1/31(水) 1月の食の振り返り


1月は信じられないほどウイルスにやられたひと月だった。
息子はインフル→インフル→胃腸炎で2週間保育園をお休み。なんてこった!
家族で仕事と子育てをつなぐようにバトンを回しながら、なんとか乗り切った。私も何度か発熱したが、もはやそれすらいつだったのか覚えていない。
そんな1月おいしかったものを思い出す。

・横田農場さんの玄米もち
お正月に食べた横田農場さんの玄米もち。

横田さんはお米も作っている農家さんなので、年末に手製のもちを販売している。私は迷わず玄米もち。
大晦日に作った鴨南蛮のスープが残っていたので、そこにSHO Farmさんの色とりどりのカブを焼いたのを入れ、冷蔵庫にあったすだちの皮を刻んで、玄米もちを入れて雑煮にした。
もちのおいしさよ。プチプチした米感がたまらなかった。これは絶対にそんじょそこらでは買えない、農家さん手作りの味。
これでお汁粉も食べたいと、久しぶりにあずきも煮た。あずきはいつも料理家のスズキエミさんのレシピで煮る。これ以上に手軽でおいしいレシピを知らない。残りのお餅を大事に冷蔵庫に入れておいたのだが、なんと、数日でカビが生えてしまった。横田農場さん、本当にごめんなさい。でも思えばそのくらいフレッシュなものなのだ。来年は食べ切れなければ冷凍庫で保存しようと固く誓った。
お汁粉としての行き場を失ったあずきは、その後あんバタートーストとして消費された。

・グラコロ
毎年冬1回は食べにいく。昨年はシンプルなグラコロを食べたけど、今年はデミグラスソース入りのものを食べた。こっちの方が味のバランスがいい!もったりしたホワイトソースのグラコロに、濃いソースがいるおかげで飽きずに食べられた。そして驚いたのはパンのふわもち加減。いったいどんな風に焼いたらこんなにふわふわもちりになるのか。焼き色も均等。
蒸気多めで、油脂多めで、低温で焼き上げた感じのパン。マックのバーガーをたくさん食べるわけではないけれど、たぶんバーガーによってバンズを変えているみたい。このバンズすごいなあ。バンズのとりこになった。

・ほうれん草のマフィン
書籍の打ち合わせで試作がてら作ったほうれん草のマフィン。最近頭を使わずにマフィンの組み合わせを考えているような気がして、久しぶりにぐっと奥のところまで入って考えてみた組み合わせ。
これがかなり面白かった。食べてもらった皆にも好評だった。
まだまだこんな面白い可能性があるんだから、余裕のなさにかまけずに、ちゃんと奥まで入ってしっかりマフィンを作ろう。そう思えた。書籍で紹介予定です。

・京丹後で食べたクリームコロッケ
京丹後にある「にく屋さん 優」というお肉屋。京丹後で、食の生産者さんに話を聞き記事を書き、その食材でマフィンを作る3泊4日の大ツアー仕事があり、3日間で5件の取材とマフィン100個近くを焼くというなかなかハードなものだったのだけど、合間にスタミナが切れて力尽きそうになった時、tangonian(私に今回のお仕事をくださった、京丹後の観光事業をしている一般社団法人のかた)の長瀬さんが連れていってくれたのが、高校の同級生がやっているという京丹後のお肉屋さん。

こちらのお肉屋さんが、それはもう、素晴らしかった。
店内のディスプレイも、メニューも、全てが創意工夫にあふれている。
そして街の人に寄り添う心遣いがひしひしと感じられる。けれどそれが押し付けられる感じでもなく、さりげない。
食べたのは、京丹後の人々が愛する地元の牛乳「ヒラヤミルク」のクリームコロッケ。ホワイトソースが、びっくりするほど牛乳。小麦粉や油の重たさがいっさいない。牛乳に塩味がついたような軽やかなクリームに、コーンと鶏肉が入っている(鶏肉が入っている嬉しさ!)。それが衣に包まれ、揚げられている。感動。水のようにするりと胃におさまった。
営んでいるのは4人の子がいる元気なお母さんのみささんと、旦那さん。
コーンと鶏肉が入ったホワイトソースは、きっと家の味なんだろう。だってクリームコロッケにこの2具材が同居していることはあまりない。
全体的にメニューがそんな風で、普通のようでちょっと家の味が混じっているユニークな部分がある。子供にこしらえる日々のコロッケをお店でも出しているような、家庭料理とお店の味が延長線上にあるような。
とにかく感動的なお店で、私にとってはだんとつ1位のお肉屋さんだった。
ここは次回ぜひ取材させてほしいと、長瀬さんにお願いした。
あの軽やかなクリームコロッケの味は今でも鮮明に舌で思い出せる。

そんな1月の食の記録。


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