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「教える」ではなく「ともに学ぶ」

詳しくなきゃ、というプレッシャー

社内のアジャイル推進ワークグループでむきなおりしたときの話。
相談される側の人間なのに知らないことがたくさんある、人に正解を教えられない、という不安を吐露するメンバーがいました。

なにかを推進したりサポートしたりする役割にいると、こういった「正しくなければならない」「自分が一番詳しくなければならない」といった思考になりやすいのかもしれません。責任感が強い人ならなおさらです。

「教える」ことは唯一にして絶対のミッションではない

アジャイルの推進という観点で考えたとき、このマインドセットは足枷になりえます。

・誰か詳しい人がいる
・その人に教えてもらうことで前に進める

この状況をつくるのは、本当にまっさらな状態で一歩前に進みたいときには有効です。まずは先達の足跡をなぞるやり方。

けれど、これが「当たり前」になったらどうでしょうか。学び方を探索したり、自分たちで考えて試行錯誤するプロセスが失われてしまいます。

だから「教える」というマインドセットではなく「ともに学ぶ」というマインドセットへ転換することがまず大切です。

いつまでも知らないままでいい、ということではない

一方で、社内で「推進する」という立場であれば、全くの無知であっては困るわけです。前述のとおり歩き始めたばかりの人は丁寧なサポートが必要ですし、無知であり続けるのは「ともに学ぼう」といっておきながら学んでいないという印象を与えてしまいます。

学びの渦を巻き起こせ

ともに学ぶあなたが誰よりも熱心に学ぶことで熱意は伝搬し、学びの渦が巻き起こっていきます。知らないことがあると認めながら、知らないことを学び、そこから新しい知らないことを見出していく。そうすることで、学びながらどこまでも謙虚に居続けられます。

本を読もう、外に出よう

ではいかにして学ぶか。正解そのものではなく、望ましい未来へ向け成長し続ける学びの輪に入るか。
世の中にある優れた書籍を読む。普段は異なる世界で働く人々とコミュニティで出会う。
特に後者については、「ともに学ぶ」というのはどういうことか肌で感じられる最良の環境です。
自分が詳しくなければと気張らず、ともに学ぶ姿勢をもち、それでいて「一番学ぶぞ!」とエゴを炸裂させる。そんなあなたのまわりには、いつしか学びの渦が巻き起こっていることでしょう。

私がそうでしたから。

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