろうか。ここにおもてなしがあることを。
「わかるよー」
と思った方は、わたしと同じ年ごろかお姉さんですかね。

はい、正解は
「レジの方が手渡してくれるポリ袋の入れ口を開いてくれてる」でしたー!
ふん、そんなこと?と思ったあなたは、普段スーパーで買い物しませんね?
あ、それかお若くて手に湿り気があるか。
「ポリ袋開いてくれない地獄」というのがありましてですね。
アラフィフ以上にはひそかな難関なのですよ。
どんどん買ったものを袋詰めしたいのに、ほんっとに頑なに開いてくれない。それも8割の確率で開いてくれない。打率良すぎだろ。いや、悪すぎか。
親指と人差し指の角度を変えてみたり、爪を立ててみたり、みみっちい工夫をどんだけしても開く気配すらしないときには、「お肉のパックそのままマイバッグに入れちゃうか」と降参するときすらある。
で、ずーっとそうやってひとりポリ袋と闘っていると「あら、あのひと苦戦してるわね」なんて周りの心の声が幻聴となって聞こえてくる。
2分も3分も指が空振ってると、ほんとに地獄な感じになるのだ。
サッカー台には、指を湿らす「くるくるーってまわるボールが受け皿に乗ってるやつ」があるにはある。
でも「コロナ以降不特定多数が触ったものを触るのはなるべく避ける」という信条を新たに携えたじゃないですかぁ。わたしって。←急な自分大好き女子口調。
電車で揺れたときだって、決してつり革にはつかまらなくて済むように、体幹は維持している方だ。なんの自慢だ。

で、このポリ袋はいかにもアルバイト然とした若い男性がレジ用手袋(コロナ禍以降普及してますよね)で0.5秒でかっこよく開けて、そっとカゴに入れてくれていた。
これ、やってくれる人は圧倒的に少ない。
ここに気づく人はレアなのよ。
おかげでサッカー台での孤独な戦いを繰り広げずに済む。
幻聴聞かずに済む。
ねぇ、アルバイトさん若いのに、なんでこのおもてなしに気づいたの?
自分の買い物経験かな。
であるならば一人暮らしかな。
親元離れてしっかりごはん作ってんのかな。
ちゃんと食べて学校にも行くんだよ。
と親戚のおばちゃん目線で、勝手に妄想したり応援したりしながら帰ったのであった。

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