全日本インカレバレー ここまでの戦い

大学生の集大成な大会、全日本インカレが11月29日に開幕しました。
昨年度から度々、新型コロナウイルスにより各地区のリーグ戦、東西インカレなど、開催できても縮小したり、開催できないこともあり、昨年度のインカレは出場校を例年より絞って、全試合無観客で開催されました。しかし、直前に部内に陽性者が出たり、地方の大学では東京での試合に出場する許可が下りなかったりと、直前になって辞退せざるをえない大学もありました。

今年は、例年通りの出場校、そして、準決勝、3位決定戦、決勝戦は有観客での大会運営で、これまでのところ、昨年のような状況にならずに、大学生達の熱い戦いが繰り広げられています。

1回戦~準々決勝まで全試合が配信されていることもあり、また、見逃し配信も設定されていることもあって、現地にはいけなくても、いろんな大学の試合が見られて、最終学年である4年生の意地や、関東大学リーグ以外の地域の大学は打倒関東などを思わせるような試合が見られています。

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12月4日 午前10時~ 女子準決勝
長崎国際大学-日本体育大学
東海大学-筑波大学

12月4日 午後1時15分~ 男子準決勝
順天堂大学ー筑波大学
中央大学ー早稲田大学

準々決勝までの戦いで記憶に残った試合をピックアップします。

日本体育大学ー順天堂大学

日本体育大学といえば、東京オリンピックで一躍有名になった高橋藍選手を有し、関東大学バレーボール秋季リーグでは短縮バージョンではあるも、優勝したチームです。

一方の順天堂大学は、秋季リーグでは7位ではあったものの、4年生の高橋くんはベストリベロ賞を受賞し、ジェイテクトSTINGSへの内定も発表されていますし、満遍なくアタッカーが得点するチームです。

ここまで見ると、日本体育大学の方が優勢な印象を受けますが、大学バレーボールの集大成の戦い、さらには、大学バレーボール選手の中でも東京オリンピックの後、急激に注目度が高まった選手のいるチームというプレッシャーと、そういう大学を倒していきたいという、この一番を勝ちたいというチームの総力(試合を見ていて感じたのは、アナリストを含めた対策を練られてきた印象)を上げてきた勢いの違いが明確となった試合に感じました

3セット序盤までは、僅差で日体大が優勢で展開し、2セットを先取しますが、正直、このまま日体が勝てるとは思えないような試合展開でした。
特に、高橋選手はレセプションだけでなく、ディグも良い(特に位置取り)が良いのと、ディグしてからの攻撃参加意識が高い選手なので、ラリーが続くと彼にバックアタックを打たれると決定率は高くなります。しかし、前衛のスパイクはそれと比較すると決定力も下がる(代表でも後衛ローテを高橋くん、前衛ローテを高梨くんとなったことからわかるように)ので、その対策が試合がすすむにつれて順天堂大学が出来るようになってきた印象でした。さらに、4年生の意地で、攻撃面でも岡本くんがライトから決めるシーンも印象的でした。最終的には3セット目逆転してからは、たぶん一度もリードをさせないまま、順天堂が勝利し、準決勝進出を決めました。

中央大学ー東海大学

昨年、直前になって辞退せざるをえなかった中央大学(関東大学バレーボール秋季リーグ3位)は、その悔しさを力に変えてきたかのような戦いを続けてきました。駒澤大学とのフルセットの試合を勝ちぬいての準々決勝進出。

東海大学(同5位)は、ミドルブロッカーに日本代表に大学生で選出された佐藤くんや1年生から司令塔を任されている山本くんなど、侮れないチームです。

個人的には石川くんがいた時代から、この2校はよく試合をしている印象があります。その時に東海大学には小野寺くんがいましたので、今回も似たようなイメージで試合が展開されました。

どちらもサーブで攻める気持ちの強い試合が続き、序盤から中盤にリードしていても、もう片方のチームがセットを奪うなど、一進一退の展開が続きました。5セット目も序盤は東海が先行して試合が進みます。しかし、終盤に東海大学の選手のサーブがいなあ、と思った、次のサーバーの中央鍬田くんがエースを取って、そこから一気に中央大学のペースとなって、中央大学が2日続けてフルセットを勝ち抜くという結果となりました。こちらも4年生を意地を強く感じさせる試合展開でしたね。

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