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【ゼロから始める中医学】咳で見極めろ!〜肺の病証〜

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こんにちは!
HAMTライブラリ中医学担当のどらごんこと大西竜之介です🐉
前回は肺の生理作用についてみていきました。
今回は肺の病証についてみていきたいと思います!

肺の病証には肺気虚、肺陰虚、風寒犯肺、風熱犯肺、痰湿阻肺などがよくみられる。
また関連する腑の大腸の病証には大腸湿熱などがある。
ではさっそくいってみよう!

1.咳がコホコホ…肺気虚

肺の機能が減退した病証。
宗気や衛気の不足、津液の輸布が失調した状態である。

慢性の咳嗽で肺気が損傷したり、脾気虚で肺を滋養できないと発生しやすい。
気はご飯を食べることで作られる、だから脾気虚でご飯が食べられなくなることでも肺気虚が起こるということですね。

宣発・粛降が失調するので無力な咳嗽が出現、宗気不足で息切れが起こる。
さらに、衛気が不足すると腠理の開闔そうりのかいごうに影響を与え自汗が起こり、外邪が侵襲しやすくなるため、易感冒になる。
また、通調水道(水分代謝)が失調すると津液を輸布できず水様性の鼻汁が出てくる。
基本病態は気虚なので倦怠感無力感も起こってくる。

鑑別のポイントは“無力な咳嗽“、息切れがあること。
簡単にいうと肺が弱っているので力ない咳しか出ず、衛気も不足して身体の守りが低下しているのでカゼをひきやすい状態である。

2.喉がカラカラ…肺陰虚

肺の陰液が損傷され、虚熱が生じ肺の機能が失調した病証。
慢性の咳嗽や発熱により肺の陰液が損傷されると発生しやすい。

熱病の回復期や慢性の疾患で多くみられる。
肺の水分が減ってカラカラになった状態ともいえる。

陰液が不足し虚熱が発生しているので咳嗽は乾いたものとなり、痰は黄色く粘稠のものが少量出る状態になることが多い。
基本病態は陰虚なので盗汗、のぼせ、ほてり、口乾、頬紅きょうこうなども起こってくる。
舌は虚熱により舌質紅、津液が損傷されているので苔少となり、脈は虚証で細く、熱証で早くなり脈細数となる。

鑑別のポイントは“乾いた咳嗽“、黄色く粘稠な痰があるかどうか。
喉が乾燥して空咳が出ているイメージだろう。

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