シッダールタ(抜粋)
P12
サーマ・ヴェーダの奥義書
《なんじの魂は全世界なり》
13 「最上の賢者のいっさいの知識がこの魔術的なことばの中に集められていた。ミツバチの集めたミツのように純粋に」
51
「覚者仏陀を残し、ゴーヴィンダを残し、林園を去ったとき、シッダールタは、この林園に自分のの今までの生活も残り、自分から離れたのだ、と感じた。自分の心を満たしきっているこの感じを、彼はゆっくりと歩いて行きながら、思いめぐらした。深い水をくぐるように、この感じの底まで沈み、原因のひそんでいるところに