ニルヴァーナTシャツ

 ニルヴァーナ。
 洋楽ロックを聴く人ならその名前を知らない人はいないであろう伝説的グランジロックバンド。
 ただ、誰でも名前を知っているからと言ってエアロスミスとかコールドプレイみたいに大衆性のある音楽じゃない。一般的なイメージは「ネガティブ」「薄汚れた」「暗い」「狂気」というものだと思う。ボーカルのカート・コバーンはショットガン自殺で若くして亡くなってもいる。
 そんな、ニルヴァーナのバンドTシャツを着ている人を最近よく見る。女子高生くらいの子が来てるのをチラホラ見かけた。
 最近、ニルヴァーナが流行り出したのか。この現代に何か悲観的な空気が漂ってて共感者が増えているのか。
 その答えらしきものを僕は見つけました。
 GUで。そう。UNIQLOの廉価ブランドのGUで。
 つまり、デザイン性とファッション性と経済性でニルヴァーナTシャツは選ばれていたということ。
 それを購入した人はそれがバンドTであることすら知らないかも知れない。
 それを批判する気はありません。僕はアルバム2、3枚は聴いたけど、とくにニルヴァーナのファンでもないし、強い思い入れもありません。世代的にリアルタイムでも無かったし。
 でもなんだかなぁ。なんやろうこのどことなく寂しいような感じは。ビジネスとして何万枚もプリントされて全国に流通してニルヴァーナを聴いたこともない人達が着る。カート・コバーンの預かり知らぬところで。生きてる元メンバーの了解は得てるかも知れないけど。

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