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【読書録】影響力の武器

□ 今回読んだ本

タイトル:影響力の武器
著者:ロバート・B・チャルディーニ 
訳:社会行動研究会


□ なぜ読んだのか

今年の5月下旬に購入して積ん読してた本。心理学系の本で紹介されていた気がする...

□ サマリ

流れの早い現代の生活では、思考の近道を頻繁に使い意思決定を行う。その際に意図的にばらまかれた影響力によって要求する相手にとって都合のよい意思決定がなされる可能性があり、どんな要素が影響を及ぼしているのかを客観的に認識しておくことは、悪魔のるつぼにはまらないためには重要である。

影響力の武器としてここでは、返報性・コミットメントと一貫性・社会的証明・好意・権威・希少性をあげている。

より自動的で原始的な意思決定がなされるとき(不確実性が高く、正しく意思決定するために必要な情報が集められない時)、人は最も影響力に影響される。

□ Take home

- 「多すぎる選択肢は人を疲れさせることがある」選択肢から選択するプロセス(集める・比べる・選ぶのステップをサポートするツールが必要となるはず)

- 「情報化社会と知識化社会は異なる。情報が知識に変換されるには、アクセス・取り込み・理解・統合・保持のプロセスが必要である」

- ネガティブにこの影響力を酷使する人間たちから、自分たちで回避し、正しい意思決定をしていくことが、結果的にその人の幸福につながるのではないか? (→ 意思決定支援ツール。より複雑な重要な意思決定時)

□ 学んだこと

- 影響力の武器として取り上げられているのは以下の6項目

1. 返報性
- 何かをされたら、それを受け取っただけでは罪悪感に駆られ、なにかお返しをしなきゃいけないと考えてしまうこと

 2. コミットメントと一貫性
- 一度○○すると宣言した方針(コミットメント)からぶれないように行動が続く(一貫性)こと
- コミットメントがあると一貫性が強く働く

3. 社会的証明

- それを正しいと思う人が多ければ多いほど、人はその考えを正しいと見ることになる
- その行動をとっている他の人が自分と似ているときに、その影響力は強まる
- ex. 自殺の報道をしたときに、自殺者が増えるのは同じ人の行動を無意識的に真似しているから

4. 好意
- 好意を感じている人に対して YESを言う傾向がある
- 好意に影響する要因は以下の5つ
 1. 身体的魅力
 2. 類似性(外的・内的な嗜好性)
 3. 称賛(お世辞・賛同性が高いか)
 4. 接触
 5. 連合(○○会社の□□なら、○○に対する印象が□□に対する印象と一致する)

5. 権威
- 権威のシンボル(肩書・服装・自動車)権威が相対的に高い人からの要求には服従力が含まれている
- 権威者に対する服従は一種の短絡的な意思決定として思考を伴わず発生する

6. 希少性
- 機会を失いかけると、より価値あるものとみなす
- 貴重なものは失いやすいという価値観のリンク
- 手に入りにくくなるとき自由を失っている = 自由を失わない方向に動く


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