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「ありのまま」をもう一度考える。〜本当の願いと、2023年の目標の提案③〜


さてさて。心から望むもの。
それが、「弱いまま、やわらかいまま、生きていくこと」
「弱さや脆さ、不完全さ、ダメなところを持ったまま愛されること」だと分かったところで、それを実践していくのは、
とても怖くて、勇気のいることです。

ありのままの自分を生きるのは、怖い。でも….


ありのままの自分を愛してもらうためには、
ありのままの自分を、見てもらう必要があります。

不完全さや脆さを見せたところで、
相手が去っていかないという保証はないし、
望んでいたつながりが生まれないかもしれないと言うリスクも当然、はらんでいます。
自分の中のトラウマに向き合ったとしても、
それが "すっかり解消" されるわけではないし、
生きづらさが和らいでいくまで、どれのくらいの期間がかかるか、検討もつきません。

それでも、あるがままの自分をありのままに認め、
大切な人や、関係を続けたい人たち....そして自分自身が、
わたしの中に存在する弱さや傷つきやすさを目撃することを、
ゆるしていくための自発的な努力
が、どうしても必要です。

なぜならば、自分の欠点を見せずに、ありのままの自分を隠した上で、
自分や他の誰かとつながることができたとしても、
必ず『……でも、✕や△なわたしを見られたら終わりだ』という不安や、
『○の自分でい続けなければいけない』という恐れが付き纏うからです。

私たちの多くは、愛されるために、違う人間になろうとしていました。
違う人間になるために、お金と時間をかけてきました。
でも、結局のところ、人は皆、誰でもない「わたし自身」を愛して欲しいのです。違う人間になって愛されたところで、「なにかが違う」という違和感は拭えません。


過度に商業的なスピリチュアルに注意


ありのままの自分を見せることは怖いし、勇気が必要ですが、
それを、いとも簡単に「そんなことしなくても、幸せになれるよ!」と言うのが
過度に商業的——つまり、お金儲けが第一に考えられたスピリチュアルビジネスの謳い文句のひとつになっていると感じます。
『リスクゼロで、自分の弱さや脆さに向き合う必要もなく、願うだけで、望みが全て現実になるよ』

この「迂回路」は何とも魅力的ですが、
わたしはその迂回路の開拓に何年も費やした結果、
どうやら本当に欲しいものは、この道をこのまま行くのでは、
手に入らないと気づきました。(あと、お金がめちゃめちゃかかる)

多分、ほんとうのスピリチュアリティとは、
鎧を脱ぐ怖さや痛みをも、悪や間違いだとみなさず、
ありのままに受け入れることのだと思います。


スピリチュアルな迂回路(スピリチュアル・バイパス)


新しい仮説


それでは、ここまでの気づきをまとめて、新しい仮説を立てましょう。

  • 私たちが心から望んでいるのは、ありのままの自分として感じる、つながりや愛。それは、弱いまま、やわらかいまま、欠点があるまま、それでも愛し、愛されるということである。

  • ありのままの自分を見せずとも、表面上、人とつながり、愛し愛されることは可能。でも、不安や虚無感がつきまとい、決して満たされることはない。

  • ありのままの自分を人に見せるのは、決して簡単なことではない。傷つく可能性やリスクがある。

  • 傷つく可能性やリスクを完全に0にできると謳う、スピリチュアルまたは自己啓発的なビジネスには注意が必要。本当のスピリチュアリティとは、痛みや傷に光をあて、ありのままに受け入れること。

  • 傷つく可能性やリスクをも受け入れ、関係性を築き、保つ努力をするのは、それだけの価値があるし、そのいとなみ自体が、美しい。そしてその先にこそ、他者や自分との、ほんとうのつながりがある。


2023年の目標の提案

さて、とっても長くなってしまいましたが、
ここまでの話に共感していただいた方に、
来年の抱負の方針を提案します!

