衝撃!!Part 6 いじめのメカニズム、それは合意形成過程と同じ!?

 なぜ「いじめ」は起こり、特に小学生の場合は「いじめ許容空間」と化した教室で、それが深刻化していくのか・・・いじめのメカニズムは、実は私が博士号を取得した際に構築した地域イメージの形成過程とほぼ同じである、ことを拙著(Part 1でご紹介)で検証致しました。

 大学生への調査では、経験から「最も酷いいじめ」が起きた時のそのクラスの状況が、主成分分析によって2つの大きな因子が抽出されました。その時、クラスは流されやすく、ポジティブフィードバックにより、「いじめ」のイメージが、いじめられっ子に付与され、傍観者はそれを抑止できず、
可視性の低い教室で、親も教諭も知らないまま、深刻化していく・・・。

 この流れは、博士論文で「地域のイメージ形成」に関する理論構築と検証をしたのですが、そのモデルと「いじめ」のメカニズムは、外に開かれているのが地域(情報発信)、内である教室という密室空間で「今、あの子がいじめられている」というイメージが共有されていく過程は同じだったのです。

一見、都市のイメージと「いじめ」がなぜ同じ理論で説明が可能か、というのは社会システム論的アプローチ(反対の要素還元論的アプローチでは、こういうタイプの子が虐められる、という研究もありますが)では、誰でもいじめの被害者になり得る、という立場を取ります。誰かに命令された訳でなくとも、何となく、あの子と今関わらない方が・・・という傍観者たち。

本日は最後に、その主成分分析で得られた2因子を第一が「付和雷同」の因子、第二が「規律・結束」の因子を紹介します。この詳細は次回、お話致します。

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