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絶対に私は就活を偉そうに語らないぞ。と決意した。〜就活を終えて〜

こんにちは。就活を終えた大学4年生です。
アカウント名が「私は記者になりたい」だったくらい、就活生であることを前面に出していた私ですが、無事に志望していた企業から内定を頂くことができ、その時こっそりと「私は記者になれそう」に変えました。(誰も興味ないと思いますが。笑)

私が就活を一通り経験してみて、まず何よりも先に浮かんだのは、「就活について偉そうに語らないぞ」という決意です。私的に、就活について偉そうに語る人というのは大きく分けて2種類います。
1.内定先マウンティングする人
2.後輩に偉そうにアドバイスする人
このどちらにもなりたくないというのが私の決意です。この記事ではそれぞれのタイプを順に見ていきます。
そして、就活経験者に求められるのは「事実を淡々と述べる情報提供」と「具体的な失敗談」だと提案します。

ちなみに、就活中の私の様子は”精神を病む悪循環を垣間見た”でご覧ください。決して、就活を終えて偉そうに経験を語りたいわけではないのです。全然、うまくいっていないです。

内定先マウンティングする人

たぶんこの人種は、”就活”が得意なタイプなんだと思います。
結果的に、第一志望など自分の中での志望度の高い企業・人気と言われる大企業から内定をもらうことができた人(=自分の内定先や就活の結果を誇らしく思いそうな人)が、必然的に内定先マウンティングするというわけではないと思います。就活をしてる過程で、それがいかに馬鹿馬鹿しいか気づくからです。

就活は、自分のやりたいこと・適性などを見極め、広い意味で自分に向いている職業・企業を選んでいく活動です。そもそもそこに、優劣も難易度もありません。「そんなことみんな知ってるよ」と思うかもしれませんが、私はもちろん知識としてはわかっていたものの、本当に実感として理解したのは就活の過程だった気がします。私は不器用で、「本当にやりたいと思えることや魅力だと感じる企業じゃないと自分を売り込むことができない」という苦労をしたからこそ、実感できました。

だから、”就活が得意”なタイプの人は、もしかしたらそれに気づけないのかもしれないと思いました。”みんなが憧れる企業”というものが存在して、そこに入ることは偉くて、そのために努力してきた自分は偉い、と思ってしまうのかもしれません。
現実は、入社したい・魅力を感じる企業なんてみんなバラバラなのに。

私にとって内定先マウンティングは、「(みんな食べたいものがバラバラなのに)、その中で1番値段が高いものを食べてる」ことを自慢してくるみたいな感覚です。
「俺ステーキ食べてんの、すごいだろ(ドヤ」
「いや私ベジタリアンなんで。肉欲しくないよ別に」「俺は魚派だから。サバの味噌煮が最高」みたいな。

後輩に偉そうにアドバイスする人

これは、部活・サークルなどの先輩後輩関係では直接的に、SNSや掲示板・就活情報サイトなどではオンラインで、など様々な形態で行われがちです。これは本当に後輩のためという動機と、自分の経験を語りたいという動機が混在しているように思えます。しかし、どちらであっても、結局「偉そうにアドバイスする」ことは、就活生からすると嬉しくない行為だと思います。

私は幸いにも、対面で直接的にしてくる人は周りにいませんでした。なので、私の経験はオンライン上のものが中心になります。情報収集のために選考体験談などを見ていると、「(この企業を受ける)後輩へのメッセージ」などの欄があり、そこには様々な「偉そうなアドバイス」が見受けられました。

「企業への熱い想いをぶつければ、絶対に内定がもらえると思います」
「諦めなければ良い結果に繋がります」
「〇〇のおかげで身についた自信が内定に繋がりました」etc.

言いたくなる気持ちはわかります。こうやって書く人は、きっと、就活で苦労している人を励ましたいという純粋な思いがあると思います。でも、これらの言葉は全て反対の意味も伴ってしまいます。
内定がもらえないのは、努力していないから。企業への想いが足りないから、伝わっていないから。自分が諦めたから。

就活ってそうじゃないんだよなー。というのが就活を終えた私の感想です。もちろん、自己分析・企業分析などの様々な下調べ、早いうちからのOB訪問、テスト対策、などなど様々な努力をした方が、しないよりは内定をもらう可能性は高いかもしれません。でも、そう単純に「努力したから内定がもらえる」システムではないと思います。

よく、就活では”運”や”相性”という要素も大きな割合を占める全ては”ご縁”の問題だ、とも言われます。
もちろん、最低限の努力は必要。でもその先は運に左右されることも少なくない。そう思います。

例えば、最終面接で半分の学生が内定をもらえるとして、その人たちの違いってわかりますか?内定をもらえる学生ともらえない学生の違いってそんなに明確ですか??
絶対にそんなことないと思うんです。私は何度か最終面接を経験しましたが、控え室でいつもそんなことを考えていました。

でも、その最終面接の結果ひとつで、「内定者」と「不合格者」に分けられてしまうんです。「内定者」は偉そうに手柄である就活について語り出し、「不合格者」は自分は就活に失敗したと言ってうつむく。
そんなの、やっぱり馬鹿馬鹿しい。だから、偶然、最終面接(最終に限らず、それまでの選考全て)の結果が良かったからといって、偉そうに就活について語るのはやめようと思うわけです。

