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求めていることの性差

あんたはパートナーに求めていることってどんなことがある?

自分を大切にしてほしい。
自分の意見を聞いてほしい。
でも自分の意見に口出ししないでほしい。

まあ、どこかしらで聞いたことのあるようなフレーズだよな。

俺自身は男性なので、女性から言われる言葉としてはこんな感じの印象が強いんだ。
ここではLGBTQのケースまで含めて考えると話が複雑になりすぎる気がするのと、俺自身にLGBTQに絡めたパートナー関係に全く実経験がないので考えようにも取っ掛かりが無いので、今回は男性と女性のパートナー同士で求められることについて考えてみようって回だ。

ともすれば、時代に逆行した話になっちまうかもしれないけれど、ちっと付き合ってくれよ。


昔の男性像

いわいる一家の大黒柱と言う役割を男性が担っていた時代。

男性と言うものに求められていたものは今とは決定的に違うような側面があると思う。

例えば、自分の父親は今の世界では考えられないほどの働き方をして、文字通り馬車馬のように働いていた。

でも、立場が上がっていけば当然自分だけの労働力でこなしきれない仕事を任せられる。
そうなれば、必然的に誰かの力にたよる必要性が出てくる。

俗に言う「ヒトにどれだけ任せられるか」と言う課題を常に持ち続けていたと思うんだよな。

ヒトに任せると言うことは、まず目的を共有している必要があるわけだけれども、その目的に対して取る手段ってのは個々人の裁量が活用されないと組織としてはうまく行かない。

事細かに指示していかないと動けない指示待ち人間だけでは組織は動かないからね。

とはいえ、全く指示しないわけにも行かない。
指示する時に求められるのは何か?
「なぜその手段を取ることが必要なのか?」
って理屈を筋で通すことだと思うんだ。

今の男性に求められていること

で、話を戻す。

俺の父親はそんな仕事での「筋の通し方」を家庭でもある程度は持ち込んでくるタイプのヒトだったと思う。

俺の経験則で行くと、この手の思考手順って一般的に女性に受け入れがたい傾向があるように感じるんだよね。

女性「聞いてよ!今日仕事でこんな事があったのよ」
男性「はは~ん、そいつは◯◯さんの置かれている立場ってのを想像することが必要なのかもな?」
女性「なに?私が悪いっていうの?」

こんなやり取り、あんたも経験したことがないかい?

このケースで行けば、男性は女性から「課題」を提示されたと感じている。
女性は男性に「共感」を求めている。

女性の立場からすればこういう会話になって欲しかったんだと思う。

女性「聞いてよ!今日仕事でこんな事があったのよ」
男性「ほう、そいつは難儀だったね」
女性「でしょ~!?こないだも◯◯さんがさぁ……」

こんな風に、男性は「意見を求められていない」わけだ。

そこで、この男性としては実に自らの存在意義について疑問が浮かんできてしまうんだよな。

自分は何のためにいるのか?ってね。

仕事では同僚、上司、顧客、発注先などありとあらゆる人間関係は「筋」でつながっている。

それ故に相手に共感するためにはその筋を理解する必要がある。
この理解ってのは自らの感情を根拠にしたものではなく、客観的に見て合理性を説明できるって状態だ。

そこに持っていくには相手に対してヒアリングをかけて、意見を吟味し、分析していくことが必要になる。

このプロセスがこのケースでの女性には煩わしいって感じられているってことなんだろうな。

今の女性に求められていること

逆の立場だったらどうなるんだろう?

男性「いやあ、参ったよ。今日仕事でこんなことがあってさ」
女性「そうかぁ。大変だね」
男性「あのケースではこうするとあのヒトの面目が立たないし、かと言ってああしてみても結局は問題は解決しないしなぁ」
女性「で、結局なに?」

このケースでは男性は「筋」を通そうとしているけれど出口が見つかっていない状態。
それ故にパートナーである女性に「解決のヒント」みたいなものを求めているって側面がある感じ。

これもありがちなシーンだと思うんだよな。

男性が「解決方法」を求めているのに対して、女性は「共感」することを求めているから、女性としては「そうかぁ。大変だね」で話は終わりなんだよな。

一家の大黒柱としての役割を男性が担っていた時代なら、それも良かったのかもしれない。

でも時は経ち、ジェンダー平等なるキーワードが俺たちの正義になっている今という時代においてだ。

男性には「共感」と言う感情に目を向ける事が求められるし、女性には「筋を通す」事が求められているってことなのかもしれないな。

なあ、あんたはどう思う?

この男性と女性と言う巨大な主語と俺たちはどう向かい合っていけば良いんだろうな?

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