現役社会人大学院生が教えたい知的生産アイテム5選

お断りしておきます。タイトルは釣りです

我々社会人大学院生はとにかく平日時間がありません。
少しこの1年間を振り返ってみます。睡眠時間を削ってレポートを書く、家で作業する時間がなければスマホに草案を打ち込んでいる。満員電車の中寸暇を惜しんで専門書や論文を読む、本は歩きながら読めるようになってきた。中間発表の前は決まって徹夜で資料を作っている。
社会生活と学業の両立なんて、決して華々しい世界じゃありません。「知的生産」とは何ですか? 手を動かし何らかの成果を得るのは、人間の社会活動として極めて当然のことです。知的とそうでないものを隔て分断を煽るような表現には、何かしらの権力性を帯びた言説が前提となっているのかもしれませんね。

今回この記事で紹介したいのは、忙しいと本当にカツカツな自分の現在の生活を支えてくれている、あれやこれやの社会資源や道具です。平たくいうと手間を圧縮するための道具立てです。上記のようにそこにはスノッブな意図はありません。
4月から院進された方もおられるかもしれませんので、ぜひ使えるところは参考になさってください。

1. モノクロのレーザープリンタ

院生はとにかく論文を読みます。先行研究を押さえないと自分の論文が書けないからです。PDF保存してタブレットで開くとか、Mendeleyで管理すればいいとか、そういうスマートな話はしゃらくさいのです。紙に印刷するのが一番確実で信頼性が高い。
となると、年賀状や写真を刷るようなインクジェットのカラープリンタに用はなく、モノクロをひたすら印刷し続ける機種が最適に決まっています。
私はブラザーのHL-L2360DWを使っていますが、高いトナー代にさえ目を瞑れば、使い勝手としては上々といえるでしょう。レーザープリンタは紙がインクで滲まないのが優れた点といえます。
刷った論文はペーパーファスナーで綴じるとバラけなくて便利ですよ。

2. 交通系電子マネー

財布にいくら入っているとか今月の生活費だとか、細かいことはもう考えるのをやめましょう。乱暴ですが月の生活費の半分くらいはICカードにチャージして、みんなここから支払えばいいのです。足りなくなったらもう半分入れておきましょう。時期が月の半ばより少し早いなら使いすぎだとすぐわかります。
幸い多くのスーパーやコンビニは交通系電子マネーの決済に対応しています。Paypayや楽Payはスマホの電源が落ちていたら使えませんので、位置づけとしては二番手ですかね。

3. AbstractをDeepL翻訳で読む

研究テーマにもよりますが、日本語圏の論文だけで先行研究が賄えない場合も多いでしょう。本当なら原文を忠実にあたるのが筋かと思いますが、私が所属するゼミでは翻訳エンジンも併せて使っています。
Abstract(要約)をそのまま貼り付けて一発変換。内容を確認する程度ならこれでも十分かもしれません(訳出する場合はこの限りではありません)

4. 100均ショップのフィルムふせん

本を読むならできれば再読の手間はかけたくありません。通勤カバンの中とデスクには極細のフィルムふせんを準備しておいて、参考になる個所の行にべたべたと貼ります。
ちなみに私は本をじっくりとは読みません。極力早く読むことを心がけます。歩きながらでも読みます。10分空き時間があれば読みます。見開きで何分かかるか自分のわかっていると、ペース管理にも役立ちます。

5. コクヨの測量野帳

実験に携わる理系の方は研究ノート(ラボノート)をつけるのが慣習のようですが、我々人文系はその文化にあまり馴染みがありません。それでも先行論文や資料の何に着目したか思考の過程が後から確認できるに越したことはないでしょう(でないと研究の背景や目的が書けません)
日付欄のあるキャンパスノートのようなものが実際は正解かもしれませんが、どこでも書ける背の堅い携行ノートとしてこちらを挙げました。参与観察やフィールドワークをされる方ならむしろ野帳の方が使いやすいかもしれませんね。

紹介は以上です。メジャーなものばかりであまり目を引くようなものもなかったかもしれません。もしあなたの生活に役立ちそうなものがあれば取り入れてみてくださいね。

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