防衛費について考える
あんたは自民党の中で起きた防衛費増額への提言ってやつについてのニュースを見たかい?
このニュースを見た時に、思ったことがある。
やっぱ日本って国は外からの刺激が無いと構造を変える議論って起こすことすら出来ない状態なんだなぁってことだ。
本質的に多くのヒトが変化ってものについて「良くない」って反射的に感じちまうってのはわかる。
安定ってのは何よりも欠かし難いもんだもんな。
特に家族だったり仲間だったり友人だったり。
そう言う守りたいヒトがいる場合は安定ってのは何にもまして重要なもんだし。
でもさ。
この防衛ってものの「不安定さ」ってどのくらいみんな意識しているんだろう?
今回はこの防衛という行為を実施するためにどんだけ不安定なのかってことを俺の中で整理してみようって回だ。
ちっと、今の日本が囲まれている環境について整理してみようぜ。
中国と日本の防衛費
一連の東欧での戦争のニュースを受けて、中華人民軍が台湾や尖閣諸島に攻め込んでくるなんて話をチョイチョイあんたも聞いていると思うんだよ。
そのリアリティについては、ちょっと俺には判断がつかないけれども、そう言うリスクがあるよねって話はわかるじゃんか。
中華人民共和国という国は民主主義じゃない。
その意味では今の日本での常識が通じないところがある。
なので、実力としてどのくらいの暴力能力を有しているのかってのは実に重要な話だと思うんだ。
で、中華人民共和国の軍事費ってどんなもんなのかをちょっと調べてみた。
にじゅうにちょうえんときたもんだ。
日本の防衛費はって言うと6兆1160億円だそうだ。
ざっくり中華人民共和国の防衛費は日本の3.7倍ってわけだな。
現時点で、こんだけの差が生じているって現実を考えてみると、背筋に冷たいものが感じられるよな。
中国と日本の軍の規模
まあ、予算はあくまで軍備の維持と拡張ってこれからのための数字なので、実態としての規模はどんくらいなんだろう?
2013年とちっと古い情報だけれども、陸軍機動作戦部隊が85万人、海軍23万5千人、空軍39万8千人だそうだ。
自衛隊はって言うと、陸上自衛隊が13万8千人、海上自衛隊が4万2千人、航空自衛隊が4万2千人だそうだ。
陸軍で6.2倍、海軍で5.5倍、空軍で9.5倍だ。
これさ。
ガチンコで憲法9条の制約なしにしてやっても守れっこない数字じゃんか。
兵員数でも圧倒されていて、軍事費についても圧倒されているわけだ。
しかも日本は不景気で中国は景気が後退していると言われていても、10年もすればGDPが倍増するくらいの数字を叩き出している。
つまり、軍事比率が増えない前提で、日本が今の低成長を維持しちゃうと、シンプルに軍事費の比率が7倍位になっちまうって話だ。
これさ。ホントまずくね?
日本の防衛費の内訳
実際、防衛費はどういうふうに使われてんだってのが気になるところだよな。
見てみるとさ。
ほとんどが人件費と維持費なんだよな。
装備品の購入費は16.9%でしかないし、研究開発費にいたっては2.5%でしかない。1500億円程度だ。
つまりだよ。
自衛隊はその実力を伸ばすことは絶望的な状態にあるってのが現実らしい。
この内訳のうち、固定費としては人件費42.3%、維持費24.9%、基地対策費9%、施設整備費3%の合計79.2%。
4兆8千億円くらいだね。
仮に防衛費が倍増できて、その倍増分が固定費以外の部分に割り当てられるとすると、残りの1兆3千億円に6兆1千億円を加えることが出来て、7兆4千億円を固定費以外に割り当てることになる。
装備品購入費が現状16.9%、研究開発費が2.5%、その他1.5%だから、その比率を維持してその7兆4千億円を割り当てるとすると装備品購入費が6兆円、研究開発費が9千億円、その他5千億円って感じだな。
研究開発費を6倍程度にできるって話だな。
戦車を新しく開発するのに8千億円くらいかかるらしいから、ある程度の意味はあるかもしれない。
イージス艦1隻で1700億円くらいだから、装備品としてもある程度拡張できるし、そもそも日々の訓練で使う弾薬もある程度確保できるかもしれない。
それでも、中国人民解放軍が尖閣諸島に攻め込んできたときに対応できる実力がそれで十分かって言われると実に心もとない。
なあ、あんたはどう思う?
軍事力をリアルに行使されることを見せつけられた今という世界で、俺たちは防衛をどう考えていけば良いんだろうな?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?