見出し画像

【ゼロから始める中医学】外から中を想像する!?〜蔵象〜

こんにちは、HAMTマガジン中医学担当のどらごんこと大西竜之介です🐉

今回から蔵象 ぞうしょうについてみていく。
いきなり蔵象と言われてもピンとこないかも知れない。

蔵象の「蔵」とは「かくす、おさめる」のことで人体においては内臓を意味する。
「象」「かたち、ありさま、すがた」のことで体表の組織・器官に現れる様々な現象を意味する。

東洋医学では外に表現された人体の形象や現象が、五臓を中心とした体内の生理・病理を反映しているという考え方がある。
この両者の相関関係を体系化したものを蔵象学説という。

つまり外(体表)に現れた状態や現象から、中(臓腑)の状態を想像しているのである!

1.五臓六腑に染み渡る!臓腑

臓腑とは五臓を中心とした関連領域の総称のことである。
それぞれ異なった生理機能を持ち①五臓②六腑③奇恒 きこうの腑に分けられる。

①五臓:肝・心・脾・肺・腎
②六腑:胆・小腸・胃・大腸・膀胱・三焦
③奇恒の腑:胆・脳・脈・骨・髄・女子胞(女性の生殖器官)
※五臓には心包を加えて六臓とする場合もある

蔵象学説をよく知らなくても、美味しいお酒を飲んで「五臓六腑に染み渡る〜」と言ったことがある人もいるのではないだろうか? 笑

 ①常に満たされている!五臓

五臓は実質器官であり、常に精気によって満たされている。
生理物質の化生と貯蔵を行い、貯蔵された生理物質を通じて精神活動に関与する。
この精神活動とは以前の記事「イメージキャラで覚える!〜五神〜」に出てきた魂・神・意・魄・志のことである。


貯蔵されてる生理物質は常に充足しているのが正常な状態であるため病態としては虚証が多くなる。
五臓はパンパンに詰まっている状態が正常なので、それが減ると病気になるイメージである。

画像1

画像2

ここから先は

1,709字 / 6画像
各分野のプロフェッショナルな在宅鍼灸師10名が中心となって執筆。このライブラリを購読すると、在宅鍼灸の専門領域(フィジカルアセスメント・リスク管理・経絡・中医学・泌尿器・プライマリケア・養生・運動療法・多職種連携・緩和ケア・ご自愛etc)に関する記事を読むことができます。在宅鍼灸師必見の内容となっております。また、これから在宅分野に進んでみたい方にもオススメです。

200以上あるコンテンツが購読すればなんと全て読み放題!購読者限定の無料オンラインセミナーもあります。毎月数本の記事追加されます!各分野の…

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?