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負けない賃貸経営其の02 はじめの8本クレパスとは  一本目『市場環境リサーチ』02

周辺情報サマリー5枚のカードから読み取るもの

13本のクレパスの1本目とまる『市場環境リサーチ』について
今日も話をする。

前回はマーケットサマリーについて話したが
今回は周辺情報サマリーについて述べることにする。

周辺情報サマリーとは

周辺情報リサーチを読み取る事で、あなたの土地のこれらの事が分かるようになる。
・駅やバス停・インターなどからの人の動きが分かる
・この土地がある街の住む魅力が分かる
・この土地の周辺の利便性が分かる
・ペルソナ(ターゲット)が読み取れる

相場家賃が分かれば創造家賃に変わる魔法をかける材料となる
つまり、利便性の良い土地であるかを考える事が重要である。

06.周辺施設
07.ショッピング環境
08.医療環境
09.教育施設
10.都市公園

6.周辺施設


調査対象範囲近辺の施設情報をレポートする。
調査対象から一番近い施設や店舗等をピックアップする。

7.ショッピング環境



■スーパー ■コンビニ ■食料店 ■ドラッグストアー ■子供用品店等をリサーチする。


7-2近くにあると便利な■デパート・百貨店 ■100円ショップ・ディスカウントストアー ■家電量販店・ホームセンター ■インテリアショップ・家具屋等をリサーチする。

8.医療環境

8-1緊急度が高く、受診頻度が高い■総合病院 ■小児科 ■耳鼻咽喉科 ■眼科 ■歯科等をリサーチする。


8-2受診頻度がやや低い■皮膚科 ■整形外科 ■産婦人科 ■動物病院 ■介護サービス・施設等をリサーチする。

子育て世帯だったら総合病院はそばに欲しく、単身社会人女性だったら皮膚科・整形外科などが近くにあると喜ばれる情報となる。


■幼稚園・保育園 ■小学校 ■中学校 ■高校 ■大学・専門学校
等をリサーチする。

子育て世帯であれば学区の指定校や保育園は気になるところだ。大学や専門学校があれば単身の学生の需要がある。

10.都市公園


調査対象物件の所在地及び周辺エリアに所在する、都市公園の情報をレポートする。
子育て世帯には絶対ほしい環境だといえる。
また、ジョギングやウォーキング等は広い年齢層にわたりニーズがあり1000㎡を超える公園があれば興味のエリアとなる

周辺情報リサーチ5枚のカードから読み取るもの
この土地でアパートメントを建てたり、事業再生リノベーションを企画する場合、どんな人に住んでもらって(ペルソナ・ターゲット)、どんな生活をしてもらいたいか(ニーズ・ウォンツ)が読み取れる。

それによって先ほどのマーケットリサーチで出た相場家賃(平均家賃)から、創造家賃にランクアップさせる差別性を打ち出す客観的事実の情報が取れる。
世の中で空いているアパートメントのほとんどがこの調査をしていないので家賃の下落戦争に巻き込まれる。

古いアパートメントを持つ次世代家主のペイン(痛み・問題点)

最後に、今回から3回に分けて、以下の若者たちをモデルに書くことにする。

古いアパートメントを持った次世代家主
駐車場を持つ次世代地主
農地を持つ次世代地主
今回は一人目の古いアパートメントを持った次世代家主について話をしよう。

“私自身のことを振り返ってみても、家族で話し合ったことは自宅を建て替えた時と父が亡くなり母の相続税の二次対策のためにアパートメントを建てた時だった”

要するに家族でしっかり話しあう時は常に不動産の組み換えがなされるときだった。

私は3代目のアパートメントオーナーだ。
日本の賃貸市場を振り返ると、バブルが起こりバブルは崩壊してその後に IT バブルが始まり、そしてその7年後にはリーマンショックなどが起きた。

