【きれはし167】コント うどん屋

(車を運転中)

男「あー、腹減ったな。ご飯食べられるとこないかな。お、看板になんか書いてある」

(看板「ムキムキうどん →100キロ」)

男「うどん屋あんじゃん。と思ったけど遠いな!100キロも先なら書く意味ないだろ」

(看板「ムキムキうどん 入口」)

男「あれ?すぐ近くにあった、変なの。まあいいや、ここで食べていこう」

(店に入る)

店員「いらっしゃいませ!!1名様ですか!?」

男「威勢いいなー。はい、1人です」

店員「ではこちらのカウンターへどうぞ!!」

男「はい」

店員「ご注文は!?」

男「あ、じゃあ天ぷらうどんで」

店員「かしこまりました!!…おまたせしました!!」

男「早いな!全然待ってないよ」

店員「ではこちらからカウンターを滑らせてお渡ししますね!!」

男「え、そんなバーでカクテル提供する時みたいにするんですか?」

店員「はい!!ですのでお席の下にあるミットを構えてください!!」

男「は?ミット?あ、あった。ボクシングとかでミット打ちするときのやつだ」

店員「行きますよー??」

男「え、ちょいどういうこと?もっと説明が…」

(店員がものすごいスピードでうどんを滑らせ、ミットで受け止める)

ズバーン!

男「うわっ!…え?なんで?」

店員「少しでも早くお召し上がり頂きたく、当店ではうどんを100キロで提供させて頂いております!!」

男「いや、だったら普通に急いで持ってくれば…え、看板に書いてた100キロって速さのこと!?」

店員「器が99キロ、うどんの量が1キロあります!!」

男「え、重さのことでもあるの!?」

店員「ちなみに僕はアームレスリングの日本チャンピオンです!!」

男「そりゃ毎日そんな重いもの100キロで投げてたら腕も太くなるわ!…だからムキムキうどんなの!?」

店員「はい!!」

男「なんそんなことするんだよって言ってたらキリがなくなりそうだ…」

店員「良ければ出来立てのうちにお召し上がりください!!」

男「まあいいや、腹減ってるし早く食べよう…幸い蓋がしてあって中身はこぼれてないし」

カパッ

男「いただきまーす」

ズルズル

男「…ん?」

(男の脳内「うどんは、小麦粉を練って長く切った、ある程度の幅と太さを持つ麺、またはその料理である。饂飩とも書く。細い物などは「冷麦」「素麺」と分けて称することが一般的ではあるが…」)

男「うわっ!頭の中にうどんの説明みたいなのが流れてきた!」

店員「はい!!当店では、うどんに5万文字程度のデータを練り込んでいます!!」

男「いや100キロってキロバイトのことでもあるのかよ!」

ズルズル

男「てか、うどんの量1キロってめちゃくちゃ多いな!」

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