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政治判断と需要の喪失

あんたもALPS処理水の海洋放出に伴って中華人民共和国が日本の海産物を禁輸するってニュース見たかい?

ぶっちゃけね。
科学的根拠とか言い始めると、韓国の原子力発電所の方が高濃度の処理水を海洋放出しているって話もあるから、明らかに政治的なカードとして中華人民共和国が利用しようとしているって印象が強い。

科学的根拠とかが前提ではなくて、政治的な意図によってこの禁輸が実施されていてるとすると、当面はこの禁輸は継続されるってのが現実だと思うんだよな。

だとすればだ。
日本国内でこの中華人民共和国への輸出分をケア出来るんだっけって話になるんだよな。

今回は中華人民共和国への水産物輸出が止まる意味について考えてみる回だ。

まずもってまずい状況なのは間違いないけれど想像しておこうぜ。

中華人民共和国への水産物輸出の規模

このニュースを眺めてみると水産物の中華人民共和国向けの輸出は871億円と言うことでざっくり水産物輸出の3割を締めているらしい。

3割と言う比率もエグいけれども、871億円って絶対量もなかなかなもんだよな。

で、その水産物のメインになっているホタテってことらしいんだよな。
871億円中467億円なんだそうだ。ざっくり半分はホタテってことか。

で、まあ当然この871億円がすっ飛ぶとなると水産業に関わっているヒトが食っていけなくなるので、産業維持のために政府が補助金で支援するみたいなことを言っているんだけれど、短期的にはそれでいいけれど、中長期で考えると、水産業の体力を削ることになりかねないんだよな。

中華人民共和国以外の市場

ぶっちゃけ、事業の継続性って意味で考えると中華人民共和国との取引ってのは結構リスクが高いんだよな。

中国共産党の一党独裁だから、良い言い方をすれば判断が早い。
悪い言い方をすると習近平さんとその周辺のヒトの意向に背くとあっと言う間に今までできていたビジネスが成立しなくなる。

安定した仕事をするって意味だと難しい国ってことなんだよな。

そう考えると、やっとくべきことは何か。
まあ基本中の基本の分散投資だよな。

日本は非常に広大なEEZを保有している。
この強みを活かしてインドネシアやインド、タイやベトナム、カンボジアなどの中東諸国の市場開拓をしていくのが王道だと思うんだよ。
※韓国は中国と同調してALPS処理水についてピキってるから難しそうだし。

特にインドはインド亜大陸ってくらいだから、内陸部はまだまだ魚介を消費する文化がない。
逆に言えば魚介の旨さみたいなものを伝える事が出来さえすれば化けるはずじゃんか。
人口もうなぎのぼりな国だしね。

政府がするべき支援

岸田さんは水産業に従事するヒトたちへの直接的な支援みたいなことを言っている。

さっきも書いた通り、短期的にはこういう支援は必要だと思う。

では中長期的には何をするべきなのか?

俺が思うに、水産物加工産業のための支援なんじゃないかな。
なぜって?
だって、加工した魚介であれば、より遠くの国々に販売できるじゃんか。

魚介の缶詰みたいなものもそうだし、なんならカップラーメンとかでも良い。
日本の食文化そのものは海外で一定の評価を受けているんだから、それを世界で横展開する。
ところが、今は横展開しようにも加工品の生産力が国内向けの前提で維持されている。
で、国内はデフレなんで加工品企業としても投資して規模を拡大することがしにくい。

そこで政府の支援の出番ってわけだ。

例えば魚介の加工品および魚介そのものを海外輸出するときの関税を特定の国に向けて減額もしくは一時凍結する。
それと同時に加工業者の投資を促す助成金を出す。

そうすると、国内の加工業者のGDPを増やしつつ、外貨の獲得を推進することになるもんな。

なに?そんなことしたら国の借金が~って?
って書きながら思ったけれど、俺の記事読んでくれているヒトで、いわゆる貨幣のプール論みたいなことを感覚的に受け入れているヒトってどんくらいいるんだろう?

もしかすると、まあまあいるのかもしれない。

俺個人としては、世の中の円の流通量を増やしていかないと経済が縮退してしまうってのがあるので、政府が継続的に円を発行して世の中に需要を生み出していくってのが必要だと思ってるんだけれどね。

なあ、あんたはどう思う?

中華人民共和国からの日本の水産業需要は日本政府の判断によって失われた。なら俺たちは何をどうすれば良いんだと思う?

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