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軽量屋さんとの絡みで気をつけることリスト

建築現場で配管(特に衛生配管)を進めていくにあたって、軽量屋さんとの絡みで気をつけることのリストです。

内装屋さんとしては最初に絡みが出てくる職種です。基本的には天井ではなく壁のことだと思ってください。


□スラブに貫通箇所の墨を出しておく

配管が壁を貫通する箇所については、スタッド(縦の軽量材)を立てられて(固定されて)しまうと貫通ができなくなってしまいます。(軽量を切れば可能ですが、原則としてNGです)

なので間仕切りの地墨が出たら貫通部の墨を出しておく必要があります。

(例)配管貫通部の地墨

□壁に近い箇所にバンドや配管を先に吊らない

軽量屋さんの施工順序としては、まずライナーという横地をスラブと天井に固定します。そしてスタッドという縦地をその間に立てていくのが基本的な流れです。

その際に間仕切りの付近(1m以内)に吊りバンドが下がっていると、非常に邪魔になるわけです。ほとんどの現場では高車が昇れる1m以内はダメという暗黙のルールがあります。

ただし、天井から2〜300ミリ程度のレベルが高い配管はあまり邪魔になりませんし、先行でやらなければできなくなってしまう可能性もあるため、先にやることが多いですね。

□隠蔽箇所は軽量の前に先行逃げ配管をやっておく

柱の周囲や外壁のきわなどは、配管は通るけれど壁で塞がれてしまういわゆる「隠蔽」となる箇所もあります。この部分は軽量が何もない状態で施工して逃げておくのが理想です。

竪管だけなら上階へ貫通させておき、天井配管の枝があるなら壁から少し突き出しておくわけですね。ボードが貼られなければ軽量の隙間から施工はできるケースが多いですが、あるとないとでは作業性が全然違ってきます。

□スラブからの壁内立ち上げ配管は先に逃げておく

洗面器や流し関連の給排水では、壁内に配管を立ち上げて巻き出し、そこに器具を取付けるケースがあります。このスラブからの立ち上げ配管は壁軽量が施工される前に逃げておきましょう。

先に軽量が施行されてしまう場合、気を利かせて歯抜けにしてライナーを流してくれる人もいますが、スリーブの蓋が開けられなくなったり、蓋を押さえつけたまま上からライナーを流されたりすることもあるからです。

□壁内隠蔽配管の施工タイミングに気をつける

スラブからの立ち上げ以外にも、壁内隠蔽配管になるケースはあります。例えば、給水・給湯を天井配管から壁内に立ち下げるようなケースです。

この場合、縦地のスタッドに配管を固定していくことになるでしょうから、天井配管のエルボで待っておき、スタッドが立ったら逃げ配管を固定するという段取りを組む必要があるわけです。

□配管固定時のスタッドのピッチ

先の壁内隠蔽配管をスタッドに固定するケースで注意点があります。

まずは配管を固定したスタッドはライナーに軽天ビスで固定すること。最初に固定して動かないようにしてしまった方がやりやすいです。

ただし、その際には縦地のピッチを、300ミリ間隔や450ミリ間隔など、ボードを貼りやすいピッチにする必要があります。なぜなら、ボードの大きさが1枚もので900×1,800なので、適当なピッチでは貼りにくいからです。


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