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「頑張らない」ために「頑張る」こと

あんたは今日も頑張っているかい?

俺たちオッサンは、日々色んなことを頑張っている。
仕事だったり、家族とのコミュニケーションだったり、友人とのコミュニケーションだったり、自己研鑽であったりとそのジャンルは多岐多様にわたる。

まあ、いいオッサンである俺たちは頑張るってやつがそれこそ息を吸うように自然に行える様になっている。

そもそも、この頑張るってことは何者なのか?

今回はそんなことをちらっと考えてみる回だ。

まあ、肩肘張らずにテキトーに考えていこう。

「頑張る」というキーワードをくれた記事

今回の記事を書くにあたって「頑張る」というキーワードを俺の中に残してくれた記事があった。

それがたかれんさんの以下の記事だ。

このたかれんさんはフリースクールRizという不登校の中高生に向けた組織の代表をなさっている。

こう言う不登校の学生というのは、俺たちの頃にもいたんだとは思うが、インターネットがなかったので、マイナーな出来事として、あまり表には出てこなかった。

でもインターネットで全ての人々が発信者になった今の世界では、こう言う問題もすぐそこにある問題として認識されてきているように思う。

そんな課題に文字通り「頑張って」いるかたの記事ってわけだ。

詳しくは記事のほうを読んでみてほしいが、俺にとって刺さったのは以下の文章だった。

90の「できたこと」よりも、10の「できなかったこと」を気にしてしまう。
おおむね成功だったかではなく、自分の発言ひとつに注意が向いてしまう。
何か実態のないものに追われながら、走り続ける。
いったいわたしは、何から逃げているのだろう?
出展:たかれんさんのnote

概ねの成功ではなく、ヒトは一つの失敗を記憶する生き物だ。

しかも厄介なのが、具体的な失敗内容を覚えているのならまだしも、失敗内容は綺麗サッパリ忘れてしまって、失敗したイメージだけを繰り返し思い出すように出来ている。

そういうパターンにハマると、同じような事態が発生したときに、具体的な対応方法を覚えているわけじゃないので、ただ漠然とした「嫌な感じ」だけがあんたを支配することになる。

そうなると、その「嫌な感じ」から逃げたくなるのがヒトという生き物だ。でも逃げ方を具体的に覚えていないので、ただがむしゃらに「頑張る」ことになる。

当然、逃げ方の正解がわからない中で「頑張る」ので、その「頑張り」のゴールが設定できない

何をどこまでやればその事態に対して対応出来るのかがわからない。もうこうなると「頑張り」を止める手段を俺たちはすっかり失ってしまう。

それでもその「頑張り」で事態がうまく収まるのならまだいいが、「頑張り」の結果が実を結ばなかったりすると、完全に負のスパイラルが始まってしまう。

また、「嫌な感じ」だけが残るってわけだからな。

俺たちが「頑張らない」ための工夫

ってな具合に、俺たちの「頑張り」ってのは多くのケースではそういう「嫌な感じ」が生み出している。

ちなみに前向きな「頑張り」もあるとは思うが、そういうやつは「頑張った」って気にならない。夢中になっているので、そっちの方はむしろその「頑張り」を楽しんだほうがいい。

問題は、不安に駆られてやらざるを得ない「頑張り」の方だ。

さっきも言ったとおり、この「頑張り」はえらくあんたを消耗させるはずだからな。

この「頑張り」をできるだけ少なくするにはどんな工夫を出来るのか?

ここはやっぱり王道で責めたほうがいい。
すなわち、「失敗」と「対策」を記録するってことだ。

俺たちシステムエンジニアは、プロジェクトが終わるたびにそのプロジェクトの振り返りってやつを必ずやる。

そのプロジェクトでは、何が課題でどんな対応をして、今だったらどんな手を打っていたら効率的だと思うかってなことをプロジェクトメンバで意見を出し合って記録する。

これはPMBOKというプロジェクトマネジメントの教科書のようなものがあるんだが、そこでもやるべきこととして定義されているような王道中の王道の手段だ。

この振り返り、やってみるとわかるが、失敗に対して非常に前向きな気分になれる。

なんにせよ、プロジェクトが終わったときにやるものなので、どんな困難もこなしきった状態でやるので、「いやぁ、俺たちやりきったよな!」感という非常に晴れやかな気分で失敗を振り返ることになるからなんだよね。

しかもそこで、見つかった「対策」は記録されるので、また同じようなことが起きたら、その記録を読み返せば良いってわけだ。

さらに、その記録は他のプロジェクトでも積み上げられているので、その記録を予め読んでおけば、予めそのトラブルを起こさないようにするための手段がそこに書いてあるってことになる。

こうなってくると、過去の失敗ってのは「嫌な感じ」ではなく「対策集」という財産に化ける

これこそが俺たちが「頑張らない」ための工夫だと思うんだよね。

さあ、あんたはどうする?

あんたの失敗、誰かの役に立ててみないか?

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