尊敬する爺ちゃんがアパートメントを建てたころは高度経済時代だったので入居者は絶えず市場に溢れていて、いつも満室経営だった。
 
そして親父の代になっても、そこそこの経営が続くのだが、20年前くらいから入居を希望している人たちよりアパートメントの空いている部屋の方が多くなってきたので必然と空室が問題となる。

何となくアパートメント経営は大変だなと息子ながら思うのだった。
賃貸市場は優良な入居者の奪い合いになっていったのだ。
アパートメントオーナーの次世代家主は大変だ。

今、このコラムで話している市場環境リサーチはこの変わりゆく市場を多方面にわたりリサーチして次の家主が、次の一手を打つ、海図と羅針盤の役をする。

バブル時代には全国で毎年70万世帯のアパートメントが創られ、バブル崩壊からリーマンショックの間でも40万〜50万世帯のアパートメントが供給され続け、リーマンショック時には30万世帯を切った。

これからは新築のアパートメント供給は減っていくのだなと思っていた。
しかし、国の政策で相続税の計算方法が変わり、今まで相続税がかからなかった人たちまで相続対策が必要となり、アパートメントは年間40万世帯を超える供給量となっている。

昔と違い4部屋に1部屋空いている時代に、相続対策というニーズだけで建てられる新築アパートメント…
どのようなことを受け止め、この空室問題スパイラルに入り込まないように、生き残っていくために何を考えるべきかをコラムを読みながら考えてほしい。

結論から言うと、このように古いアパートメントを所有している家族は大きく二つの問題を考えなくてはいけない。

一つ目は空室問題と家賃下落問題だ。
部屋に入居者が入らなくなったので、家賃を下げて、まだ入らないのでもう一度家賃をさげる。

当たり前だと思う人もいると思うが、これが賃貸経営のダブルパンチと言って空室で家賃が入らない、家賃を下げて入れる。
この繰り返しは負のスパイラルが止まらなくなる始まりなのだ。
一度ここに入るとなかなか抜けられなくなるので用心してもらいたい。

二つ目は建物が古くなっていくので建替えしなくてはいけないという現実とそれに伴う入居者の立ち退き問題だ。
建物が古くなれば、新築時から住んでくれていた入居者さんたちも高齢化が進んでくる。

10世帯のうち5世帯空いている。
そして住まわれている入居者も高齢者が増え、中には家賃の遅滞延滞問題もでてくる。

このようなアパートメントを渡される次世代家主は本当に大変だ。
息子の代になる前に、何とかしておかなくては… というニーズは確かに多い。
そうなってくると、この古いアパートメントにはもう出口は3つしかない。

新築に建て替えるか
事業再生リノベーションするか
いっそ売却するか
この三つの選択肢をひとつずつ情報収集などして結論を出していかなくてはいけない 。
それにはこの市場環境リサーチをしっかりやることなのだ。

自分の代で、自分の好きなようにアパートメントを建てられれば一番いいのだが、やはり先代から引き継いでいるものなので、経営も入居者も全部止めるというわけにはいかない。
つまり、非常に脳みそに汗をかいて考える必要がでてくる。
なぜなら、アパートメント経営は相続時に資産継承と事業継承が一緒に来るので、それなりの予備知識を持っていないと対応が難しくなる。
今までのなんとなく建てて、なんとなく経営していた時代はこのニューノーマル時代に終わりを告げる。

新しい時代は決して人から説得されるのではなく、いろいろなものを自分なりに見て、聞いて、触れて 信頼できるビジネスパートナーを探し、そこに委ねるものだと思う。
その情報源としてこの専門家コラムを読んで頂きたい。

次回は市場環境リサーチの統計情報サマリーとハザード関連サマリー
そして駐車場を持つ次世代地主の方の話をすることにする。

※このコラムを読んで頂いた方には、通常5万円掛かる
 『市場環境リサーチ』を無料で月5名まで受け付けますので
 ご興味のある方は下記フォームからお申込みください。

▼石川龍明 市場環境リサーチお申込み
https://www.shin-chintai.com/research_form/

出逢えたコトに感謝して
笑顔同封石川龍明(横濱Dragon)


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