ラーメン店の生き残り戦略

あんたもラーメン好きかい?

俺としては、現在止むに止まれぬ事情により糖質制限ダイエットをしているので、食べることができない最も悔しい食べ物の一つだ。

醤油を基本に塩、味噌、豚骨とスープのバリエーションに加え、細麺、太麺、中太麺などの麵の細さ、縮れ麺、ストレート麺などの形状のバリエーション。
更に風味を決定づける油のバリエーションなんて言ったら無限に近いよな。

そんな小宇宙のような食べ物は日本における国民食の一つだと言っていいと思う。

ところが、今年という年は世界が激変した年だ。

この激変は多くのラーメン店を倒産に追い込んでいるらしい。

今回はこのラーメン店の倒産というニュースについて考えてみる回だ。

俺たちは俺たちの食文化を失わずに済むのか?
一緒に考えてみようぜ。

2020年のラーメン店倒産

まずラーメン店の倒産件数が2020年えげつなくなっているってニュースがこれだ。

このニュースによると2020年9月までに34件ものラーメン店倒産があったってことらしい。
この数字は最も倒産件数が多い年が2019年の1年間で36件という数字と比較すると、とんでもないハイペースで倒産が起きているってことがわかると思う。

この背景にあるものにはラーメン店ならではの事情ってものがあるらしい。

ラーメンは広範囲の宅配に向かない

そもそも、ラーメンは出前には向かない食品だ。

確かに昔は岡持ちでラーメンの出前ってのが普通にあった気がするけれども、出前のラーメンでうまかった記憶ってそう言えば無い。

スープは冷めるし、麺は伸びるし、ラーメンとポテトフライは作りたてに限るってもんだよな。
#どっちも糖質制限で食べられないけれど

試しに自分ちの近所で「ラーメン」を宅配しているところを検索してみてみ?
ほぼ、中華料理屋しか出てこない。
ラーメン専門店はネットで広い範囲から出前の注文を取ることができないんだよ。

ところが、ニューノーマルな世界はラーメン店への客足を極端に遠のけてしまったし、代わりにテイクアウトで楽しんでもらうにはラーメンという食べ物の性質が足を引っ張ってしまう。

この出口のない状況は多くのラーメン店を倒産に追い込んでいるって要素があるそうなんだ。

ラーメンの単価が上げられない

もう一つ、2019年も多くのラーメン店が倒産している背景にも通じるものがある。
客単価が上げられないってことだ。

あんたがなんかいいことあった日に、ちょっと贅沢なランチで1500円とかってことはあり得る値段かと思うけれども、それが「ラーメン」だったらどう思う?

「それってちっと高すぎだな」って普通に思うだろ?

そうなんだよ。ラーメンってのは国民食として受け入れられているものの、高級路線に切り替えるのが難しい食べ物なんだよな。
1000円を超えるラーメンって俺たちの中のなにかが受け付けないってのが現実として存在し続けているわけだよな。

ラーメン店の客単価を上げるために必要なこと

とは言え、ラーメン店としても手をこまねいているわけじゃない。

客単価を上げるためにあの手この手で考えているみたいだ。

個人的に客単価の上げ方として上手いなあって思ったラーメン店がある。

そう、品川にある肉汁ラーメン公の一本ラーメンだ。

写真を見てみても分かる通り、えげつない量のチャーシューが乗っかっているのが見て取れると思う。
その名の通り、チャーシューの塊がまるまる一本乗っているわけだ。

コレってさ、明らかにラーメンの味以上の何かを提供していると思わないかい?

ん?ラーメンの味以外の何かってなんだって?
体験だよ。

このラーメン食べたら、絶対どっかで話しのネタにするっしょ?

俺自身はとても食べ切れないので、大食いのヒトと一緒に行って、そのヒトが食べるところを見ていたんだけれども、結構壮絶な食べ物だったよ。マジで。

食べ終えたそのヒトの感想は、「あごがつかれた」だったのがたまらなく印象的だ。

そんな風にラーメン店も体験を売る時代なのかもしれないよな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちはラーメン店にどんな体験を期待しているんだろうか?

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