見出し画像

信頼関係をつくるとき、自分の側から信頼できているか?


信頼してもらうための行動

他者と信頼関係を構築したいとなったとき、まず考えるのが「どうやって信頼してもらえるか」ということです。世界で最も読まれているビジネス書のひとつ、7つの習慣では信頼のレベルは「信頼貯金(残高)」で測ることができる、としています。

信頼貯金を貯めるためには6つの方法がある、と以下の記事で言及されています。

信頼とは銀行の預金口座のようなもので、信頼のレベルは「信頼残高」とでもいえるもので測られます。この残高を増やすには、
①相手を理解する、
②小さいことを大切にする、
③約束を守る、
④期待を明確にする、
⑤誠実さを示す、
⑥信頼を損ねたら誠意をもって謝る
―――という6つの方法があります。公的成功のための3つの習慣はこれらを促進させるためのものです。

https://bookplus.nikkei.com/atcl/column/082300116/082300003/

私は長年マネジメント職についています。マネジメント職は人との相互作用の中で成果を出していくロールなので、職務遂行にあたってこの信頼貯金を積み上げられているかというポイントは重要な位置を占めています。
今年の10月に転職し、転職先でもマネジメント職に就いたわけですが、そこにいる人々とはまだ信頼関係を築けていない状況からスタートすることになります。あらためて信頼貯金の大切さを実感し、意識的に積み上げていっている日々です。(下記記事でも信頼貯金について触れています。よかったらご覧ください)

信頼するための行動

信頼関係を構築していく中で忘れてはならないのは、「自分からも相手を信頼する」ということです。相手を信頼するにあたっては、以下のような行動や考え方が重要です。

  • その人の意見を積極的に求める

  • 責任を移譲する

  • 情報対称性を持つ

  • フィードバックを受け入れる

  • 主体性をもつことを奨励し尊重する

  • 誠実に接する

信頼関係を構築しようと思っている側であれば、既に上記のような動きをしているかもしれません。気をつけておきたいのが、情報対称性の担保や主体性の奨励などは、善意から毀損してしまうことが起こりやすい、という点です。

以下の記事で触れているように「開発に集中してもらいたいからエンジニアリングに関係のない話は伝えないでおこう」のように伝える情報を絞り込んでしまうことがあります。

主体性についても、「目標設定は煩わしい業務だからマネージャー側で全部決めちゃおう」とやってしまうことがあります。

「いやいや、信頼していないわけじゃないよ。面倒な仕事は巻き取ってるだけだよ」と思うかもしれません。きっとそうなんでしょう、善意でそうしているんでしょう。けれども信頼関係は相互に作り上げるものです。自分がやるべきだと思っている仕事が知らない間に巻き取られていたり、公開されない情報があったりすると、「信頼されていないのかな・・・」と感じてしまうものです。それはあなたへの不信感にもつながっていきます。難しいですね。

その人の自分への評価も信頼する

そして、大切なのが、信頼したい相手の自分への評価も信頼するということ。
「いつも助かってます」「経験豊富ですね!」などの称賛の言葉。
これらの言葉を素直に「ありがとうございます!引き続きがんばりますね」と受け止めているなら問題ないです。
もし「いやいやいやいや全然全然。自分なんかクソムシです。」「いやー褒めるのうまいなー」なんていう過剰な謙遜をしているとしたら、要注意です。
これは、ものすごーーーく穿った見方をすれば「お前見る目ねーな」って言ってるようなものです。その人が心から称賛してくれてるのに、それを否定しているわけですから。

褒められなれていない。自分の能力が低いと感じている。(インポスター症候群)などなど様々な理由で称賛を受け入れづらいのかもしれません。
でも、褒めてくれてるのは他ならぬ、あなたが信頼関係を築きたいと思っている人です。素直に受け入れてみてはどうでしょう。

信頼関係構築というと自分が信頼を勝ち得るために頑張ることに意識が向きがちです。けれど、自分から相手を信じるということも同じくらいかそれ以上に大切です。相手を信頼する。それを行動で示す。ぜひやってみてください。あなたは行動できるって、信頼してます。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?