「×や△な自分を○にする」でもなく

「いつか “ありのまま”(=○)になれるよう、スピリチュアルな研鑽積んだり自己啓発を頑張る」でもなく、

こういうのはいかがでしょうか。

「傷つくリスクを承知した上で、
それでも、真に求めている生身のつながりや愛のため、
自分や他者と関わる意欲を持ち続ける。
口で言うだけではなくて、日々、練習をして、経験や気づきを積みかさね、少しずつ、薄皮を剥ぐように、鎧を脱いでいく」


大変そうに聞こえるかもしれないけれど、
『ダメな自分が "あるべき姿" になるよう矯正する』という
従来のマッチョな試みや努力と違って、
ずっと本質的で、意味があって、
人生を、まるっきり変える可能性があることだと思っています。
怖いし、不安なことだというのは、否定しません。
でもそれは、「ほんとうの喜びや安心感」と表裏一体なはずです。

おすすめの書籍

なんだか熱弁してしまいましたが、
実を言うと6〜7割は、この本に影響を受けています。
恥と傷つく心の力ヴァルネラビリティの専門家、ブレネー・ブラウンの著作です。言わずと知れた有名人で、TEDのトークを見た方も多いのではないでしょうか。

鎧を脱ぐための具体的な方法も詳しく書かれています。
この記事を楽しんで読んでいただいた方には、
年末年始の読書にとってもおすすめです。


ちなみに、たまに、「ドリゼラさんの独特の考え方が好きです!」と素敵な褒め言葉をいただくこともあるのですが、
わたしには、知らないことや、学びの足りない部分もたくさんあって、
こんなふうに、最前線で研究を続ける人の知恵に助けられ、その恩恵に預かっています。
このことをすっかり認めるほうが、
「そうなんです!わたしのアイディアは唯一無二で、独自のものなんです!クリエイティブなアーティストなんです!」と虚勢をはるよりも、ずっと気分が良く、穏やかで、満たされた気持ちでいられます。
これもまた、わたしの「ありのまま」のひとつなのだと思います。

おまけ:わたしの目標


わたし個人が掲げる目標も、基本的には上記と同じですが、
「弱いまま、やわらかいまま、欠点があるまま生きていく」を実践する中で見つけた気づきを、記事や絵にしてたくさん投稿していきたいな、と思っています。

先ほども書いた通り、
わたしはたくさんの人の考えに影響を受けていますが、
それを、「わたしと言うフィルター」を通して、
ドリゼラドリップ スペシャルブレンドとして、これまでどおり、
ちょっと奇妙なイラストやメタファーを用いてお届けしたいと思っています。



インターネットで、こうして、言葉や絵を発信することは、
ありのままの自分でいるための練習の、ひとつの形です。

いいねがつかない可能性。
フォロワーさんが去っていく可能性。
書いた内容の中に、知らず知らずのうちに誰かを傷つけたり、誤解を招く表現がある可能性。

様々なリスクが存在していますが、
それでもわたしは、適切な境界線を引きながらも、
自分の考えを表現する喜びや自由を感じていたいです。
そうすることで、自分自身とのつながり、
読んでくれた人とのつながり、
また、読者の方が、その人自身とのつながりや愛を深めるための、
努力をしていきたいと思っています。


長い記事を読んでいただき、ありがとうございました。
ずっと頭の中にあったことを、完璧ではないけれど、
こうして文字と絵にして投稿して、
「公開」ボタンを押せたことに、満足しています。
心が動くものになっていれば嬉しいです。
皆さんからのいいねや、フォローや、コメントや、サポートが本当に励みになっています。いつもありがとうございます。

また、遊びにきてください。


ドリゼラ

Instagram
@drizella_jpn

お読みいただき、ありがとうございました。わたしという大地で収穫した「ことばや絵」というヘンテコな農産物🍎🍏をこれからも出荷していきます。サポートという形で貿易をしてくれる方がいれば、とても嬉しいです。