アイドル短歌(4)

やさしさで金木犀をむしりとり、きみの目と口ふさいであげた 

大衆を飼い馴らすよう投げキッスした君はいま脳漿にいる

第一話「どうしよう!おれ、アイドルになるの!?」次回もお楽しみに!

ルフィーの手みたいに伸びることはない手 安心してカメラへ伸ばす

透き通るほど美しくなればだれかぼくのことを見つけてくれる?

宝くじが当たればこの部屋のものだけ持ち出して逃げきれるかな 

人生の仕切り直しをしたいけど、もう決まってる、ぜんぶがぜんぶ

縦の糸はあなた横の糸は私ではないのでずっと並行

音より光の方が速いけど、たぶん、ことばの方が速いよ

ある少年をみた ある青年をみた どの季節にもいるはずだった

冷えるほほ残りわずかな公演にいのち数える有楽町駅

※Twitterで投稿したものに修正を加えたものです