味噌きゅうりちゃん

関西にいるライター。バンギャのオタク仕込みインターネット和え。もろもろ書きます。

味噌きゅうりちゃん

関西にいるライター。バンギャのオタク仕込みインターネット和え。もろもろ書きます。

最近の記事

うろ覚えの記憶で漫画を探すだけの日

漫画やら小説やらで、何の作品のシーンなのかわからない、タイトルも作者も前後の文脈も全て忘れたが記憶に残り続けているシーンというのがよくある。 思い出せないからこそ気になり続け、脳もいろいろ勝手に補完するので、もはや本当はどんな話だったのかなんてわからない。その記憶を頼りに調べても見つかるわけもない。 私のうろ覚え 私には10年以上頭の片隅に引っかかっているうろ覚えシーンがあった。 まだおぼこかった頃、ブックオフでぱらぱらっとさわりだけを読んだかなりバイオレンスでアダルトな

    • 髪長女記

      ここ数年ずっと髪が短かった。ボブとショートを行き来していた。 ずっと髪が短い状態でいると、髪が短いメリットは薄れデメリットばかりが目につくようになる。 なので伸ばすことにしたのが今年の春で、今は肩に毛先がかかるくらいの長さになった。セミロングとまではいかないくらいだろうか。 しかし結局は同じ話だ。きっといつか髪の長いデメリットばかりが目につくようになる。 伸び初めの今がいちばんフラットな状態だと思うので、髪が長い状態について記録しておこうと思う。 よいこと ・いろいろヘア

      • 鬼盛りホイップクリームチョコパイを作る

        クレミーホイップを知っていますか これ。スーパーやドラッグストアの製菓材料売り場(特にミックス粉付近)に置いてあることが多い。 粉に冷たい牛乳を混ぜ、かき混ぜるだけで速攻ホイップクリームができるという魔法みたいなアイテム。 生クリームって急に食べたくなる割に、すぐに手元には用意できないことが多い。そして常備しておくには日持ちしなさすぎる。 そんな時にこれさえ置いておけば、手軽に生クリーム欲を満たすことができる。 また量さえ調整すれば、パンに塗る分やコーヒーに浮かべる分など、

        • 小説・路傍の飴玉を守る会

          第2回ショートショート大賞最終選考作品です。 平日の午後、アルバイト先の小さな本屋。店内には人影も少なく、わたしはそれをいいことに顔から笑顔を消して黙々とモップをかけている。掃除が終わったところでまた暇になるだけだとわかっているため、すぐに終わるところを念入りにやる技術はシフトに入って一週間目で覚えた。そのくらい、この本屋は狭く、客が少ない。楽そうだと思って選んだ職場だったが、やることがないのもまた苦痛であった。 どこに目をやっても胡散臭いキャッチコピーで溢れかえる自己啓発

        うろ覚えの記憶で漫画を探すだけの日

          生活 3

          2月2日 薬を飲み忘れた。 ぼんやりとうっかりに拍車がかかり、「ずれ」みたいなものを感じることが多かった。 「今日放心状態だね」と言われ笑われたが、それならば普段の私の心はほぼ薬でできているようなものだ。 2月5日 あんまりにも何もできなくて呆然としている。 心身が弱っているせいか、入ってくる情報のひとつひとつが脳の不愉快な箇所に突き刺さりちくちくする。 その傷から菌が入って頭の中をかき回し、汚いものもきれいなものもごちゃ混ぜな情報のペーストがイライラで沸騰して鼻や耳から吹

          生活 2

          1月27日 久しぶりにロリィタのお洋服を買った。 ずっとかわいいなと思っていた、黒猫モチーフのワンピース。 黒いライダースを合わせてちょっとかっこいい感じにしてもいいし、ラベンダーの小物で固めてとことんドリーミーにしてもかわいい。 どちらにせよ淡色のふわふわなウィッグをかぶって、くどいくらいキラキラにメイクしたい。 ロリィタは、好きも嫌いもフリルやレースやリボンでふわふわに中和してくれる。そこには「かわいい」だけが残って、もう私は目をハートにしてニコニコするしかないのだ。

          生活と夢

          12月26日 その2 病院で寝ているあいだ寝てしまい、夢を見た。 どこかの工場で、緩やかに動く銀色のベルトコンベアーが何かを運んでいた。それは大きな缶だった。いただきもののクッキー缶が、形はそのまま背丈が10倍ほど高くなったみたいな形状をしていた。 鮮やかな光沢のある朱色に塗られ、金色と黒で、中華料理店の看板をほうふつとさせる複雑なうずうずが描かれていた。 うずうずに囲まれた真ん中に何やら文字が書いてある。よくよく目をこらすと「十二国記」だった。フォントはアニメのDVDのジャ

          生活 1

          12月26日 朝から病院に行き、先生に今月の調子を伝える。 体調を崩し2日寝込んだら体調を崩す前より元気になった話をした。 「体調を崩さず元気になるにはどうしたらいいでしょうか」 と尋ねると「まあそういうときもありますよね」と返ってきた。 ひとまずいつもの処方箋を貰った。帰りに本を買い、トルコ絨毯を眺め、ストロベリーアイスクリームを食べた。 12月27日 車のタイヤ交換に行く。 車屋さんの店内はいつも整っていて、すごく静かに思える。 実際は大きなモニターで車のCMがずっと流

          頭が悪いんですけど

          自分でびびるくらい頭が悪い。というか無知なんだと思う。 どっちがどっちかわからないことが多い。音読みと訓読み、偶数と奇数、与党と野党。よく考えたら分かるけどとっさには出てこない。ああそっちがこっちだったよねってその時は思うけど、都度都度ご丁寧に忘れる。 本気で一般常識がなさ過ぎて自分で困惑する。大抵の人は自分の興味がないことでも、常識として知っておかなければならない範囲までは知っているんじゃないだろうか。私は知らない。政治とか経済とかまるまる分からない。 ゲームとかスポ

          頭が悪いんですけど

          変なセミナーを受けた話

          今から多分5年くらい前のことになる。化粧品と服を扱うセレクトショップで美容部員をしていた。とはいえ客は固定の数人以外ほぼ来ない上にわたしは何もできないポンコツで、ただひたすらタッチアップに使ったパフとブラシを洗ったりそんなに乱れても居ない陳列を直す日々だった。 店長は40代くらいの男性だった。変わった人で、とある先生に心酔していた。先生は何かの会社の社長で、全国各地で接客業についてのセミナーをしているらしかった。セミナー。聞くだけで割と身構えてしまう言葉だと思う。だから同じ

          変なセミナーを受けた話