日本三大カルストを知っているだろうか？福岡県にある平尾台、山口県にある秋吉台、四国にある四国カルストだ。今回はその中の秋吉台に行った思い出を綴っていく。

それは2021年のシルバーウィークの頃、不意に私は思い立つ。秋吉台に行ってみたい、と。本州に原付やバイクで行ったのはこれまで二度、どちらも下関止まりだった。そこで、今回は思い切って秋吉台まで足を伸ばしてみることにした。秋吉台に到着することに夜になってはたまらない。急な思い付きだったが、夜に出発することにした。
何故夜に出発するのかというと、日中は道路が混むからだ。夜中の車が少ない内に長距離を移動し、その分朝はゆっくりすればいい。夕方の帰宅ラッシュにも巻き込まれないので、朝早くに移動するよりも個人的にはオススメだ。確かその日は夜21時頃に出発しただろうか、途中でスーパーに寄ってパンやおにぎり、飲料などを買いつつ、突貫で山口市まで進み、そこのネカフェで休むことにした。ネカフェに着く頃には夜２時ぐらいにはなっていたと思う。
ネカフェで安眠などできないもので、結局朝７時ぐらいには目が覚める。朝食を手早く済ませ、秋吉台へ向かった。ひんやりした空気で目が冴える。
道中、みかん色のガードレールを見付け、写真に収める。密かに今回の目標の１つだった。初めての道なのでこまめにバイクを停めて地図を確認しつつ、目的地へ向かう。
絶景だ。好天に恵まれたこともあり、爽快感溢れるツーリングを楽しむ。対向車線側から、同じように秋吉台を楽しむツーリストが見える。カーブのように運転に障害がある場所で無ければ、「ヤエー」を試す。あちらからも「ヤエー」が返ってくる。これぞツーリングの醍醐味だ。知らない相手でも、バイクが好きだというその気持ちで繋がることができる。一頻り秋吉台を走ると非常に高い満足感に包まれ、気分が高揚していた。

とりあえず、今回の旅の主目的は達成した。せっかくだからと、萩市や長門市などの日本海側を経由して帰る。そして北九州も通るので、ついでに、というには帰り道にしては回り道にはなるが、平尾台にも訪れる。実はこのときに撮った写真が日本三大カルスト巡り１で上げた写真だ。私はこの秋吉台への旅で、またツーリングが好きになった。