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映画を『体験』するってこと

あんたの最近の「人生はじめて」ってやつは何だったのかな?

世の中の移り変わりの速さは、俺くらいのオッサンになっても「人生はじめて」を経験させてくれるのに十分だ。※機械翻訳風日本語

昨日もMX4DというTOHOシネマズが提供している体感型映画館ってやつを楽しんできたんだよね。

今回は、そのMX4Dという体験を俺の中の印象が薄れる前に書き留めておこうって言う俺の備忘録だ。

忘れたくない体験ってあるじゃんか?
せっかくならあんたもつきあってくれよな。

鑑賞から体験へ

映画ってやつがオワコンだって言われ始めて何年経つだろう?

世の中のエンタテインメントがどんどん時間が短くなっていく中で、映画というだいたい2時間くらいの時間を拘束しての娯楽ってのは、たしかに時代の潮流に逆らっているとも思える。

ユーチューブの動画は15分から20分。ちょっとした移動時間にコンテンツを楽しむにはそのくらいが丁度いい。

娯楽が世の中の一般人の可処分所得、つまり給料の中から必要経費を差っ引いて自由に使うことのできるお金を奪い合う時代はとうの昔に過ぎ去っていて、今や可処分時間、つまり自分が自由にできる時間の奪い合いってステージになってきている

俺らにとって、休日の2時間を奪われるのは、リスクを伴った「投資」ってことになるってわけだな。

しかも移動時間を含めれば、なにげに3時間4時間を費やすことになる。
それが、ブルーレイなりDVDなりオンデマンド動画配信サービスなりでコンテンツを楽しめば、コストも時間も効率化出来る。

映画って娯楽はものすごい時間効率が悪いわけなんだよな。

ところが、この映画に新たな付加価値をつけようとしている動きがある。

それが今回楽しんできたMX4Dという映画を「体験」させるための仕組みだ。

映画を「体験」するってこと

MX4Dという仕組みを簡単に説明しておくと、コンテンツに連動して、振動や風、更には水しぶきが起こされ、さらに3Dによる空間的な表現でまるで映画の世界の中に居て、登場人物たちを眺めているような感覚を楽しめるものだ。

ここまで行くと、映画を楽しんでいるってよりは遊園地のアトラクションを楽しんでいるって感覚のほうが近い気がする。

今の所、全国で17箇所の映画館で楽しめるってことらしいな。

ただ、お値段はちっとお高め。
各種割引サービスと併用して楽しむことをおすすめするぜ。

で、今回俺が見てきた映画がこれだ。

まあ、見るよな。
ものすごい楽しみにしていたし、せっかくなら噂のMX4Dで見ちゃろうってもんだ。

で、感想。

大正解。

スカイウォーカーの夜明けの中身については、あんたの目でしっかりと焼き付けてきてほしいところだが、シンプルにアクションシーンが素晴らしかった。

レイとカイロ・レンの殺陣が随所に織り込まれていくが、あの殺陣は何というのか、ものすごい迫力のある恋人たちの語らいを見ているようだった

その迫力が振動と、風と水しぶきとともに圧倒的な3Dで展開されていく。

これは家のモニターで見ることでは得られない体験だった。

他にも疾走するマシンに乗っているときの振動だったり、「ジャンプ」(ワープみたいなもの)に入るときと出るときの衝撃のようなもの。
さらには爆撃の轟音と爆風。

その全てが俺に映画を「体験」させたんだよね。

時代が進むに連れこの「体験」するための技術ってのはどんどん進んでいくことになるんだと思う。
下手すれば昨日、俺が体験したことは家庭で楽しめるコンテンツになる時代も来るのかもしれない。

それほど、俺たちは「体験」に飢えているってわけだ。

インターネットにより、俺たちの時間は細分化されてしまった。
どんどん新しい情報を自分の中を通し続けていないと生きていることもままならない世の中になりつつある。

でもそんな情報の多くは自分の中を通り過ぎてしまい、多くの情報は感情すら伴わずに処理されていく。

感情を伴わない情報は、記憶にとどまることは無いだろう。

俺たちは、必死に「体験」という感情にしがみついて「感動」を自分の中に止めようとしているってわけだ。

なあ、あんたはどうだい?

あんたの中の感情に「体験」という栞をつけてみないかい?

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