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あおり運転・危険運転や事故はドライバーの意識が変わらなければゼロにならない

車の安全や運転に関する議論はいつになっても絶えません。車の運転に関するルールは、大きな事故が起きるたびに変わり、取り締まりが強化されています。また、技術の進歩とともに運転支援技術や安全性能が向上しているものの、事故はゼロになりません。なぜ事故はゼロにならないのでしょうか。

あおり運転や危険運転の原因は"焦り"が関係している

あおり運転や危険運転の根本的な原因は「焦り」です。焦った状態で車を運転すると、1秒でも速く、1台でも前へ、1メートルでも先に進もうという心理が働き、アクセルを必要以上に踏んだり、車間距離を詰めてしまったり、無理な追い越し・追い抜きをしたり、合図を出さずに進路を変えたりしてしまいます。このような心理的な要因により、あおり運転や危険運転を気がつかないうちにしてしまっているといえるでしょう。

一方、煽られる側にも原因があるという議論があります。確かに、円滑な通行を妨げる運転は、道路交通法第1条「目的(この法律は、道路における危険を防止し、その他交通の安全と円滑を図り、及び道路の交通に起因する障害の防止に資することを目的とする)」に反することになるため良くないといえるでしょう。

しかし、交通の安全と円滑を図る法律である「道路交通法」を遵守して走っているのであれば、煽られる側に原因はないといえます。

余談ではありますが、、、

私が教習指導員をしている頃、路上教習中に生徒によく聞かれた質問があります。

それは「教習車は法定速度を守って走っているのに、周りの車は速いですよね。法定速度を超える速さで走るのはダメではないのでしょうか?」という質問です。

私は「法定速度を超えて走るのはダメですが、これが交通社会の現実です。焦ったり、時間に余裕がなかったりすると速度を出しやすくなるので、運転の計画を立てるときは、時間にゆとりを持つことが大切ですよ」と答えていました。

ルールを守って走行している教習車が煽られることは日常茶飯事の出来事。なぜなら、ルールを守っていないドライバーが世の中に多く存在し、自分で勝手に作り上げた独自のルールで道路を走っているからです。

よく言われる「一般道路や高速道路を走るときに法定速度+10km/h程度なら問題ない」という法律はどこにも存在しません。しかし、実際の道路で運転経験をすると「交通の流れに合わせなければならない」ということが優先になり「流れを作るためには多少の速度オーバーは仕方ない」となってしまいます。

加えて「多少の速度オーバーなら取り締まられない」という経験をすることにより、速度超過での走行が日常化してしまうのです。こうして、法定速度を超えて走ることが"常識"となり、法定速度を守っている車が"遅い"と感じるようになります。

法定速度を守っている車が"遅い"と感じるようになると、いつも通りの走りができないことに苛立ち、時間に間に合わないなどの焦りにより、執拗に車間距離を詰めたり、パッシングをしたり、クラクションを鳴らしたり、速く走るよう催促する行動をしてしまうのです。これが煽り運転に繋がっているといえるでしょう。

あおり運転や危険運転をゼロにするための方法とは?

あおり運転や危険運転をゼロにする方法は、ドライバーが法律に従った運転をするだけです。

法律に従った運転をすると、法定速度+10km/h程度で走行していたときよりも、運転時間・移動時間が長く感じます。運転時間が長く感じるのは、ルール違反をしていたときの時間感覚に慣れてしまっているためです。

法律を守った運転へ戻すためには、ルールを守らない運転へ少しずつ移行したのと同じように時間がかかります。

また、標識・標示を認識したり、速度メーターを見たりするのは、少し意識するだけでできるようになります。なぜなら、運転中にレストランやコンビニを探すことと、標識・標示、速度メーターを確認することは、同じ目配りなのですから。

目配りする対象の意識を変えるだけでルールを守る運転はできるようになります。

ドライバーひとり一人の心がけが、あおり運転や危険運転をゼロに近づけるヒントといえるでしょう。

(※なお、ここ述べたあおり運転や危険運転に関することは、原因のひとつでしかありません。その他にもあおり運転や危険運転の原因はあります。)

最後に

今の車社会を一言で表現するのであれば「自分に甘く、他人に厳しい」状態にあるといえるでしょう。これは、"自分はいいけど、相手にされたら嫌なこと"が車社会で日常化していると言い換えることができます。

この考えを「自分に厳しく、他人に甘い」とすれば、ルールを守った運転が浸透し、他の交通に思いやりを持った運転ができるのではないかと考えています。

運転する「人(ドライバー)」の意識が変われば、自然とあおり運転や危険運転は減っていくといえるでしょう。

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