大学のファカルティとは何なのか

ファカルティというのはいわゆる教授職全般を指します。ランクとしては上からfull professor, professor, associate professor, assistant professorとなります。この他に、research assistant professor, instructor, research associate, postdoctoral fellow, senior research scientist, research assistant, administrator 等々、いくつかの職種がありますが、ファカルティというのが大学において地位を獲得するのが最も難しい職種です。

ファカルティの中でもランクとしてこの区分とは別に、tenured, tenure-track, non-tenuredとあって、これはそこの大学で定年までの地位が確立されている永久職(tenured)、そのtenureに向けて頑張っている途中(tenure-track)、tenureの対象になってない(non-tenured)があります。だいたいprofessorの地位がもらえるとtenureの申請が出来ますが、これは大学によってまちまちです。

日本もそうだと思いますが、ファカルティの地位を獲得してから企業に転職というのは、アメリカにおいてもそうしょっちゅう聞く話では有りません。何故なら、大学というのは白い巨塔(ivory tower of academia)という、いわゆる世間の情勢からの影響を受けにくい構造になっていて、自由に研究に没頭出来る、研究資金は国だけでなく企業からも援助を受けることができる、など、一見するとメリットてんこ盛りだからです。加えて、大学の教授職に就いてる先生方は、利益重視の企業職を大方見下す文化があるので、転職を擁護するシステムもありません。

でもこの風土が、2008年のリーマンショック以降ガラッと変わってきているのです。

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