青木隆雄@防災士勉強中

防災士としての活動記録です。

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最近の記事

クラッシュ・シンドローム

令和6年能登半島地震に関する北国新聞のニュースでは、崩壊した家屋から救出後に亡くなった方について書かれている。 これは、クラッシュシンドロームではないかと思ったが、実際にどのように対処すべきなのか、文献を見てみた。 クラッシュシンドロームの概要要するに、体が圧迫され逃げられない状態から助けたと思ってもその後容体が急変し、死亡してしまうなくなってしまうということである。 対処方法医療的には、救出後にいち早く血液透析が必要ということになる。 ただし、震災時という状況を考え

    • 防災館へ行ってきた

      地震体験や水害体験などができると聞いて、防災館に行ってきた。 都内には、池袋、立川、本所の3箇所あり、本所防災館は、錦糸町駅からオリナスの方へ、5、10分ほど歩いたところにある。 ツアーガイドの方にしたがって順番に体験をすることができる。東京都の施設なので、もちろん無料。 水害体験浸水した場合にドアがどのくらい開きずらいかを体験できる。 地震体験地震は床が揺れる大きな部屋で体験できる。外で待っている人も、プロジェクターに投影された家の内部の様子が、実際の揺れと連動する

      • 森林火災について

        発生状況世界における森林火災の状況は、Global Forest Watch mapのFIRE Aleartを見るとわかる。 山火事の予防山火事は不注意で起きる場合が多い。草刈り、火入れ(野焼き)や枯れ草の焼却など山林をメンテナンスする季節には出荷防止の徹底が呼びかけられている。山火事予防に関する情報は林野庁が詳しい。 枯れ草等のある火災が起こりやすい場所では、たき火をしないこと たき火等火気の使用中はその場を離れず、使用後は完全に消火すること 強風時及び乾燥時には

        • 大雨による災害

          土砂災害土石流 土砂が通常水で運搬される量よりも多く流出し、土砂と水が一体となった流れ。岩塊や巨礫、流木などを伴うことが多い。 突然の出水・増水は鉄砲水と呼ばれる。 崖崩れと地滑り 崖崩れは勾配30度以上の土地が崩壊する現象をいう。地滑りは勾配30度以下の緩やかな斜面で土地が移動する現象をいう。 洪水外水氾濫 河川の流量が以上に増加して、堤防を超えたり、堤防を決壊させたりして発生する。大雨だけでなく融雪が原因もある。 浸水内水氾濫 地表の水が増加して排水が追

          家具固定について

          阪神淡路大震災(1995)において建物内部における家具・物品等の移動、転倒、飛散等や、屋根を含む天井の落下により負傷者が発生し、また人々の避難が困難となった。家屋内部での怪我の原因の割合として、家具等の転倒落下が46%、ガラスが29%ととなっている。 家具の転倒防止対策による被害の軽減効果家具等の転倒・落下・移動防止対策実施率 75%の場合、死者・重傷者数は約4割減少、実施率100%の場合はさらに約7割減少と推計される。対策実施のうち10%は適切な固定がされていないことを見

          火災について

          震災における火災の特徴阪神大震災と阪神淡路大震災の火災について比較した表がある。阪神淡路大震災では、関東大震災と比較して、出火率はほぼ等しく、 延焼面積は1/50、延焼速度は1/10となっている。 $$ \begin{array}{ l c c} & 関東大震災(1923) & 阪神淡路大震災(1995) \\ \hline 比較対象地域 & 東京市 & 阪神7都市^* \\ \hline 面積 & 約600\, \mathrm{km^2} & 約600\,\mathrm{

          耐震化について

          耐震基準による被害状況の違い耐震基準によって地震に対してどのくらいの被害状況が異なるのかを熊本地震(2016)の例でみてみる。 熊本地震は、2016/4/14と4/16にわたり熊本県益城町で震度7を2回記録した地震として知られている。その熊本地震では建築物被害の原因分析が行われている。益城町中心部の建築物のうち用途が簡易な倉庫や神社等を除いた2340棟について調査が行われた。主な内訳は、木造1955棟、鉄骨造276棟、鉄筋コンクリート造52棟となっていた。 その調査の中で

          火山噴火

          噴火とは、火口よりマグマや固形物を噴出することをいう。 非爆発的な噴火としては、溶岩噴泉、溶岩流、溶岩ドームがあげられる。 爆発的な噴火としては、以下の種類がある。いずれも爆発の原因は水である。 水蒸気噴火:急激な熱水の水蒸気化 マグマ水蒸気噴火:マグマと水が接触することによる爆発 マグマ噴火:マグマのなかの水分の爆発 日本には全世界の活火山数の7%の111火山が分布している。 火山災害 火山噴火による災害は、 津波 岩屑なだれ 火砕流 といった直接的な流

          関東大震災

          2023年は関東大震災から100年だという。 内閣府の特設ページには、直近の日本で発生した大震災について、統計が簡単にまとまっている。 広いエリアかつ様々な災害関東大震災というと東京の地震のイメージがある。大正関東地震は相模トラフを震源とする海溝型の地震で首都圏直下型地震ではない。神奈川県から千葉県南部を中心に震度7や6強の揺れが襲ったとあり、東京だけでなく広範囲に被害をもたらした。揺れだけでなく、津波も発生しており、伊豆半島、三浦半島、房総半島などでは津波の被害もあった

          AEDについて

          防災士で学んだ内容のメモです。誤った内容や誤解などもあるかもしれませんが、その際はぜひご指摘をよろしくお願い致します。 AEDはどこにあるのか AEDマップが公開されているのでそれで確認すればよい。 AEDはいつ使うか 人が倒れていたら、意識の確認を行う。 意識の確認がない場合、まずは、周囲の人に助けを呼ぶ。119番通報とAEDを持ってくるように助けを依頼する。 AEDは正常な呼吸をしていないときに使用するので、呼吸の確認を6カウントで行う。 口をパクパクさせて

          ハザードは予測できる

          災害誘因(ハザード)は自然現象の力であるので、いつ発生するかを事前に把握することはできないが、ある程度の予測はできる。 J-SHISを使えば日本のどこの地域で地震が起きるのかの予測を見て危険度の高い場所がどこかを判断できる。 例えば、江東区亀戸のとある地域における、震度6弱以上の地震が30年以内に発生する確率は、84.1%である。カルテ機能を使えば、より詳細な予測結果がわかる。 交通事故で負傷24%、火災で罹災1.9%という発生確率と比べると80%を超えていて極めて高い

          ハザードは予測できる

          災害誘因と災害素因

          防災士で学んだ内容のメモです。誤った内容や誤解などもあるかもしれませんが、その際はぜひご指摘をよろしくお願い致します。 一般に災害というと、地震や津波を思い浮かべるが、防災の世界では区別して考える。 例えば、 といったふうに区別される。地震による揺れや津波、地割れ、液状化といった自然現象を災害誘因(ハザード)という。 災害の危険度は予測される被害の大きさによって表される。 すなわち、 暴露量は人口の多さであったり、設備など資本の集積の度合い 脆弱性は土木構造物の

          リンク集

          自分の興味関心の高いウェブサイトのリンク集です。 シビックテックCode for Japan ブリゲード ブリゲードとは消防団のこと。各地の活動団体の一覧。 Code for Japan 「ともに考え、ともにつくる。」 シビックテックフォーラム 防災関連地区防災計画チャンネル 防災科学の基礎講座 防災関連学会日本自然災害学会 日本危機管理防災学会 日本災害情報学会 日本地区防災学会 日本災害復興学会 防災学術連携体 様々な学術団体のリンク集