【読書録】ここらで広告コピーの本当の話をします。宣伝会議

□ 今回読んだ本

□ サマリ

小霜和也さんのコピーライターについて書かれた一冊。ただキャッチーな言葉を考えて受け手の目に止まらせるのではなく、あくまで土台にUSPとターゲットの理解があること。
また、キャッチコピーとタグラインは別物。コピーを通じて、商品やサービスを購入・所持することで得られるストーリーを想起させ共感させられるか。
そのためにまずは購買者になりきること。インサイトを言葉にする。

□ Take home

- クリエイティブとはものと人との新しい関係を創るもの
- ターゲットに「自分に関係ある話かも」と一瞬で感じてもらうこと
- キャッチフレーズの発信者を変えていくと、コピーを書くときの幅が広がる
- 客観ではなく主観で書いてあげること
- 突発的に行動するときは主に情動がその動機付けとなります。そして後から理性でコントロールするのです。いわば、情動がアクセルと理性がハンドルやブレーキ、といった関係。
- 商品の購入は目的ではなく、目的は新しい自分。商品は使用によって得られるストーリーのための手段にすぎない
- 言葉が人の行動を決める

□ 考えたこと

ものと人との新しい関係を創るさいに、やはり考えなければならないのは、人はどうしたら行動するのか、その内的な原理。

筆者はマズローの欲求段階説をベースに展開している。
マズローの欲求は下位要素から順に「生理的欲求」「安全の欲求」「所属と愛の欲求」「承認欲求」「自己実現の欲求」

先進国の方の多くは自己実現の欲求を満たすために「商品にくっついてくるストーリー」を買う。だからこそ、つい自分に関係がある話かもと直感で感じさせ、買いたくなる衝動をかられるストーリーがセットになっていることが、もの・サービスを届けるときに大切

自己実現の欲求の話は一つ前に読んだ心理学的経営にもつながるところがある。


心理学的経営が必要とされているのは、今の日本が経済的にも恵まれて欠乏欲求に該当する欲求が満たされているから。組織もまずはこの欠乏欲求が満たされていることを前提に成長欲求が満たされる組織づくりの順番。


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