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子育て世代の成長戦略

はじめに

本記事は、子育てエンジニア Advent Calendar 2019初日のために書いた記事だ。

もし12/1より前に見かけてしまった方は、見なかったことにして12/1にまた見に来ていただきたい。
その際は、子育てエンジニアアドベント全体もぜひチェック願いたい。

私の家族(2019 冬版)

子育て世代が云々、という前に私の家族構成についてお話させていただこう。

私  36歳 男性
妻  36歳 女性
長女  6歳 女性
長男  4歳 男性
次男  1歳 男性

子育て歴6年、長女が来春から小学生という世代だ。
なのでここで論じるのは「未就学児と暮らしながらいかにインプットし、自らを成長させてゆくか」というテーマである。

3人もいて大変じゃないの?

少子化が叫ばれて久しい昨今。
一人目が産まれたとき、それまでの生活からの激変ぶりに翻弄された。
二人目が産まれたとき、大変さは二倍ではなく二乗であると悟った。
三人目が産まれたときー。なんとでもなる、という境地に達した

いや、三人目が産まれたら時間が他の人の二倍支給されるとかそういうわけではない。時間はもちろん削られる。
しかし、なんというか、「そこにあるもの」としての覚悟が定まったのだ。
一人目が一歳のときには外食にいくことさえ大仕事だったというのに三人目は0歳の頃から宿泊を伴う旅行にも連れていける。

でも時間ないでしょ?

ない。

しかし、独身だったら自由に使える時間があるか?あったとして成長戦略として投資できるか?
私が独身のときはひたすらドラクエのレベル上げをしたり、一日の半分を歩いて過ごしたり、ギターを弾いたり作曲したりして過ごしていた。
もちろんエンジニアとしてのインプットはしていたが、効率的に行っていたかというと自信がない。
体感値としては、制約条件がある今のほうが積極的に取り組んでいるという気さえする。

時間がない、という事実を認識することは大切だ。
しかし、時間がない、という事実を自分が動き出さない理由として置いてしまうとそこで試合は終了だ。
子供が産まれると勉強会などに参加できなくなる、というのは必ず嘘ではないけれど必ず本当でもない。

子育て世代の計画は霧の中で見る望遠鏡のようなもの

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まず、子育てというものは不確実性の塊だ。

風邪を引く
むずかる
風邪を引く
怪我する
風邪を引く

とくに幼稚園/保育園へ通い始めると、カジュアルに風邪を引く。風邪を引くと、園を休むことになる。
風邪を引いているのに、彼らは何故か元気だ。
熱が高い分、テンションが高いまである。
そしてここが肝心なのだが、子供の風邪は大人にうつりやすい
家中にこどもたちの風邪菌が舞っているのだ、無理もない。
これが単純接触効果である。違うか。

なので、「この日はこれをやるぞ!」というスケジュールオリエンテッドな成長戦略とは相性がよくない。
やりたいことをストックしておき、空いたときに手をつけていくジャストインタイム的な考え方がフィットする。

どこでインプットするか

私は自宅が好きだ。家でYogiboに持たれかかりながら読書する時間が至福だ。
しかし、こちらの写真を見ていただきたい。

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膝に乗ってくるのである。かわいい。

はい、これではインプットに集中などできません。
ではいつ、どこでインプット/アウトプットするのか。
私はおもに
・通勤する電車の中(片道1時間程度)
・子供たちが寝たあとのリビング(20時以降)
を活用している。
子供たちが起きている間は、子供たちと接している間は、子供たちに集中している。WIP制限である。

勉強会どうするの

これも悩ましい問題だ。勉強会はだいたい夜遅いか、土日開催だ。ここに対しては二つの戦略がある。

1. 勉強会参加のために徳を積む
 子育て・家事分担を日頃から平準化しておき、自分の時間をつかいたいときにパートナーと交渉するのだ。
普段から協働関係ができており、またパートナー側のやりたいことをやる時間も作るのであればここは問題なく受け入れられるだろう。
一人目のときは、正直にいって子育てというものへの関わり方がわからなかった。
仕事上でマネージャーという立場をまかせてもらった時期と重なったということを言い訳にして、仕事に逃げていた面があった、といま振り返ると感じられる。
なので、もし勉強会への参加に対して良い顔をされないときは「どうしてわかってくれないんだ」と思うのではなく、自分に対しての期待をあらためて見直してみるのがよいのではないだろうか。自身の経験と反省から、そう思う。

2. 登壇してしまう
 これはなかなか強力で、アウトプットにもつながるのでおすすめしたい。
「いやー登壇することになっちゃって」という話をすれば、信頼関係と愛情でつながっているパートナーならばむしろ喜んでおくりだしてくれるだろう。
1. と同じく、これも徳を積むことが肝要であろう。

ちなみに、私の場合だと様々なイベントに登壇させていただくようになったのは長男が一歳になったあたりからだ。大変だったかと問われれば答えはイエスだが、辛かったかと問われれば答えはノーだ。キツいけど辛くない。キツいけど楽しい。

子供たちの成長を楽しむ

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前述のように、子供たちといるときは子供たちにフルコミットしている。
しかしときには例外がある。
それは、子供たちがテレビに夢中になっているとき。
そして、子供たちがなにかを学んでいるときだ。
そういうときは、彼らは基本的に自分の世界にいるため、傍らで自分のやりたいことをやっている。

長女は、幼稚園に入園してから書き取りや算数の勉強をしたいというようになった。最近は英会話を習いたいと言い出し、スクールに通い始めた。
長男も、幼稚園に入園してからときおり机に向かうようになった。姉が学ぶ姿をみて、感化されているのかもしれない。
次男は、タイルカーペットを剥がしたり食器棚を開けて回ることに熱心だ。君はそれでいい。

子供たちが勉強している傍らでインプットやアウトプットをするのはなかなか心地よいものだ。
私も妻も読書が好きで家中に本が溢れているからか、こどもたちは本にも興味を持ってくれている。図鑑が好きで、宇宙にはなぜ空気がないのか、といった質問をしてくるようにもなった。
小学校ではプログラミングが必修科目となるということで、子供たちとプログラミングの話をする日がくることも楽しみである。

そう、こどもたちの成長を見て、後押しするのは何よりも楽しいのだ。

エンジニアだって、楽しんで成長しているエンジニアを見るのは楽しいだろう。自分ももっとやろうと思うだろう。
そういうエネルギーを、こどもたちは運んできてくれる。

制約を楽しめ。みんなで遠くへいこう。

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こどもたちがいることで、時間的制約は生まれる。
カジュアルに勉強会へ行くことは難しくなるし、そこに対する焦りだってあるだろう。
でも、僕たちはエンジニアだ。制約条件の中で最良の解を見つけ出すことは得意だし、得意にしていくべきだ。
なにより、未来を紡いでくれるこどもたちは宝だ。
子育てにフルコミットする。自身も成長させる。
両方やらなくちゃあならないのが子育てエンジニアの辛いところだ。
でも、親が成長してる姿って、子供にとってなによりの目標になるんじゃなかろうか。

今回は、自分がこれまでどう子育てとエンジニア生活を両立させてきたかを振り返ってみた。
誰にでもあてはまることではないだろうけど、考え方としては参考になる部分があるとおもうし、この記事をきっかけに動き出す子育てエンジニアが一人でもいれば望外の喜びである。

自分のためにも、こどもたちのためにも、置かれた環境の中で成長戦略を描いていこうではないか。

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