見出し画像

相手に寄り添うプレゼンテーション

あんたにはプレゼンテーションってやつを求められることがあるかい?

フィールドエンジニアとして活動していた頃はお客様に納得いただくための説得するタイミングってのがめちゃくちゃあったんだよね。

お客様ごとに業態だったり個人の都合だったりといろんな事情でお客様の担当のヒトの行動は決定されている。

その都合ってやつを想像しながら「なぜこの商売を受けた方があなたにとって有益なのか」ってことを説得する作戦を練りまくるわけだ。

当然、その作戦がうまくいかないこともあるわけだけれども、作戦を練らないってことはあり得ない。

今回はヒトを説得する作戦について考えてみる回だ。

ちっとヒトの幸せってやつについて考えてみようぜ。

なんのために説得するのか

例えば俺たちみたいなシステム屋の場合、手持ちの武器をどう活用することで価値を提供出来るのかってのが基本戦略になる。

戦略って言葉は改めて考えることってあんまりないと思うけれど、戦
(いくさ)を略すための作戦ってことなんだよな。

つまり、いかにして戦わずして目的を達成できるのかって作戦なわけだ。

言い換えるなら、相手のメリットと自分達のメリットをどうやってつなげることが出来るのかって物語作りって言っても良いかもしれない。

要するに「みんなで幸せになろうよ」ってやつだ。©️機動警察パトレイバー

自分の武器と相手の武器

そう考えてみると、そもそも自分が持っている武器ってのはなんなのかって話を理解していないことには物語を作るための舞台が用意できない。

自分の武器にはこういうメリットがあるって確信していないことには相手に説明できないもんな。

ところがだ。
この自分の武器のメリットってのをきちんと言語化しているヒトってのは実のところレアキャラだと思ったりもする。

仕事をがむしゃらにこなす事で、ある種の能力は誰しもが身に付けていると思う。
ところが、その能力が誰のどういうシーンで役に立つのかってのを考えることって想像する以上にチャンスが少ないんだよな。

そういう意味だと営業職のヒトはそのチャンスが比較的多いのかもしれない。

ただ、そんなチャンスに恵まれているヒトでも「相手の武器」ってのを意識することってのは少なかったりするんじゃないか?

言い換えるなら相手のSWOT分析(強み弱味分析)をやった上で、相手の強みを活かすのか弱味を補填するのかってのを考えて営業活動をするヒトって結構レアだと思うわけよ。

もちろん、あんたは「俺はやってるぜ!」って言うこともあるとは思う。

ただ、そのテクをあんたの回りの仲間に伝えるのって至難の業だと思ったりしないか?

複数の武器を鳥瞰的に眺めた歴史

さらにこの「各々が持っている武器」ってのを鳥瞰的に眺めた上でプレゼンテーションをした歴史上の人物がいる。

坂本龍馬だ。

あんたも歴史の授業で習った薩長同盟はまさにお互いの強みを坂本龍馬という一人の人物が鳥瞰的に把握することによって成立したって思えるんだよな。

あの歴史的な転換点において、徳川幕府を打倒しなければならないという一点の目的は共有していたが、薩摩と長州はお互いのプライドが邪魔をしてその目的のために力を集結することが出来ていなかった。

その事を鳥瞰的に眺めることが出来た坂本龍馬はお互いのメリットを共有することで共通の目的に到達することが出来るという物語をプレゼンテーションしたわけだ。

つまり、自分の相手とその周辺のヒトという3つの要素を分析してそのすべてのヒトに対してメリットを説明したってわけだね。

弱味を相手が補完出来るということ

この薩長同盟については、薩摩にも長州にも弱味があったと思う。

薩摩は飢饉によって食料に困っていたし、長州は朝廷に敵対する賊軍の汚名を着せられることで政治的に参っていた。

その各々の弱味をつなげることで歴史的な変革を作り上げたわけだけれども、そもそもその弱味ってのを分析するってことを、俺たちは日常的に出来ているんだろうか?

プレゼンテーションをするにあたって「俺はこれがすげぇ!」って言うだけで、相手の弱さってのを意識できているんだろうか?

誰かの困っていることを助ける。

それが俺たちの仕事の本質だと思うんだよな。

なあ、あんたはどう思う?

俺たちは誰かを助けるために仕事をしているんじゃなかったか?

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?