頬粘膜がん 349日目 肉を食べればしあわせになれる


 頬粘膜癌 349日目。

 血圧 123-86 mmHg
 血糖 - mg/dL (朝食前)
 酸素 99 %
 脈拍 74 拍/分
 体温 36.7 ℃
 体重 71.5 kg

 日中出かけていたときに、金木犀の香りがした。
 つい先日、仲良くして貰っているブロガーさんのブログで金木犀の話が出ていて、僕の近所では金木犀はまだのようで今週末あたりかな?と書いたばかりだった。

 こちらでも、金木犀の花が咲いたよ。

 金木犀の花の香りは、人によってはトイレの消臭剤のようだと思うかもしれない。
 確かに消臭剤でキンモクセイの香りを使っているモノもあった。もしかしたら今もあるかもしれない。
 よくよく嗅いでみるとやっぱり本物と消臭剤とは違う感じだと思うのだが、今では我が家のトイレの消臭剤はドリップコーヒーの使い終わった粉になっている。
 確証は保てないんだけれど実際の金木犀は刺さるような匂いじゃないよね、とは思う。逆に、それだけ消臭剤のイメージが強いぐらいなんだから日本の消臭剤を作っているメーカーさんの調香の技術は凄いモノなんだろう。

 昨日、母校(盲学校)の文化祭に行ったと書いた。

 ちょうど舞台では小学生から高校生までが揃って(全員かどうかはわからないがおそらく全員なんだろう)歌を歌っていた。

 ドラムがいたのとキーボード、エレキギターもいたと思う。エレキギターは演奏中は控えめだったのでw

 小学生かな、のボーカルだった。曲名はわからない。今時の流行の曲なんだろう。というか、そもそもボーカルが自由すぎてメロディがさっぱり判らなかったんだけどね。でも、テンポは取れていたので決して耳が悪いわけじゃない。多分だけど、彼)(彼女)の耳と心はすごく自由なんだろう。思いっきりもいい。なんかちょっと感動しちゃった。ロックだなって。

 昔はこういう、テンポが揺れたり音が揺れたりするのが許せないタイプの音楽好きだった。まぁ今でも基本はそうだ。先日のバンドの練習でもギターのチューニングが狂っていると凄く気になるw

 でも、ボーカルや演奏者の意図した自由さみたいなものが最近は少しだけわかるようになったのかもしれない。まぁもしかしたら孫がやることはすべて可愛いと感じてしまうおじぃちゃん現象みたいな事になっているのかも知れないが。

 楽しかったな。



 昨日は蕎麦を食べたんだが、今日は肉である。

 肉を食べれば幸せな気分になれると言ったのは西尾維新の小説に出てきた彼だが、まぁおおむね間違ってはいないだろう。


 入院まであと数日とせまると人間、何か旨いものを食っておきたいと思うものなのだ。(思わない人もいるかもしれない)

 僕の場合はではあるが、まぁ転移したと思われるので”がーん!”ではある。もちろんそうなんだが、どうも今ひとつリアリティがない。いや、なんか胃の下の方がグッ圧迫されたような嫌な緊張感がないかと言えばアル。アルにはあるんだが、リアルな手触りみたいなそういうのがない。

 という事もあって、取りあえず美味しいものを食べておこうと思うわけだ。(全然うまく話が繋がっている感じはしないんだが、しかたない。今のリアルな感じを綴っておくとすればこんな感じなんだから。


 とにかく肉だ。

 という事で時間制限付き食べ放題系のしゃぶしゃぶの店である。


 もっときちんとした店もあるんだろうが僕の舌はそこまで高級にできていないので充分だ。もちろん誰かがご馳走してくれるというなら高級しゃぶしゃぶ店に行くというのもやぶさかでは無い。仲居さんがしゃぶしゃぶしてくれて、”どうぞ”とか伏し目がちに言ってくれたりする店だととてもよろしい。ちなみにこの伏し目がちというあたりが昭和の人な感じを醸してるでしょw 美しい女性の所作にこの伏し目がちっていうのが入っているのだよ。

しゃぶしゃぶ肉 三元豚とか

 今回も写真は、”あっ、写真撮っておかなくちゃ”って気づいた時にはすでに三元豚の一部は僕の胃の中という状況であることをあらかじめ白状しておく。どうも、食べ物を前にすると計画的には生きられないらしい。ご利用は計画的に・・・・・・である。


 しゃぶしゃぶって行く前から分かっていた事ではあるんだけど食べやすいね。

 開口制限で13mmの僕の口でもそのままギリいける。かなり醍醐味をそのまま味わえている感があるね。まぁ久しぶりに食べればしゃぶしゃぶなんて旨いに決まっているんだが。

 鶏肉は、かなり食べやすくカットしてくれてあるんだけど、まぁそのままは無理だよねw 端っこの方を加えたら、手でねじ込んで食べた。本当はハサミでちょきちょきした方がいいのかもしれないが、どうにもハサミでもさもさやっているとどんどん食べ物の味が落ちていく(食べている感が下がっていく)のでできれば使わないで済めばその方が美味しくいただけるようであるということをこの半年で学んだ。

 もちろん、人との会食とか、沢山の人がごった返して食べる食堂みたいな事になればあまり行儀が悪いのはいかがなモノかとも思うのでハサミは使う事になるのだが。


 まぁ明日あたりも、入院前になんか旨いもの食べましたみたいな事になるんだろうとは思うが、ちょっと美味しいものを巡る冒険をして入院を迎えることになりそうだ。

 帰宅途中に、パン屋でくるみ入り玄米パンを買った。どうやらくるみ入りパンが好きみたいだ。セブンイレブンでも全粒粉くるみパンとか好んで買っているからなぁ。

 さて、ラストに我が家のツンを載せて今日はおしまいだ。

 せっかくちょっと仲良しになってきたのだがまた入院したら”振り出しに戻る”かな。

背中をなでさせてご満悦の猫


 今日もいい1日であった。


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