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変化と成長と幸せと

あんたは成長ってやつを実感できる日々を過ごすことが出来ているかい?

多くの場合、成長ってやつは必要に迫られてこなされていく。あるときは仕事の都合で調べ物をして、その結果として知識を得る成長。
あるときは、ふとした刺激を受けて、気がついたらその世界にどっぷりと使ってしまうことによって得られる成長。

どの成長も、昨日の自分と今日の自分を明確に分けている。そんな実感をあんたが得ているとするならば、あんたは確実に幸せの階段を昇っている最中なんだろう。

今回は、昨日とは違う自分を意識するってことがどんな意味を持つのかってウダウダ考えてみる回だ。

俺たちは、変わっていく。
そうしないと生きていけないのが今って時代だもんな。

仕事での成長

あんたが俺のファンってやつなら知っているとは思うが、俺はシステムエンジニアという仕事をしている。

まあ、プロフィールに書いてあるから知っているよってあんたは言うかもしれないけれどな。

で、このシステムエンジニアって仕事はお客様の仕事によって、仕事の内容が千変万化するっていう、なんともアメーバみたいな不定形な仕事だ。

事務仕事だったら、事務仕事の決まった型のようなものがあって、そこに合わせていくってのがキモになると思う。
それと同じ様に、俺たちシステムエンジニアはお客様の置かれている環境とそれに伴う課題に寄り添うのが仕事だ。

当然、その環境ってやつは日々刻々とその姿を変え続けている。

俺が会社に入ったうん十年前と今を比べてみると、その変化の速度は倍以上になっているような感覚があるんだよな。
それほどに、今の世の中は自分の本来の姿なんてものに捕らわれていないんじゃないか?って思うほど変化している。

例えば、俺たちが学生のころ。今年になって話題になりまくっているAIがこんなに生活に密着したものになるって、あんたは予想できていたかい?

バック・トゥ・ザ・フューチャーで描き出される未来の世界がすでに過去になっているが、あの未来像の中には携帯電話すら描かれていなかった。
俺たちの予想なんてものは、本当にたかが知れているってもんだよな。

で、その変化に富む世界で俺たちシステムエンジニアはもろにその影響を受けている。
特に2019年はシステムエンジニアにとっては受難の年だ。

元号が平成から令和に変わることで、お客様としては嬉しくもないシステム改変をしなければならないし、消費税が増税になり、ついでに軽減税率なんて俺の感覚からすれば庶民が理解できるとは思えない仕組みが始まろうとしている。

誰も望まないシステム改変を外部要因でやり続けなければならない年ってわけだ。
そうなると俺たちシステムエンジニアはその改変に対応するのは当たり前で、俺達の仕事は感謝されるものじゃなく、あって当たり前のことになっちまうっておまけ付きだ。

そんな状況でも、俺たちには成長が必要だ。

実際去年の今頃は、俺は軽減税率が何者かなんてことは考えてもいなかった。
おんなじ商品が持ち帰ると8%で、その場で食べると10%に税率が変わるなんて知りもしなかった。

でも必然に迫られて、俺はそのことを人様に語って聞かせることができるくらいには成長している。

そう、この変化し続ける世界は俺に変化を求め、その変化は俺を成長させてくれたってわけだ。

プライベートでの成長

対してプライベートでの成長はどうなんだろう?

あんたは、10年前のあんたの私生活と今の私生活を比べてみたら何がありそうだい?

10年前。結婚したてのころ、俺の生活は当たり前だが激変していた。

それまでの俺の生活は、必要最低限のことだけを家に持ち込んで、それ以外を全部仕事に突っ込んでいた。

友人とのやり取りもほとんどなく、外界との接点なんて殆どなかった。

ふと起き出して、外の空気を吸いたくなったら、ざっとシャワーを浴びて、そのまま外に散歩に出る。
3時間位そのまま当て所もなく散歩する。目に飛び込んでくる世界はいつも代わり映えもしない。

近所のコンビニに見慣れた坂道。
護国寺界隈の文化的な史跡。ラーメン屋。

その全てが俺にとっては体の一部のようなものだった。

ただ静かな内なる時。
そのかわり、何も自分から変わるきっかけをつかめない日々。
それが俺の日常だった。

そして、結婚。まあ、今でもよく結婚出来たものだと思うけれど、俺と結婚してもいいっていう今の妻と出会った。

新婚当初は、その生活の違いってやつに翻弄される毎日だった。

風呂のタイミングから洗濯のタイミングもまるで違う。

俺が面白いと思う作品と妻が面白いと思う出来事は圧倒的に違っていた。

本来であれば、出会うことのなかった二人なんだと思う。ホント。よく結婚できたものだ。

でも、この圧倒的に違う二人が暮らすということは、俺の中に革命的とも言える変化をもたらせた。
それまで、俺は仕事という外部要因しか成長の必然性を持てていなかった。
妻はプライベートの世界にその成長の必然性を持ち込んでくれたんだ。

その結果、俺はどうなったと思う?

10年前と比べたら、俺は格段に「怒り」を持たなくなった。まあ、歳をとったってことだろ?ってあんたに言われたら、そりゃそうだって言っちまうかもしれないけどな。

妻との結婚生活。

息子との家族生活。

それらが俺にもたらしてくれた成長は、俺の心をすこしだけ穏やかにしてくれたんだ。

仕事での成長が俺のできることを増やしたんだとすれば、プライベートでの俺の成長は俺の穏やかな幸せを増やしてくれた。

なあ、今のこの激変の世界の中で「穏やかな幸せ」なんてものを手にできた俺をあんたはなんて表現するんだ?

多分、「幸せ者」だな。

仕事とプライベートの両方での成長は俺にささやかな幸せを運んできてくれたってことなんだ。

だから、俺たちはこれからも成長をしていかないとな。
俺たち自身じゃなく、どこかの誰かの幸せのためにも。

なあ、あんたはどうだい?

あんたは昨日と比べて、何が変わった?

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