就活を通して感じなかったのかな、という疑問

これら2点は、どちらも、私が経験して気づいた就活の特徴と重なります。
1. 就職先に優劣はなく、自分の適性の問題
2. 就活は努力だけではどうにもならない

これが、私が感じた就活のまとめです。だからこそ、これに気づくと自然と「就活を偉そうに語る」ことはできないと思うから、こういう人がいることが疑問です。

就職先に優劣はないから
→内定先を競い合うのは馬鹿馬鹿しい
就活は努力だけではどうにもならない
→自分の成功体験を絶対的に語るのは馬鹿馬鹿しい

内定先マウンティングのタイプのところで書きましたが、結局はどちらのタイプも、”就活が得意”な人がこれらに気づかずにやっているのかもしれません。

就活経験者は黙るべき?

最後に、じゃあ就活経験者はどうすべきなの?って私なりに考えたことをまとめます。「偉そうなアドバイス」は就活生にとって有り難くないと書いたからといって、「就活経験者は何も語るな」と言いたいわけじゃないです。「偉そうな」発言が馬鹿馬鹿しいと思うだけです。

私は次の2点が有効だと考えます。
1.事実を淡々と述べる情報提供
2.具体的な失敗談
順番に見ていきます。

事実を淡々と述べる情報提供

”就活は情報戦”とも言われるほど、(その善し悪しは置いておき)情報量が鍵を握るのは否めません。だから、就活に関しての情報提供は、非常に有意義だし、本当に後輩のためになると思います。

「選考がどういうプロセスだったか」「その企業の選考はどんな特徴があるか」など、選考に関すること。また、「自分はどんな対策をしたか」「役に立った準備」など、対策についてもアリだと思います。ただし、「これをしたら必ず受かる」という不確実な断定文句とか、「大変だったけど頑張った」アピールを付け加えちゃうとか、そういうのは「偉そうなアドバイス」に繋がります。

ポイントは、”事実を淡々と”述べることです。「(今年の選考も同じかわからないけど)、自分の選考ではこういう様子だった」「(あなたにも有益かわからないけど)、自分はこういう対策をして、役に立った」という具合です。この()部分の前提を、認識する必要があると思います。その情報を受け取る側は、そう思いながら受け取るからです。そして、参考にしたいと思ったらできるし、参考にしなくていいと思ったらその情報を捨てることができる。情報提供はそうあるべきだと思います。
先輩風を吹かせて自分の”成功談”として語ってしまうと、情報提供ではなく情報の押し付けになってしまい、「偉そうなアドバイス」になるわけです。

具体的な失敗談

これは世の常なのでしょうか。就活に限らず、何においても「成功談よりも失敗談の方が役に立つ」と聞いたことがある気がします。
確かに、何事においても「必ず成功する方法」はほとんど存在しません。程度の差はあれ運や環境による影響があります。それでも、成功した人は注目され、発言の機会を与えられるため、自分がしてきたN=1でしかない経験を法則かのように語ってしまいがちです。

就活もまさにこの典型でしょう。

一方で、失敗談は再現性が高いです。
失敗談と言っても、例えば「結果的に第一志望の企業から内定をもらえなかった就活全体のプロセス」そのものを”失敗”とみなすわけではありません。
そうではなく、(失敗したと後になって気づいた)細かく分けた1つ1つの取り組みのことです。
例えば、
・3年時のインターンをほとんど受けなかったため、就活本番まで個人面接の経験がなく、準備が間に合わなかった
・OB訪問をしていない企業のESで社風について書いたら面接で具体的に聞かれ、説得力のない答えになってしまった
・オンライン面接の前にスカイプの接続確認をしておかなかったため、面接中に不具合が発生し、時間が足りないまま終わってしまった

という感じです。ちなみにこれらは全て私の失敗です。
これらを見た人は、
・面接の練習が必要な場合はインターンで経験しておこう
・社風について触れるためにはOB訪問しておこう(それ以外でも具体的な様子を知る手段を確保しておこう)
・オンライン面接の前には接続を確認しておこう
と必要なことは準備することができます。

ここで大切なのは、具体的な1つの作業ということです。就活というプロセス全体を「成功/失敗」でわけて語ってしまうと、そこには運という要素が含まれるため、成功談だけでなく失敗談でさえ、再現性は低くなってしまいます(第一志望の最終面接落ちの人がしてきた就活の全てが失敗の要因ではないからです)。

具体的な細かい作業であれば、運が入り込む余地がなく、因果関係がはっきりしています。
・インターンを受けない→面接の経験がない
・OB訪問をしていない→社風について具体的に語れない
・スカイプの接続を確認していない→不具合が生じる可能性がある
これらの関係は疑いようがありません。

まとめると、成功/失敗を内定の有無で区切るのではなく、因果関係の認められる具体的なプロセスまで分解し、経験を語るべき、ということです。こちらについても、結局は1つめの「事実を淡々と述べる」に繋がります。

偉そうな内定者にならないために

以上、私が「”内定をもらっただけで偉そうな奴”って何なんだろう、絶対なりたくないな」と思ったことから考えてみたことです。全ての内定者に強制するつもりなんてありません、私が淡々と実行していくのみです。
もし「偉そうな奴になりたくない」と思っている内定者のお仲間がいましたら参考にしてみてください。


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