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「怪獣詩集3 エンペラ星人」


全身真っ黒エンペラ星人

エンペラ星人は「ウルトラマンタロウ」の時代から
名前だけ登場する、怪獣軍団の黒幕である
かつて若き日のウルトラの父と死闘を演じ
傷ついたウルトラの父をウルトラの母が介護した
それが二人の馴れ初めであったという

ウルトラの星から生まれた
唯一の悪のウルトラマンである
ウルトラマンベリアルも
エンペラ星人の持つ悪の魅力に惹かれたことが
闇落ちの原因だったとか

「ウルトラマンメビウス」で姿を現す彼は
全身黒ずくめの衣装で巨大な黒マントを羽織っている
そんな巨悪の象徴のような彼は
我が家では「かつてボスだった人」という扱いを受けている

「最初はエンペラ星人から!」
ゴロゴロ転がる怪獣人形たちを一旦脇にどかして
エンペラ星人が「ダース・ベイダーのテーマ」とともに現れる
「私は宇宙一強いのだ」的な台詞でいきがっている
「攻撃力は1000だ」こちらは固定されている

しかしそこにザム星人だとかゼルガノイドとかがやってくる
「エンペラさんちわーっす、俺攻撃力2500っすよ」
そんなノリであっさりエンペラ星人は倒されてしまう
「どうして、私が宇宙最強のはずなのに」
エンペラ星人が最強だったのは過去の話で
どんどん強い新鋭の怪獣は現れているし
元々弱かった怪獣も修行して強くなったりしていたのだ

落ち込むエンペラ星人を
一回り小さいサイズのもう一体のエンペラ星人が慰める
「落ち込みキャラ」が我が家のエンペラ星人であった


エンペラ星人(大)を慰めるエンペラ星人(小) 黒ばっかり

しかし最近では修行することに目覚めて
ベリアル軍団が集まるレベルの高いジムに通い出し
宇宙の覇者とまではいかないが
そこそこの攻撃力を身に着けたりしている

「黒以外の服も着なよ」などと他の怪獣から言われても
彼自身は黒から逃れることはできない
怪獣たちのボスとして君臨していた過去は忘れられないが
まだまだ強くなれることを発見して嬉しそうだ
彼がいなければウルトラマンは生まれなかったし
ベリアルも悪に目覚めなかった
そんなことは知らずに彼は今日も
全身黒ずくめでダース・ベイダーを気取っている


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