【ふしぎ旅】円周寺の貂
新潟県新潟市(旧亀田町)に伝わる話である
円周寺は、現在は住宅街の一角にある。
あたりには自然も少なく、野生の小動物がいる気配は無い。
伝説には貂(テン)とあるが、イタチが何百年過ごし妖怪化したものを貂と呼んでいたようなので、イタチかもしれない。
いずれにせよ、そのような小動物が、この寺に住み着いていたという。
そんな、小動物が、怪音をさせたり、寺を揺らしたりのいたずらをする、と言う。
なんとも長閑な話だ。
しかし、便所にいかず、部屋から小便をしていたら戸を閉められて、一物を挟まれた。などというのは、人間くさすぎるような気もする。
これ、実際は寺の者が、いたずらをしていて、それを貂のせいにしているのではないかという気もする。
貂は実際に寺に住み着いていて、近くの老婆の家まで散歩したりするが、それだけのことではないか。
ということを疑いたくなるような円周寺側にとって都合がよい話ではある。
円周寺は、実際に訪れてみると、先にも書いたが、住宅街の一角にあり、小動物などは、もう住んでいないだろうなとも思う。
だが、昭和の頃までは、この辺りはまだ整備されていない所もあり、自然も多くあり、動植物も多くいたのだろうなと思われる。
そんな時代の話なのだろう。
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