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【アンジェルマン症候群】⑧特徴 多動・集中力が持続しない

研究途上の、まだまだわかっていないことの多い疾患です。できる限り情報源は説明できるように心がけますが、原則的に、≪この疾患の子を育ててきたなつまま流謎解き&解説≫だったりします。ご了承ください。

アンジェルマン症候群の人たちの集中力はとても短いといわれています。特に幼い頃は顕著です。

実は洞察力が鋭いアンジェルマン症候群の人たちは、どんな物音や刺激もよくキャッチします。

小さな刺激ですぐそちらに意識が向いてしまいがちなので、一つのことに集中する時間はとても短いのです。

そのため、学校で覚える日常生活上の動作や、作業的なプログラムも、まず座っていることだけで大変なお子さんが多いです。
当然、何十分も集中して一つのことをやり遂げるといったプログラムがこなせるようになるのはかなり年長になってからです。

ただ、習慣化して繰り返し同じように行うことや、お友達もみんな同じようにしているといった集団行動を体得する力はありますので、気長に何度も何度も繰り返しながら【作業の時間はここに座っている】【ご飯の前には手を洗う】【食事後には歯磨き】といった順序を覚えたり、できるだけ余計な刺激を少なくして集中できる時間を延ばすといった工夫があると、集中していられる時間は延びていきます。

集中力が続かない時の行動は多動になります。

アンジェルマン症候群の人たちはバランスの異常があり転びやすいので、多動に動き回ることで危険が多くなります。

手足を家具にぶつけたり、不安定なものにつかまろうとしたりして怪我をする危険も大きいです。

ところが、体表面の感覚が鈍いという特徴もあるようで(手・顔・頭など場所によっては感覚過敏)ぶつけても大きく痛がりませんし、いつどこでぶつけたかわからない傷を見つけることは日常茶飯事です。

娘は日常生活でたくさんの方のお世話になっているので、誰が見ていた時にさせた傷か、と責任の所在を知るためではなくて、いつからあるおそらく何のときにできた傷かを支援者全員が知るために、見つけた人が【いつからどこに青あざがあります】【多分、〇〇の時にぶつけたものではないかと思います】と、連絡帳で共有していただいています。

もちろん、支援者の皆さまには怪我をしないように見ていていただきたいですし、みなさまそんなことは百も承知で一生懸命見てくださっていますが、支援者さんたちがどんなに気にしてくださっていても、アンジェルマンの人たちの多動による事故はなかなか手ごわいのです。
我々親も、なかなか防いでやれません。

ですから、たとえ事後でも、

・どんな時にどんな行動をしてケガをしたか
・どういう工夫があれば次回は事故を防げそうか

を、みんなで共有していくことで、やっと守っていけるのです。


でも、集中力が続かないからといって認知症の方のように忘れてしまっていくのではありません。

うまくいかなかったことなどはちゃんと覚えていて、悔しいからまた戻ってきますし、褒められた記憶も鮮明に残っていて何度も同じことをアピールして褒めてほしいと要求します。

支援する側にも心の余裕がないとなかなかできませんが、彼らの繊細な心の機微への配慮を最大限しつつ、こちらも心のアンテナを高くして寄り添い根気強く関わることで、行動障害と言われるほどの困った多動は少なくなっていきます。


※あくまでも大人になっていけば…ということです。
 多動真っ盛りの時期のお子さんのパパママ・・・心から応援します😅


笑顔が増えるための活動をしています。 いただいたサポートは、稀少疾患であるアンジェルマン症候群の啓蒙活動、赤ちゃんから高齢者まで住み慣れた地域で1人でも多くの方が笑顔になるための地域活動の資金として大切に使わせていただきます(^^)