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イギリスのハイキング: 純白のセブンシスターズ

イギリスではトレッキングがとても盛ん。

ロンドンのような一極集中型の大都市からですら、30分も高速電車に乗れば、待ち受けるはどこまでも広がる田園風景。そこには様々なトレイル(フットパス、と言います)がそこかしこに点在します。

その中の一つ、セブンシスターズに日帰りトレッキングに行ってきました。

イギリス南部のリゾート街、ブライトンと少し小規模なイーストボーンの町のちょうど中間くらいにあるセブンシスターズ。

我々はロンドンのVictoria Station からGatwick Express(またはSouthern Line) のBrighton 駅で乗り継ぎ、Seaford駅で下車して、セブンシスターズの西側から東へ抜けるコースを選択。移動時間は1時間半強。後述しますが、これが一番楽で、全てが観れて、しかも人が少ないコースであることが判明しました!行かれる方々、ぜひこの行き方をオススメします。

小さなSeaford駅下車後、駅員さんに行き方を聞くと「あっちの方よー」と言われ、手渡されたのはこんな地図w

わかんねーよ!!笑笑

崖下に降りられるのは干潮時のみ、とHPで記載があった為、インフォメーションで干潮の時間を確認したら

「目視確認でよろしこ!(はあと)」

と送り出されたりなんぞして、一抹の不安を抱えながら取りあえず海の方へ向かったら...

あったw

これで不安は全て解消。愛にあふるる手書きの地図は早々にリュックにしまい、ひたすら目の前にそびえ続ける白い崖っぷちを目指します。

海岸沿いに並んでいるパステルカラーの小屋は、着替え小屋。8月になればここもビーチコマーでいっぱいになるのかな。

ゴルフコースのすぐ脇を通り抜け、セブンシスターズとは無関係のただの丘をまずは登ります。

柵もなんもないw すんごいドライブショットで頭直撃されたハイカーとかおらんのかいな。ボールにいたずらするのも簡単そう!w

純白の崖の全容が見えたら、すぐ下の海岸線へGO。

砂利がデカくて、ツボ刺激されまくり。不健康もバレまくり。

周りの崖は錆色だったり赤土砂色が混じっていたりするのに、ここだけなぜか純白なの。花嫁衣装で待つシスターズだったのかしら。

触れるとひんやり。

ダメよ、そんな怪我で入ったら!この海の水はダメなんだったらあ!(注: 対岸はフランスです)

崖の向かい側は、湖水地帯風。右には崖、左には草原。違う世界が隣り合わせで展開される。パラレルワールド感満載です。

下からの絶景を堪能後、いよいよシスターズの崖上トレッキングに入ります。

これがねえ... 遠目で見るよりキツイんだ

こんなん序の口。

途中、身体がありえない角度に傾ぎます。足首の鋭角度合いがハンパない。日本だったら鎖とかがあるんじゃないかレベルの急勾配もありますが、石灰岩の性質なのか、靴のグリップはかなり効くので、転ぶ心配は思ったよりもありませんでした。ただし、太ももからふくらはぎから、身体の裏側はあっという間に悲鳴をあげ始めます。

それでも、一峰一峰制覇した時の絶景の変遷はたまらない。

ゴールは一番向こうの、ややなだらかな白い崖w

ちなみのこのルート、柵は全くありません!
あるのは「落ちないでねー♪」のマークのみ。

少し内陸に柵は一応あるのですが、これは羊さん達用のもの。うん、そうだよね、彼らには資産価値があるものね...

毎年70センチ以上大地が削られているらしいのですが、確かに崖っぷちは生々しいえぐられ跡ばかりでした。

それでもなるべく近くによる私。崖といえば私。私といえば崖(違

もう一つ注意すべきは、このトレイル、標識の類が全くありません!道も整備されているわけではなく、ひたすら野道を歩きます。

たまにある標識は、こんなへっぽこw

注2: おばちゃんはオプションです。

どっちに向かってもpublic footpathって、分かっとるがなwww 

あそこまで何キロ、とかの表示は一切無し。いいんだけどね、見えるから。

ここらで真ん中くらいかな。

へばりそうになりましたが、途中でリタイアするにも道はなく、来た道を戻るのも癪なので、そのままズンズン進みます。

途中にベンチもたくさんあるので、休み休み行く人はそれでもよし。草むらに座るもよし。トレイルランナーのごとくに走って踏破も... よしでしょうw

そしてようやくゴールのBirling Gap!!!!

糖分が身体にしみるーーーー!!!

一心地ついてカフェの壁に目をやったら...

今月用の潮見表が貼ってあったww

これ、Seafordのインフォメーションとも共有してよw

メール添付が難しかったら写メでもファックスでもいいからさ!今月分だけなら、わたしが写メって送ろうか?!

事後ではありますが、一応潮を確認したら、干潮時間は午前10時半から。我々がSeafordから歩き始めたのが、10時半w なんだこれ、ラッキーすぎる。ずーっと見えてるなーとは思っていたけれど、こんなにドンピシャとは思わなかった。ありがたやー!

東の端の海岸からみた景色はこちら。

全然違うねー。こっちの方だと純白じゃない。人が多いからかも知れないけれど。

Seaford 駅からここまでが、途中写真撮ったり、小休止したりしておおよそ4時間。ベンチでひたすらまったりしたら、もう少しかかる感じかな。

国が管理しているからか、Birling Gapの設備も綺麗で丁寧。お手洗いも綺麗。これ大事。

Birling Gap でのんびりしてから、帰りのバス停への行き方をインフォメーションで尋ねます。

「前の道をまっすぐ行けば20分で着くわよー。easy peasy (ちょーカンタン)」

ここで教訓。海外でのこういう言葉は鵜呑みにしないw

何しろまず、前の道がない!

でもまあ、バス通りまでは一本なので、それらしき道を内陸に向かえば良いのです。大局的には無問題。これも旅の醍醐味です。

そして、第二の教訓。時間は倍かかると思うがよし。

案の定、バス停まで30分強はかかりました。突き当たりの左側にあったので場所はすぐわかったから、良いのです。

12Aか12 の路線バスで1時間強でブライトンに到着。

サンフランシスコみたい。

プライドパレード週末の直後だったの。

オシャレな街を後にして、ロンドン市内に帰り着いたのでありました。

日帰りも余裕だけれど、ブライトンとかイーストボーンに一泊してのんびりもありだなー、と思えるハイキングデーでありました。

ところで… セブンシスターズの中間の内陸寄りにあるあらゆるガイドブックに記載のあるオフィシャルインフォメーションセンターは行く必要なし!!

行くとしても、東端のBirling Gap のインフォメーションセンターが良き。んで、そこから西へ向かうならアリでしょう。潮見表も見れるしね。でも、基本はどちらも不要です。

お天気が良い日に是非どうぞ!


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